公開時幻となったプレデターに出てくる赤いクリーチャーの秘密
プレデターは1987年に公開されたアーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画で、続編が2本出ているヒット作です。映画に出てくる謎の生命体は日本ではタイトル通り「プレデター」と一般的に呼ばれていますが、「クリーチャー(creature:不気味な生き物)」と言うのが正式名称。そのクリーチャーは、当初ジャン=クロード・ヴァン・ダムが演じており、公開されたクリーチャーとは似ても似つかない赤い生命体であったという秘話がStan Winston SchoolによってYouTubeで公開されています。
PREDATOR - Original Suit with Jean-Claude Van Damme - YouTube
ムービーはThe Monster ShowのSteave JohnsonとMatt Winstonの対談でスタート。
プレデターのに関する会議で監督のジョン・マクティアナンが持ち込んだのが下のデザイン案。Steave Johnsonはかなりひどいデザインと言っています。
監督が求めていたのが下記のようなデザインのプレデター。これもなかなかものものしい感じ。
プレデターの撮影はメキシコにある灼熱のジャングルで行われたため、この衣装を着て撮影を行うことは役者にとってあまりに過酷で現実的に難しかったそうです。
クリーチャーにはカエルのように俊敏な動きができる俳優が求められていて、当時マーシャルアーツで名を馳せていたジャン=クロード・ヴァン・ダムに白羽の矢が立ち、彼は当時住んでいたブリュッセルから呼び出されたとのこと。
ジャン=クロード・ヴァン・ダムが撮影に呼ばれた際は、幻の赤いプレデターの格好で参加をしました。撮影を行うジャングルに緑が多かったため、赤い衣装は目立つので採用されたそうです。
撮影後にクロマキーを使い合成を行うので、衣装はかなりチープな感じ。
しかし、この赤いクリーチャーのまま映画化されると思っていたジャン=クロード・ヴァン・ダムは、実際公開される映画ではクロマキーで合成され、ほとんどスタントマンのような存在であることを知らなかったので、公開時に合成が入ることを知ると彼は怒りをあらわにしたそうです。
またマーシャルアーツをやっていた彼は「シュワルツェネッガーと闘える」と考えていたそうですが、それができないことを知らされるとえらく失望し、さらには怒ってしまい、「I hate it……(こんなの最悪だ……)」とつぶやき、最終的に降板したとのこと。
もしもこの姿のクリーチャーのまま撮影が行われていれば、3作続くようなヒット作にはなっていなかったかもしれませんが、売れない時代のジャン=クロード・ヴァン・ダムがプレデターに関わっていたと考えるとドラマがあります。
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