取材

事務用椅子で2時間耐久レース、「いす-1グランプリ」を見てきました


耐久レースといえば、自動車のル・マン24時間レースやバイクの鈴鹿8耐などが有名ですが、近年では町おこしの企画としてママチャリ耐久レースなど、これまで耐久レースとして使われなかった乗り物などによる耐久レースが全国各地で行われています。そのような変わりものレースの中でも京都府京田辺市にあるキララ商店街では、通常移動手段として利用されない「事務用椅子」による耐久レースが行われているということで、レースの様子をまとめてみました。

第5回いす-1グランプリ
http://www.kiraramall.jp/isu1/2014/8848.pdf

開催地は京都府京田辺市キララ商店街です。


会場に到着するといす-1グランプリののぼりがありました。


1周約180mの商店街内特設コースの内側にはピット(待機所)が設けられていて、出場選手が準備をしていました。


出場チームの代表が椅子を持って受付に来ていました。「椅子は市販のものに限り改造は行わない」など規定に沿った椅子が用意されているか車検を受け、合格した椅子のみ参加できます。


開会式前にキララ商店街のご当地キャラクターのキララちゃんが登場しました。


仮装をしているチームや本格的なスポーツウェアを着ているチームなどさまざまなキャラクターのチームが全国から58チームほど参加しています。


まず予選として30分間の耐久レースを行い決勝へ進出できるチームを選びます。早速、1組目の予選が始まりました。

いす-1グランプリ 予選1組スタート


各車、スタートのカウントダウンを待ちます。


スタートの合図とともに一斉にスタート、勢いよく最初のコーナーに飛び込みます。


1つのチームは3人で編成され、スタート地点からちょうど半周した地点にあるピットレーンで仲間にバトンタッチします。いつ交代するかは自由ですので、仲間と相談しながら交代のタイミングを計ります。


周回数は地元の中学生が選手の通過を目視してカウントします。


選手のヘルメットの頭頂部にゼッケンが貼ってあるのは……


2階から数える中学生たちから見やすくするためでした。


予選に敗退したチームは「ゼロ3(ゼロサン)」と呼ばれる30mダッシュ1本のタイムを競うレースに参加することになります。


優勝は7秒9で走り抜けたチームTFFでしたが、今回からルール変更で本戦に出場するチームはゼロ3に参加できなくなったため、エキシビジョンマッチとして2012年・2013年のゼロ3で優勝した元王者とのレースが行われました。

いす-1グランプリ「ゼロ3」王者vs元王者対決


両者譲らずデットヒート、猛スピードで駆け抜けます。


そのままの勢いでゴールラインを通過、勝者は2連覇している元王者でタイムは6秒9でした。


いよいよ本番、事務用椅子による2時間耐久レースが始まります。各車、予選順位によって決められたグリッドに付きます。


レーススタートの前に全車でコースを一周、フォーメーションラップを行いました。


再び、グリッドに整列、スタートを待ちます。


スタート直後、予選上位の先頭集団はうまくコーナーを回っています。


転倒する椅子もあり、レースは開始直後から波乱の様相です。


コクヨアスクル内田洋行が各社の商品の椅子を使って参戦しており、社運を賭けた戦いも始まりました。


日本テレビからスッキリ!!のチームも参戦しています。


激しいレースが行われていますが、美容室は通常通り営業中です。


後ろ向きに走行するので注意していないとコースアウトしてしまいます。


30分が経過、キャスターが取れてしまったり、割れてしまうなど、予選を勝ち抜いた頑丈な椅子たちも悲鳴を上げはじめました。


キャスターが取れてしまうと……


バランスが取れず転んでしまいます。


キャスターを拾い修理していたところへ後続車が迫ってきました。


二次災害発生です。


振動によりネジが緩むことで、背もたれも取れます。


ゴミ拾いをするチームもいました。


ゴミ拾いだけでなく、壊れたり外れてしまった部品も拾っており補修部品として皆に提供しています。


予選で敗退した「チームねこの手」ですが、壊れてしまった椅子の修理を手伝い決勝レースの裏で活躍していました。


1時間24分が経過、ひたすら回り続けます。


通り過ぎる椅子たちを目線で追っています。


残り10分、キララちゃんが再び登場し、選手を励ましていました。


2時間が経過、レース終了です。


休憩後、表彰式が始まりました。まずは販社対決から、トップは88周を走った内田洋行のチーム内田人間、続いて80周でコクヨのチーム594、最後は75周でアスクルのチーム明日が来るからアスクル!という結果となりました。


優勝したのは「知真館」で106周、2位は「ローム2階」の105周とわずか一周差の決着、3位も103周の「ビッグマウス」で大接戦でした。


最後はシャンパンファイトで喜びを分かち合います。


キララ商店街で生まれたいす-1グランプリですが、徳島でも5月10日に行われるとのこと。


7月26日には山形県新庄市で東日本大会として行われることが告知されていました。


真剣に勝ち負けを争うだけでなく、仲間同士の思い出作りにもなる楽しいレースです。ほとんどの椅子がレース中に壊れてしまいますので、高級な椅子を持っていってはいけませんが、安そうな椅子はすぐに壊れてレースになっていませんでしたので、5本足でキャスターがしっかりと留めてある椅子を最低条件として用意することをお勧めします。

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in 取材, Posted by darkhorse_logmk

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