もし天然物バナナの「原料成分一覧表」があったらどんな表示になるのか
バナナは優れた栄養食品であり、コンビニでも1本単位でゲット可能だったりしますが、貼り付けてあるラベルを見たところで、普通の加工食品のように「中にはこのような物が含まれています」という原料はわからない状態です。そこで、一体バナナは何でできているのか?そもそもバナナにもし成分表や原材料表記が必要であるとすればどのような化学物質が含まれていることになるのか?というのを実行してみたのが以下になります。
Ingredients of an All-Natural Banana | James Kennedy
http://jameskennedymonash.wordpress.com/2013/12/12/ingredients-of-an-all-natural-banana/
作者のジェームス・ケネディさんは、オーストラリア・メルボルン在住のグラフィックデザイナー。イギリス生まれのジェームスさんは、ケンブリッジ大学を卒業後にメルボルンに移り住み、高校で化学を教えながらデザイナーの仕事を行っています。
普段から食べ物の成分表示には注目しているというジェームスさんは、食品添加物が多く含まれている食べ物を避けるようにしていたそうです。そんなジェームスさんがバナナに含まれる物質について調べてみたところ、「100%天然」などのキャッチコピーがつけられた商品であっても、実際には数多くの化学物質が含まれていることに気がつき、その結果を一枚のポスターに仕上げました。
輸入食材のパッケージなどで見たことがありそうなレイアウトの成分一覧表です。水分(WATER)や糖類(SUGARS)、でんぷん(STARCH)をはじめとする成分がズラリと並べられています。しかもよく見ると着色料の部分もあり、確かにバナナは輸入後に「バナナ加工工場」で緑色から黄色に変えるわけなので、着色といえば着色かも。この一覧表だけを見て「これはバナナの諸成分だな」と見破ることはほぼ不可能であろうレベル。
そんなジェームスさんの調査結果をExcelでグラフにしてみました。バナナの成分は水分が最も多く75%を占め、糖類が12%、でんぷんが5%と続きます。
糖類を細かく分類した内訳がこちら。グルコース(48%)、果糖(40%)、しょ糖(2%)、マルトース(1%)が含まれていることがわかります。
さらに、アミノ酸も細かく分類。グルタミン酸(19%)、アスパラギン酸(16%)、ヒスチジン(11%)などが続きます。中には聞いたこともないような成分が含まれていることも……。
脂肪酸に含まれる成分はこんな感じ。一口に「脂肪酸」といっても、これだけ多くの成分が含まれているとは驚きです。
バナナの他にも、キウィの成分について書かれたものや……
Ingredients of an All-Natural Kiwi | James Kennedy
http://jameskennedymonash.wordpress.com/2014/01/23/ingredients-of-an-all-natural-kiwi/
卵の成分を一覧にしたものも作成されています。
Ingredients of an All-Natural Egg | James Kennedy
http://jameskennedymonash.wordpress.com/2014/01/05/ingredients-of-an-all-natural-egg/
ひとくちに「化学物質」とはいっても天然由来のものと人為的に加えられたものがあり、全てが有害というわけではありません。これだけを見て一概にいい・悪いを決めつけることはできないのですが、実際にはこのようなものが含まれているということは知っておいて損はなさそうです。
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