1万枚のBlu-ray使用の低コスト&省エネなデータセンターをFacebookが発表
By Alan Rampton
データセンターに最適なハードウェアなどを設計・提供していくことを目的とした「Open Compute Project」はFacebookが主導しているエンジニアコミュニティ。2014年1月28日にカリフォルニア州サンノゼで行われたOpen Compute ProjectのサミットでFacebookは、1キャビネットにつき1万枚のBlu-rayディスクを使用して、1ペタバイトの容量となるエネルギー効率に優れたデータセンター「コールドストレージ」を発表しました。
Facebookのインフラ光学部門VPのJay Parikh氏が「コールドストレージ」システムを説明するムービーは以下のリンクから見ることができます。
Facebook puts 10,000 Blu-ray discs in low-power storage system - Network World
http://www.networkworld.com/news/2014/012914-facebook-puts-10000-blu-ray-discs-278187.html
Facebook has built a prototype system for storing petabytes on Blu-ray — Tech News and Analysis
http://gigaom.com/2014/01/28/facebook-has-built-a-prototype-system-for-storing-petabytes-on-blu-ray/
FacebookはBlu-rayディスクを使ったデータセンター「コールドストレージ」を2013年から提唱しており、2014年1月28日に行われたOpen Compute Projectのサミットで、1万枚のBlu-rayディスクで1ペタバイトの容量を持つデータセンターの試作品を発表。また、今後は1つのキャビネットにつき容量を5ペタバイトまで拡張する計画を立てています。
データセンターにBlu-rayディスクを使用することで、1つのキャビネットの大きさは約2メートルほどとなり、ハードディスクのデータセンターのように大規模な収容施設を抱える必要はなくなります。その結果、使用エネルギーを80%カットでき、コストは半分に抑えられます。
保存されたデータの耐久年数は50年以上で、大量に重ねて格納されたディスクはピックアップ装置により選択され、データ書き込みシステムに素早く送ることが可能。すでにFacebookでは一部のユーザーの写真、ムービーなどのバックアップのために運用を開始しているとのこと。
数か月以内に現在格納している3EB(エクサバイト)のデータの内、150ペタバイトのデータがコールドストレージに収納される予定です。この発表を受けて、AMD、Seagate、Quanta Computer、LSIを含むいくつかの企業はこのプロジェクトへの寄付を予定しています。
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