IBMやNTTデータなど世界のトップIT企業を支えるのはインド人エンジニア

By Victor1558
IBMやアクセンチュアなどのIT業界でも有数の企業の中では、とても多くのインド人従業員が働いています。これらの企業を支えるインド人従業員の数は一体どれくらいいるのか、また、なぜインド人従業員が増えているのか、をThe Economic Timesが明かしています。
Top global IT firms have more staff in India than home nations - The Economic Times
http://economictimes.indiatimes.com/tech/ites/top-global-it-firms-have-more-staff-in-india-than-home-nations/articleshow/25282762.cms

世界のトップを争うIT企業のいくつかでは企業の本国出身者よりもインド人従業員の数が多くなっています。海外企業の中には自社のコンサルティングベースをインドに移しているところもあり、発展著しいインドがいかにIT企業から注目されているのか分かります。企業のベースがインド人雇用者によってまかなわれている企業の状況は一体どのようなものなのでしょうか?
◆IBM

By Dennis van Zuijlekom
ITコンサルティングの提供などを行うIBMは、着々とアメリカ人従業員を減らし、同時に急速にインド人従業員の数を増やしています。公式には従業員数を明かしていませんが、IBMの従業員団体であるAlliance@IBMはアメリカ人従業員の数が2006年の12万7000人から2012年には9万1000人にまで減少した、と推定しています。IBMが公式にインド人従業員数を発表したのは2007年が最後であり、その際には7万3000人の従業員を雇用しているとのことでした。それ以来、IBMは推定で5万から6万人のインド人を従業員として加えているので、現在は合計13万人近くのインド人従業員が存在するのでは、と示唆。インド人従業員数はアメリカ人のそれよりも40%も多く、IBMの従業員は全世界で約43万人といわれています。
◆アクセンチュア

By Michael Gray
世界最大のコンサルティングファームの1つであるアクセンチュアのインド人従業員の数は9万人を超えていますが、対するアメリカ人従業員数は3万8000人とインド人従業員数の半分にも満たない数です。アクセンチュアの従業員数は総勢27万5000人ほどなので、インド人従業員が全体の約3分の1を占めていることになります。
◆Capgemini

By Mirjana Chamberlain-Vucic
フランスの大手IT企業であるCapgeminiの全従業員数は12万5000人ほどで、その中のインド人従業員の数はなんと4万4000人、過去2年半でインド人従業員数は約50%も増えたようです。なお、Capgeminiのフランス人従業員数は現在約2万人とのこと。
◆Computer Sciences Corporation(CSC)

By Hassan Bagheri
CSCでは9万8000人の従業員中2万4000人のインド人従業員を雇用しているようです。
「IT企業でのインド人需要の拡大は、他のどの国にもまねできません」と言うのはITコンサルティングのアウトソーシングなどを行うCapgemini IndiaのCEO、Aruna Jayanthi氏。インドでは毎年50万人ものエンジニアが誕生します。就職率はそれほどよいものではありませんが、雇用機会を得られるインド人エンジニアの数は相対的に見ればかなりの数のようで、彼らのほとんどは十分に英語が話せたり、20年以上ソフトウェアに触れていたりと、一定水準以上のエンジニアを調達できるようになっているとのこと。Jayanthi氏によると「私たちが才能のある人材を確保するのはなんら難しいことではありません。初級者にも安定した給料を保証できるくらいの余剰資金がありますし、実際に、世界中で雇われる我々の新入社員たちには、入社後6~8週間のトレーニング期間を設けています。なので当分の間はインドが我々のサービス提供の中心となっていくはずです」とのこと。

By abrinsky
ISGのアジア太平洋支部の代表Siddharth Pai氏は「東洋と西洋では人口統計学的に大きな違いが生まれており、西洋では老齢人口がかなり大きくなっています。この西洋で進む高齢化問題と、インド人エンジニアの持つ専門スキルのおかげで、インド人は他国民よりも需要が高くなっている」と言います。
ITコンサルティング企業であるZinnovのSundararaman Vishwanathan氏によると、アメリカ企業はグローバル戦略の中心にインドを据える術を熟知していますが、ヨーロッパや日本の企業はインド人採用ではアメリカ企業に遅れをとっていると言います。しかし、日本のNTTデータがインドのIT企業Intelligroupを2年前に買収したり、グループ企業であるNTTコミュニケーションズが1年前にはインドのデータセンターサービスプロバイダーのNetmagicを買収したりと、インドへの展開を必死に模索しているのは明らか。多くのIT企業がNTTデータのようにインドでのコンサルティングサービスを強化しようとしており、インド人のコンサルタントたちはインドだけでなく世界中で活躍するようになっています。
Jayanthi氏は、インドのトップビジネススクールはとてもクオリティの高い人材をさまざまな企業に提供しており、「我々はそういった才能ある人材を教育してさまざまな国々のIT企業へ送る」と言います。圧倒的な人口と、エンジニアの基礎を支えるビジネススクールの存在が、インド人エンジニアが世界に羽ばたくことを可能にしているようです。

By McKay Savage
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in メモ, Posted by logu_ii
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