「ソイレントは何でできているのか」をソイレント公式ブログが公開


飲むだけで体に必要な栄養素を補給でき、他に何も食べなくても問題もなく生きられるという画期的な飲み物がソイレントです。このソイレントだけを飲んで2週間生活する人が登場したりと、ソイレントに興味を示す人は増える一方ですが、これをだけを飲んで生活するならば、どんな材料を使って作っているのかは気になるところ。そんなソイレントの原材料について、ソイレント公式ブログがついに詳細を公開しました。

Soylent : Soylent 1.0 Macronutrient Overview
http://blog.soylent.me/post/68180382810/soylent-1-0-macronutrient-overview


今回公開されたのは「Soylent 1.0」と名付けられたソイレント初期バージョンに使用されている材料の中で、栄養素は何によりまかなわれているのか分かります。ソイレントの全材料についてはソイレント公式ブログにて3週にわたってポストされ、次のポストではソイレントの風味と質感を変える材料についてポストされるようです。

◆オーツ麦の粉末(210g)

By mhall209

ソイレントの成分中で唯一の自然食品がオーツ麦です。オーツ麦は複数の必須栄養素を同時に供給してくれる頼もしい材料で、タンパク質・脂肪・鉄分・リンさらにその他の栄養素も含んでおり、栄養分満点です。オーツ麦は複合糖質なので体の中でゆっくりと分解され、その中のブドウ糖が体の細胞に吸収されることになります。ソイレントで使用されるオーツ麦はアメリカ産のもので、水に溶かせるように粉末状に砕き、不純物が混じっていないかテストもされています。オーツ麦には鉄分やカルシウムの摂取を邪魔するフィチン酸のようなものも含まれているのですが、フィチン酸の含有率は非常に低く他の栄養素を必要な分吸収するには十分とのこと。

By jacqueline

◆マルトデキストリン(132g)

By Denis De Mesmaeker

炭水化物はソイレントにおいて最も大きな構成要素の1つです。オーツ麦に含まれるデンプンがソイレント中の炭水化物の大部分を占めますが、足りない分はマルトデキストリンによって補われます。マルトデキストリンは、オリゴ糖やグルコースを含む糖類で、ソイレントで使用されているマルトデキストリンはトウモロコシ由来のもの。マルトデキストリンはグリコシド結合によって結合した化合物で、このグリコシド結合の連鎖がデンプンとくっつき、体にゆっくりと吸収されていくので、血糖値が急上昇するのを防ぐ役割も果たします。

◆玄米タンパク質分解物(102g)

By Dan McKay

タンパク質は、「アミノ酸に分解することでエネルギーを生成」したり「細胞が新しいタンパク質を合成するための材料」にするために使うことができます。タンパク質は20種類存在するアミノ酸により構成されており、それらの内11種類は体の中で合成可能ですが、残りの9種類のアミノ酸は食事で摂取する必要があります。玄米タンパク質はこれら必要な9種類のアミノ酸を供給してくれます。そして、世界保健機関の研究により明らかになっている、個々のアミノ酸必須量を満たすように玄米タンパク質分解物の量が調整されているというわけです。

◆キャノーラ油(56g)

By Artizone

脂肪酸は脂質の一種で、体に必要な栄養素の1つ。必須ビタミンであるビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKは油脂に溶ける脂溶性のもので、これらを体の中に吸収するためにも脂質は役だっています。脂肪酸はエネルギーを生成するために分解されたり、細胞の構成要素として使用されたりもします。

キャノーラ油には心臓疾患のリスクを高めるトランス脂肪酸が含まれますが、無視しても大丈夫なくらい低レベルのものとのことで、これもキャノーラ油を使うポイントの1つになっているようです。

◆魚油(6.4g)

By Howard Young

魚油は、ダイエット時に摂取することをアメリカ心臓協会(AHA)が推奨するオメガ3脂肪酸を取るのに最適なものの1つです。さらにEPADHAも多く含んでおり、DHAは脳や神経系の健全性を保ち、EPAと合わせて精神衛生を健康な状態に保ってくれたりということも分かっています。ソイレントでは1日当たり約1gのオメガ3脂肪酸を摂取でき、これはAHAに推奨されている1日当たりの摂取量を満たすとのこと。

◆繊維(38g)

By Mr. T in DC

繊維は栄養素的には必要ではないものですが、体全体の健康面、特に消化器系を健康な状態に保つには必要なものの1つです。セルローズのような繊維は、体が生成する自然の酵素では壊すことができない分子結合をせきとめ、内臓にいる多くの微生物で分解させます。米国医学研究所では食物繊維の1日当たりの必要摂取量を、活動的な男性で1日38gとしています。

ソイレントに含まれる繊維のほとんどはオーツ麦の粉からきており、これらの食物繊維は疾病リスクを減らすことができるものとして欧州食品安全機関に認証されています。ソイレントに含まれるその他の繊維はキサンタンガムアラビアガムからきており、これらについては後々のポストで追加の記述があるとのこと。

ソイレントの構成栄養素については、コロンビア大学の医学部教授F. Xavier Pi-Sunyer博士から助言をもらっているようです。また、ソイレントに含まれる炭水化物・脂肪・タンパク質の比率は5:3:2となっています。なお、次のポストではソイレントの風味と質感を変える成分について記述があるようです。

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in , Posted by logu_ii

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