レビュー

VHSやベータなどの映像をPCなしで手軽にデジタル化できる「AVT-C293」を使ってみた


映像を記録しておく媒体というと今はDVDやBlu-rayが使われていますが、かつてはVHSが隆盛を誇っていました。このほかに8ミリベータマックスminiDVといったテープを持っていたという人は少なくないはずですが、ビデオカセットはどうしてもかさばってしまうので、デジタル化してHDDに保存できれば最も楽です。

そのデジタル化を、PCなしで非常にカンタンに行うことができるのが「AVT-C293」。今回、サンプル機材を借りることができたので、押し入れの奥底からビデオを引きずり出してきて、デジタル化してみました。

AVerMedia TECHNOLOGIES アバーメディア・テクノロジーズ株式会社 : キオクのひきだし AVT-C293
http://www.avermedia.co.jp/product_swap/avt-c293.html

外箱、「キオクのひきだし」というネーミングがなかなか秀逸。


とにかくシンプル操作が売り。


AVT-C293へ接続するためのケーブルは同梱されているので、用意するのはビデオカセットと、それを再生するための機材のみ。


さっそく開封して設置していきます


本体の下にはケーブルやリモコンが入っていて……


全てを広げるとこんな感じに。


こんなの。正面にはUSBポート、録画ランプ、電源ボタン、リモコン受光部。


大きさは190mm×152.5mm×33.5mm、ビデオデッキの上にちょこんと置けるぐらいのサイズ。


重さは432g


両側面には排熱用の穴


背面には映像入力端子、音声出力端子、D端子、HDMIポート、AC入力端子が並んでいます。


そして本体の裏側は……


フタを外して2.5インチHDDをセットすることが可能。


厚みは7.5mmと9mmの両方に対応しています。


正面のUSBポートにUSBメモリや外付HDDをセットしての使用もアリなので、今回は同梱されていたAverMediaのUSBメモリを使用することにしました。容量は16GB。


HDMIケーブルと電源を接続し……


テレビ(今回はPC用のモニタを使用)に接続して、まずは日付を設定。


続いて、時間を設定すれば……


「本機を使用できるようになりました」ということで初期設定は終了


基本操作画面はこんな感じ


ちなみに、ストレージをセットしていない場合はこのようなメッセージが出ます。


ストレージとして使うUSBメモリやHDDは中身がフォーマットされるので、AVT-C293接続専用のものを用意しましょう。


デジタル化をするためには、デジタル化したいメディアとその再生機器を接続する必要があります。AVT-C293には映像入力用ケーブルが同梱されているので、コンポジットケーブル(左)と同梱の映像入力ケーブルとを接続します。S端子も使えます。


そのケーブルを背面の映像入力端子に挿せば……


準備完了


リモコンの「+」ボタンを押して新規ファイル作成を行ってみます。


ビデオデッキを接続したので、メニュー左端の「ビデオテープレコーダー」を選択。


今回、デジタル化するのはVHSテープ3本。


そのうちの1本は30分テープ。子どもの発表会の映像が収められていますが、個人で撮影したものではなく、業者が撮影したものを参加者にダビングして配布したもの。


手順はすべて画面に表示されるのて、それに従って進めていきます。まずはビデオの録画時間を確認し……


プレイヤーと本機を接続。これは完了しているので次へ。


デッキの電源を入れ……


ビデオを再生してから決定を押せばダビングが行われます。


ダビング時間は30分刻みで設定可能で、最大は240分(3時間)。それ以上の長さがあるときやわからないときは「設定なし」にしておけばOK。


ということで、ビデオデッキ側で再生ボタンを押してからリモコンの「決定」キーを押すと画面がダビング画面に移動。上部にダビング用メニューが表示されているので、ダビングを始めたいところでリモコンの「赤丸」ボタンを押せばダビング開始。


今回はテープが30分なので「30分間ダビング」に設定しました。画面のステータスは、自動録画が残り29分38秒で終了する予定で、今は22秒まで録画が完了しているということを示しています。


このテープのダビングが終わったところ、「本映像はコンテンツ保護がかかっています。ダビングすることはできません」のメッセージが……。業者によるダビングテープなので、コンテンツ保護されているのかもしれません。念のため他2本で試したところ、このメッセージは出ませんでした。


「できません」といいつつも、データはちゃんとデジタル化できていました。かなり古いテープで代えがきかないものなので、助かります。


プレビューしてみて、問題が映像ないことを確認。


テープは30分の長さでしたが、映像の実再生時間は15分29秒でした。


ビデオデッキで再生している映像をダビングしているので、再生機器が「オートトラッキング」や「再生開始」といった情報を画面上に表示するタイプの場合は、デジタル化したデータにもこれが入ってきます。文字が入らないようにしたい人は注意。


なお、映像信号が途切れたところで自動的に一時停止するので、長さを「設定なし」にしていても「ストレージの空き容量が全部砂嵐映像で埋まってしまう」などということはありません。


今回やってみたところ、ファイルサイズは約16分で800MB、30分弱で1.6GBでした。ファイルの転送速度が遅いとエラーが出るので、USBメモリもHDDも、高速なモノを使った方がよさげです。


ファイルフォーマットは、映像部分がH264 MPEG-4 AVC・720×480・約60fps、音声部分がMPEG AAC Audio・ステレオ・48000Hzでした。なお、使用していたUSBメモリをPCに挿すと、AVT-C293で設定したファイル名のMP4ファイルとして再生が可能で、移動・コピー・削除も自由に行えたので、高速なUSBメモリを1つ用意しておき、デジタル化したらPC経由で別の記憶媒体に移すというのが楽かも。

なお、記事執筆時点のAmazon.co.jpでの価格は2万2771円でした。

Amazon.co.jp: AVerMedia キオクのひきだし AVT-C293 日本正規代理店品 DV363 AVT-C293: パソコン・周辺機器
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FR8EP92


この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
まさにキワモノ、コンポジット出力のアナログ映像をHDMIに変換するコンバーターが登場 - GIGAZINE

NECがあらゆる動画を高画質にする「超解像技術」を開発、VHSテープがフルハイビジョン画質に - GIGAZINE

役目を終えたVHSデッキを見事にリサイクルする方法 - GIGAZINE

in レビュー,   ハードウェア, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.