究極の1杯が作れる「SPECIAL.T」で10種類のお茶を入れてみました
インスタントコーヒーではなくコーヒーメーカーを使って入れたコーヒーは味も香りも段違いによくなりますが、同様に茶葉を閉じ込めたカプセルを使って、それぞれの茶葉に応じた最適な温度・蒸らし時間で家庭で入れたとは思えないほどの完璧な1杯のお茶を抽出することができるのが「SPECIAL.T」です。2010年9月にヨーロッパで販売を開始し、2013年の9月に日本でも新たに発売がされるとのことなので、実機を借りてその実力を確かめてみました。
SPECIAL.T by Nestle あなたの想像を越えた、お茶の世界を。
http://nestle.jp/brand/SPECIAL.T/
実際にお茶を入れている様子は以下のムービーから見ることができます。
究極の1杯が作れる「SPECIAL.T」でお茶を入れてみました - YouTube
SPECIAL.Tはラグジュアリーな雰囲気の箱に入って到着。
中にはSPECIAL.T本体とマグカップ、取り扱い説明書などが入っていました。
本体はこんな感じ。大きさは16.1cm×高さ26.6cm×奥行き30.6cmで重さ約2.9kgです。
本体上部には浄水フィルター交換時期お知らせボタンと電源ボタンを発見。
正面にある「T」のマークは抽出ボタンになっています。
背面には給水タンクがあり、中には専用浄水フィルターが入っています。
なお、初めてSPECIAL.Tを使用する時、あるいは使用後、長期間使わなかった時にはフィルターは取り出して洗浄する必要があるとのこと。
本体上部のレバーを引くとカプセル挿入口が現れ、水受けトレイを引っ張ると使用済みのカプセルが入るカプセルコンテナが出てきました。
ということで、タンクの大体8割を水で満たし……
本体にセット。
初回限定セットにはマグカップ&ソーサーもついてくるので、今回はこれにお茶を入れていきます。
プラグをコンセントに繋いだら電源スイッチをオン。
カップをカップスタンドの上に載せます。
まずは茶葉を使わずに湯通しします。これはSPECIAL.Tを初めて使う時や長期間使用していなかった時に湯通しして本体をすすぐ必要があるため。
湯通しした結果、マグカップの中には白湯が入りました。カップもちょうどいい温度に温まって準備OKです。
なお、茶葉は世界中から厳選された28種類のお茶が用意されており、カテゴリーは「クラシック」「クリエーション」「ピュアオリジンズ」「ハーブ&ルイボス」の4つが存在。今回は10種類の紅茶を飲んでみます。
まずは「クラシック」カテゴリーからジャスミンティー。
箱の中には全部で10個のカプセル状の茶葉が入っていました。
カプセルは大体全長4cmほど。
マグカップをセットした後、カプセル挿入口にカプセルを入れ、カチッと音が鳴るまでしっかりフタを閉めます。
抽出ボタンを押すと……
チョロチョロ……と少しずつお茶が注がれてきました。この時点ですでにジャスミンティーのいい匂いがふわっと広がります。
大体1分程度の抽出でジャスミンティーは完成。飲んでみると、渋みやえぐみが全くなく、口の中に繊細なジャスミンの香りが広がります。ジャスミンティーを入れると薄すぎたり、反対に香りはいいけれど渋すぎる時がありますが、SPECIAL.Tの1杯はほっこりまったりリラックスしたい時にピッタリで、後味もすっきりしていて非常に飲みやすくなっていました。
基本は1カプセルでお茶1杯なのですが、同じカプセルから2杯目を抽出するとどんな感じになるのだろう?と思い実験。
マグカップの違いもありますが、1杯目のジャスミンティーと比べると、まず見た目からして1杯目のジャスミンティーの方が鮮やかな色合い。また2杯目は味も香りも少なく、苦みが増していたので、ぜいたくに1カプセル1杯の原則を守った方がよさそうです。
なお、カプセルはレバーを引くと下のカプセルコンテナへと落ちていく仕組み。
次はスプリーム ダージリンにチャレンジ。
カプセルは種類ごとに配色が違うので、入れ間違ってしまうことはなさそうです。
カプセルを挿入口に入れ……
抽出。
非常に鮮やかな色合いの紅茶が完成。ダージリンは日本でもよく飲まれる紅茶ですが、ティーバックをじゃばじゃばとお湯につけて入れた紅茶とは、「紅茶ってこういうものだったんだ……」とハッとするくらいの違い。インスタントコーヒーとコーヒーメーカーほどの差異はないのですが、とにかく渋みがなく、カップに口をつけると味の前にまず口の中に香りが広がります。まろやかで飲み続けてもえぐみを感じることはなく、すっきりとした後味です。
おいしいお茶を入れようと思うと茶葉ごとに適正な温度のお湯を使い、蒸らし時間も変えねばなりませんが、SPECIAL.Tはカプセルの種類を認識し、自動的に最も適した入れ方でお茶を入れてくれる、というのがこの究極の1杯を作ることができる理由。
どんな仕組みになっているのだろう?ということで、カプセルコンテナを開けてカプセルを取り出してみます。
こちらが使用後のカプセル。
裏側に開いた穴から茶葉がチラッと見えています。
アルミ箔を剥がしてみると、茶葉ではなく、黒いプラスチック製のフタが姿を現しました。
さらにフタを剥がしてみると茶葉の姿を発見。
フタの表側には全部で10個の穴が開いており、左右の穴8つは茶葉の種類によってふさがれている箇所が異なります。これは穴の開いている箇所によってSPECIAL.T本体が茶葉の種類を認識しているため。
さらに丸いカプセルの中でお湯を循環させ、各茶葉に適した温度・蒸らし時間で抽出する独自のシステムを開発しており、茶葉に合わせた完璧な1杯を作ることができるというわけです。
おいしさの理由がちょっと分かったところで、どんどん抽出していきます。続いては「クリエーション」カテゴリーからトロピカル セレクション。
入れている最中からものすごく甘いにおいが広がります。今回試飲した10種類の中では最も香りが強いのですが、キツくはなく、ふんわりといい匂い。フレーバーティーのため直接的にフルーツの味はしないのですが、飲むと口の中に香りが広がるので、気分を変えたい時にぴったり。
次は霧島煎茶。
霧島煎茶は非常に香ばしく、少し苦みがあるのですが同時にまろやかな甘みもあります。
セイロン ヌワラにも挑戦。
ダージリンと同じくセイロンもよく飲まれますが、色や香りはまったく別もの。
こちらも渋みがなく、口当たりのよさはインスタントでは感じたことがないほど。柑橘のようなさわやかな香りもあり、非常に飲みやすくなっていました。
「ハーブ&ルイボス」というカテゴリーからはまず、レモン ローズヒップ ソルベ。
じわじわと抽出していきます。
オーガニックな素材を使ったレモン ローズヒップ ソルベはレモン・ローズヒップの酸味とミントのさわやかさが感じられます。これ1杯でかなりの存在感なので、リフレッシュしたい時にオススメ。
同じくハーブ&ルイボスのルイボス オレンジを飲んでみます。
お茶を抽出している最中からオレンジのものすごくいい香りが漂ってきます。
色も他の紅茶に比べてオレンジ色で、味はすっきりとした紅茶なのですが、とにかく香りや後味にオレンジの存在感を感じます。
次はサニー グレープフルーツ。
紅茶を入れると、ルビーグレープフルーツのようなピンクがかった液体が出てきました。
新鮮な果物のような甘い香りで、グレープフルーツの他にローズヒップチップ、アップルポマス、レモンピール、チコリ、レモングラス、ハイビスカスが入っているため一口飲んでみるとやや酸味が強め。
そして遊び心を楽しみたい人にオススメな「クリエーション」のカテゴリーからグッド モーニング サンシャイン。
ハーブ&ルイボスの紅茶を味わった後だと、抽出中の香りも控えめに感じられます。
茶葉はセイロンとアッサムとダージリンをブレンドしており、しっかりとしたコクがあるため、確かに朝食にはピッタリ。甘いパンケーキやフレンチトーストと合わせて食べたい感じです。
そして最後はアフタヌーンティーに最適なノワール デラックス。
甘い香りのする香辛料アニスを使用しており、グッド モーニング サンシャインと似た味わいですが、ちょっと特徴のある香りです。
なお、手入れに関しては抽出の流れが悪くなったり飲み物の温度がいつもより低く感じた場合に市販の食器用洗剤と水をタンクに入れ、抽出ボタンを押して湯垢洗浄します。
簡単そうに見えておいしい紅茶を入れるのは非常に難しいのですが、SPECIAL.Tで入れた紅茶はとにかく渋みやえぐみがなく、家で入れているとは思えないほどの香りで、いずれも口当たりがまろやか。これはフランスを初めとして欧州ですでに発売されているSPECIAL.Tのカプセルを、日本版では特に香りに重点を置いて作ったのが理由とのこと。全28種類ある茶葉は2013年の年末は全て出そろう予定で、シチュエーションや気分に合わせてこだわりの1杯を作れるようになるはずです。
SPECIAL.Tは本体と初回限定セットであるウェルカムボックス(カプセル20個入り 10種類×2)+カップ&ソーサー1組+専用浄水フィルター1個がセットで税込1万4800円となっています。
スペシャルT マシン | コーヒー通販のネスレ通販オンラインショップ
https://shop.nestle.jp/front/category/ST966262/
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