メモ

あなたの脳がカフェイン中毒になる仕組みと禁断症状

By Flavio Serafini

起床時や仕事中にコーヒーを1杯飲んで気分転換することを習慣づけている人がいますが、コーヒーに含まれているカフェインは中毒性のあるドラッグの一種であり、毎日摂取していて突然やめると禁断症状が起こることもあります。では、一体どうやって人間の脳がカフェイン中毒になっていくのか、その仕組みをJoseph Strombergさんが自身のブログで公開しています。

This Is How Your Brain Becomes Addicted to Caffeine | Surprising Science
http://blogs.smithsonianmag.com/science/2013/08/this-is-how-your-brain-becomes-addicted-to-caffeine/

アメリカ人の約80%がコーヒーを飲んでいるという統計が示すように、コーヒーは人間の生活になじみすぎているため、「カフェインには多くのドラッグと同じように中毒性がある」ということが忘れられている傾向があります。しかしながら、カフェインの禁断症状は、精神疾患の診断マニュアルにおいて精神障害である、と認められている立派な病気の1つ。

By Christos Kotsakis

◆カフェイン中毒の仕組み

体内に摂取されたカフェインは、小腸から血液内に吸収されます。水溶性でもあり脂溶性でもあるカフェインは、血液脳関門を容易に突破し脳に侵入。

脳にはアデノシンアデノシン受容体と呼ばれる物質があり、2つの物質は疲労時にくっついて、脳の働きを遅くする作用があります。このため、人間は疲労時に頭が回らなくなり、疲れたと感じるわけ。しかしながら、カフェインは脳に侵入してアデノシン受容体にくっついてしまうので、どんなに疲れてしまってもアデノシンは受容体にくっつくことができずに、疲労感を感じられなくなり、エネルギーがあふれてきたと錯覚するわけです。カフェインによる覚醒状態は、摂取した人の年齢や身長にもよりますが、通常4~6時間続くそうです。

By Ars Electronica

覚醒作用があるカフェインを毎日摂取すると、脳の化学および物理的特性を結果的に変えてしまうことになります。カフェインの常用により脳に発生する最も顕著な変化は、脳細胞が、収まるべき受容器を奪われたアデノシンの数に合わせるためにより多くのアデノシン受容器を生成することです。このため、カフェインを頻繁に摂取している人は、多く生成されたアデノシン受容器をブロックするためにより多くのカフェインを取らないと望むような覚醒作用を得られなくなります。こうやって立派なカフェイン中毒が誕生するわけです。

By A!omah ♥

◆カフェインによる禁断症状

カフェインの摂取をやめてから24時間以内に、「精神的にモヤモヤする」「注意力が欠ける」といった初期段階の禁断症状が始まります。そして、特にこれといった運動をしていないにもかかわらず、筋肉は疲労し、イライラしやすくなることも。時間の経過とともに、集中力を妨げるズキズキとするような頭痛が始まり、最終的には筋肉痛や吐き気、風邪のような症状を感じることもあります。

By hnguitarist

カフェインの禁断症状は約7~12日間続きますが、幸いにも他の依存性ドラッグと比べると短い部類に入ります。脳は禁断症状の間、増えすぎたアデノシン受容体を減らし、その数が元のレベルにまで戻ると禁断症状は収まるとのことです。

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in メモ,   サイエンス, Posted by darkhorse_log

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