アニメ映画「リトルウィッチアカデミア2(仮)」制作計画が3000万円を超える金額を4000人超の有志から集め目標金額の倍をわずか2日間で突破
アニメ映画「リトルウィッチアカデミア」の続編制作が決定し、8月7日までの1ヶ月間で15万ドル(約1500万円)を目標額とした出資を集めるプロジェクトをKickStarterで始めたところ、初日だけで目標額に到達、2日目で目標の倍である30万ドル(約3000万円)を突破しました。
追記:
最終的には62万5518ドル(約7400万円)が集まりました。
Little Witch Academia 2 by Studio TRIGGER — Kickstarter
http://www.kickstarter.com/projects/1311401276/little-witch-academia-2
「リトルウィッチアカデミア」は、文化庁の若手アニメーター育成事業で選ばれた4社が作品をそれぞれ1本ずつ作り上げるプロジェクト「アニメミライ2013」の中で、トリガーによって制作された作品です。
2013年4月に他3作品とともに映画館で公開されたのち、YouTubeとニコニコ動画で無料配信が行われていて、今でも全編を無料で見ることができます(※記事公開当時は見られました)。再生回数はYouTubeが78万回以上、ニコニコ動画が7万5000回以上。
公式 「リトルウィッチアカデミア」 Little Witch Academia - YouTube
トリガー公式「リトルウィッチアカデミア」Little Witch Academia ‐ ニコニコ動画(原宿)
公開された作品は約20分強の長さで単体エピソードとして完結しているものの、作り込まれた設定はさらなるストーリーの広がりを感じさせるもので、アニメミライの広報大使を務めている西川貴教さんに公開された部分はあくまで予告編・第1部で続きがあるのではないかと期待させるほどでした。
そういった声も後押しになったのか、7月6日にロサンゼルスで行われた「アニメエキスポ2013」の上映会の中で、トリガー代表の大塚雅彦さんが続編制作の決定を発表。
この続編「リトルウィッチアカデミア2(仮題、英語略称はLWA2)」の長さは20分ほどで予定されていますが、ファンからの支援がさらに15分延ばすことができる、ということで、15万ドルを目標額としてKickstarterで出資を募ることになりました。プロジェクトは日本時間7月9日にスタートして、わずか1日で目標額の15万ドルに到達。コレは目標到達を記念して吉成曜監督が描いたイラスト。
このようなKickstarterを使ったアニメプロジェクトというと、Production I.Gが湯浅政彦監督作品「Kick-Heart」で実施したことがあります。こちらのプロジェクトも目標額に到達して制作が開始されましたが、出資者は2013年4月ごろに本編ダウンロードとBlu-rayなどがゲットできるという話だったものがいまだに手元に届かず遅れてしまっており、一方で本編はすでに各種映画祭やイベントで上映会が実施されるなどしているため出資者が後回し状態となってしまっているため、ついにKickstarterのコメント欄へ出資した人からの不満が寄せられるようになっています。結果、記事執筆時点では6月27日にメイキング・各種アートワーク・サウンドトラックのダウンロード開始、そして7月15日には各種Blu-rayや特典の発送開始に加えてネットからの本編ムービーダウンロードがついに可能になる、という予定が告知されています。予定から3カ月遅れというとかなり遅れているように感じられますが、むしろKickstarterではもっと遅れるケースがザラにあるので、3カ月遅れで踏みとどまったのはかなり成功している部類です。
実際にどのような内容のモノが完成したかというのは、約1カ月前に公開された以下の予告編ムービーを見ると分かります。
Official Kick-heart Trailer on Vimeo
LWA2では、プロジェクト開始から2日目である7月11日のお昼現在、出資の総額は目標の倍である30万ドルにまで達しています。単純に「額が2倍だから、長さも2倍」というわけにはいかないと思いますが、それだけファンの期待も大きいということなので、無事の完成と公開を楽しみにしたいところ。
プロジェクトは現在も出資受付は行っており、出資額ごとにいろいろな特典が付いてきます。一覧にするとこんな感じ。
1ドル(約100円)以上:リトルウィッチアカデミア2(仮) 壁紙
20ドル(約2000円)以上:1ドルの特典+公式サイトの「スペシャルサンクス」に名前が載る権利、アートブック(デジタル版)、SD画質の本編ダウンロード権
50ドル(約5000円)以上:20ドルの特典+アートブック(書籍版)、本編BD
100ドル(約1万円)以上:20ドルの特典+本編フィルムカットつきのアートブック(書籍版)、本編BD限定版
200ドル(約2万円)以上:100ドルの特典+Tシャツやデスクマット・メタルブックマーク・ポスターなどの特製グッズ
300ドル(約3万円)以上:200ドルの特典+エンドクレジットに名前が載る権利、BDがサイン入り版に
1000ドル(約10万円)以上:300ドルの特典+ジクレープリント、複製台本
1万ドル(約100万円)以上出資すると2泊3日でのトリガー訪問&制作チームとの夕食会&ウルトラスーパーピクチャーズとグッドスマイルカンパニー訪問ツアーがついてくるという枠も3つ用意されていましたが、初日に埋まっています。
なお、出資の締切は日本時間で8月8日12時31分です。
追記:
出資者から「長さを40分以上に伸ばして欲しい」という意見が殺到しているようですが、トリガーでは今石洋之監督によるテレビアニメシリーズ「キルラキル KILL la KILL」が2013年10月から放送される予定になっていたりして、今の品質を保ったままでLWA2を長編化させることは難しいとのこと。
そのため、新たに50万ドル(約4950万円)のラインを設定。ブルーレイディスクについて、通常版にはオーディオコメンタリーとメイキングドキュメンタリーを追加、限定版にはさらにオリジナルサウンドトラックと原画集を追加することとして、2000ドルおよび1万ドルの投資枠が拡張されることになりました。
なお、2000ドル枠の特典は1000ドルの特典に加えてキャストのサイン入り台本とイラストレーターによるオリジナルイラスト入りサイン色紙がつくというもので、再びあっという間に埋まってしまいました。
・2013/07/12 16:02
トリガーの大塚雅彦さんから、多くのサポーターからの出資があることについての感謝と、上述の新しいゴールについての説明が短すぎたかもしれないということで補足の説明が行われています。
これによると、「LWA2を40分以上の伸ばすことが難しい」というのは「この続編エピソードでリトルウィッチアカデミアという作品が終わるから」という意味ではなく、テレビシリーズや長編劇場アニメとして作るという大志は持ち続けているとのこと。大塚さんいわく、「そのゴールに到達するには何年かの時間が必要になりますが、それでもアッコと友人たちが十分にアクションしまくってあの世界をさらに探検していくところが見たいし、みなさんもそうではないですか?」
ということで、まずはリトルウィッチアカデミア2を40分のエピソードとして作り、その後にさらなるゴールとして、テレビシリーズか長編映画を目指していくということだそうです。
2013/07/31 14:01
Kickstarterでの出資締切まで残り1週間で、集まった額は当初の目標の3倍を超える48万ドル(約4700万円)、延長ゴールの50万ドルまでもあとわずかというところまで来ています。
こちらは100ドル以上の出資者がもらえる動画カットのサンプルで、ファンからは「なぜこんなにもスーシィは可愛いの?」などとコメントが寄せられています。
・2013/08/02 16:30
延長ゴールとして設定した50万ドルに到達。通常版BDにはオーディオコメンタリーとメイキング映像が、限定版BDにはこれに加えてオリジナルサウンドトラックと原画集が追加されることになります。
・2015/02/16 18:41
締め切りから1年とちょっと。正式タイトルが「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」であることと、2015年公開予定であることが発表されました。
トリガー制作の「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」2015年公開へ - GIGAZINE
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