世界で最も低い声を出す男性、低すぎて象ぐらいしか聞き取り不可能

アメリカの歌手ティム・ストームズさんは「世界で最も低い音声を出せる人物」として認定を受けています。その最低音はあまりにも低すぎて自分でも聞き取ることができず、聞こえているのは象のような大型動物ぐらいだそうです。

Tim Storms(音量注意)
http://www.timstorms.net/

Man with the world's lowest voice: Record breaker hits notes so low they can only be heard by ELEPHANTS | Mail Online

Man With World's Deepest Voice Hits Notes That Only Elephants Can Hear : Science/Tech : Medical Daily

How low can you go? Hear the world's deepest voice - YouTube


ストームズさんが出せる最も低い声はG-7、周波数だと0.189Hz。88鍵ピアノの場合、最低音は27.5Hzのラ(A)、最高音は4186Hzのド(C)だそうですが、このストームズさんの声はピアノが出せる最も低いソ(G)の音よりも8オクターブも低いもの。あまりにも低すぎて、自分でもその音を聞き取ることができず、聞けているのは象のような大きな動物だけ。

「声を出していると、周波数によって多かれ少なかれ、頭で音を感じるんです」とストームズさん。オクラホマ州タルサで生まれてインディアナ州ウォータールーで育った彼は、高校を卒業してから教会の聖歌隊としてその歌手キャリアをスタートさせました。

とある演奏会で咽喉科のスペシャリストと出会って、ストームズさんの声がすごいものであることがわかりました。医師によると、ストームズさんの声帯は一般の人の2倍の長さで、声帯の周りにある披裂筋がよく動いていたそうです。この声帯から生み出される声はストームズさんに名声をもたらし、国際的な歌手としての栄誉を得ました。

コレが声の低さを示したもの。普通の高さのド(C)の音は262Hz、テノール歌手の平均は220Hzぐらい、それに対してストームズさんが出した低音、ミ(E)の音は40Hzでした。これでもまだ最低音ではありません。

最近では、合唱には用いられることがなかったこの低いEの音を出せる歌手として声がかかっており、ハリウッドでも映画の予告編にドラマ性を与えるための声としてストームズさんを重用しているとのこと。

なお、低音記録はここ10年はストームズさんが保持し続けていますが、「年を取るほどに声が低くなっているんだ」と、自身での記録更新に意欲を見せています。

ストームズさんが普通に歌うとこんな感じです。

Tim Sorms - We'll Soon Be Done - YouTube