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最新型原子力発電所「AP1000」と東芝とアメリカの関係がよくわかるムービー


実に34年ぶりとなるアメリカでの原発建設に向けて、ウェスチングハウス社が米国サザン電力の子会社であるジョージア電力から受注したボーグル原子力発電所向け最新型加圧水型原子炉AP1000で使用される復水器を東芝が初出荷したと発表されました。

東芝:ニュースリリース (2011-12-01):米国向け原子力発電所用復水器の出荷について
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2011_12/pr_j0101.htm

アメリカにおける新設原子力発電所向け大型機器出荷を東芝が行うのは初めてで、AP1000用機器としても初めての出荷となる、とのこと。


今回東芝が出荷した原子力発電所用復水器は、タービン・発電機を回した後の蒸気を水に戻して再利用する機器のことで、アメリカのボーグル原子力発電所3号機用に使用されるもの。設計・技術支援・品質管理担当は東芝、製造担当は韓国BHI社となっています。また、東芝は3号機および4号機用のタービン・発電機の製造も京浜事業所で開始しており、今後順次出荷予定だそうです。


で、この最新型原子力発電所「AP1000」とは何かというと、電気出力115万kW級の最新鋭原子力発電所となっており、「安全システムが運転員の操作や電源を必要としない、世界初の設計」「圧縮ガスによる圧力や重力などの力で原子炉容器内に冷却水が注入され、自然循環によって熱を取り除く」というメリットがあり、さらにコスト的な面においても「機器・配管・ケーブルが大幅に削減され、建設工期も短くなった」とのこと。

このことは東芝が公開しているムービー中でも説明されており、以下がそのムービーの実物です。

最新型原子力発電所「AP1000」 - YouTube


東芝グループ ウエスチングハウス社開発 最新型原子力発電プラントAP1000


これが加圧水型原子炉


炉心を冷却する一次系


蒸気を発生させてタービン発電部分を動かす二次系


放射性物質は一次系のみで二次系にはいかない仕組み


一次系の冷却水が沸騰しないように圧力をかける加圧器


蒸気発生器


細い管の中を一次冷却水が流れる構造


そして管の外側にある二次冷却水に熱を伝えます


この熱によって水が沸騰して蒸気が発生


蒸気は蒸気管を通って格納容器の外へ


タービン発電機に蒸気が送られ、タービンが回転。これも東芝が日本で作る予定。


これが発電機部分で、こちらも東芝が日本で作る予定。


蒸気を冷却して水に戻す復水器、これが今回東芝が出荷した部分。


制御棒は上から挿入する方式で、重力によって万が一の際には勝手に挿入されます


AP1000の特徴


非常事態に対処する安全システム


「静的安全」設計となっており、ガスの圧力や重力など自然の力で炉心に冷却水を注入し、自然循環で熱を取り除くという世界初の静的安全炉


機器や配管、ケーブルの量を大幅に削減


これによって建設工期も短く運転・保守性能に優れているとのこと


第3世代のさらにその次の「第3世代+」型なので、最新型です


また、東芝グループの米ウェスチングハウス社がYouTubeで公開しているAP1000のプロモーションビデオはイメージ先行型となっており、再生を開始して2分が経過する頃から、少しでも印象を良くするために様々な自然環境の映像や、生活への密着間を出すためにスマートフォンの使用イメージ、さらにはかっこいいBGMなどを駆使しており、違う意味でなかなか見応えがあります。

Westinghouse AP1000 (R): Simply Electric (TM) - YouTube


これがAP1000


スマートフォンを充電する美女のイメージ


なぜかスマートフォンの背景に大自然


よく見るとAP1000も大自然のど真ん中にあり、背景には雄大な山々があります


美しい緑


水滴ぽちょーん


きらきら~


青い空、白い雲、さわやかですね


水滴いっぱい


説明図の背景にも自然と滝を使っています


ぴかー


家庭と街灯のイメージ


見守るイメージ


明るい都市


さりげなく挿入されるAP1000の巨大建造部品


働く男たち


ちゅいーん


またしてもさりげなく挿入されるAP1000の巨大部品、ごうんごうん


笑顔


ちゅいちゅいーん


間にイメージを挿入することで少しずつイメージをよくしていったところで、AP1000登場


という感じになっており、なんというか、違う意味で安全神話構築のためにがんばっています。

なお、東芝のリリースによると「原子力発電は、エネルギーセキュリティおよび地球環境保護の観点から、各国における継続した需要が予想されます。当社は、国際的な安全評価及び設備基準の見直し等に対する協力を行い、新設プラント設計及び既設プラント改良に反映し、安全性のさらなる向上に向けて不断の取り組みを行っていきます」とのことです。

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in サイエンス,   動画, Posted by darkhorse

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