バラの美しさは見た目だけにあらず、鼻や舌でも楽しんでみた
バラは古来から多くの人に愛されてきた花で、その香りは古代エジプト最後の女王・クレオパトラも愛したといいます。
そんなバラをふんだんに使った「FRUPPA バラジャム」を勧められたので、ティーバッグでいれた紅茶に落としてロシア風にいただくことにしました。
バラの名産地、トルコで作られたこのジャムは、100gあたりに占めるバラの果肉が70%にも上ります。瓶の底を見ると、ぎっしりと詰まった花びらの陰が浮かんで見えます。
バラと糖類、酸味料、ゲル化剤だけでできています。ほかの果物は一切入っていません。
ティーバッグでいつもより美味しい紅茶をいれるためのゴールデン・ルールを守って、紅茶をいれます。
淡い赤色の花びらのジャムを、紅茶の中に投入しました。こうやってジャムを入れた紅茶を「ロシアンティー」と呼びますが、本場ロシアでよく行われている紅茶の飲み方ではなく、日本独自のもの。ロシアではジャムはお茶請けのお菓子と同列の扱いで、舐めながら紅茶を飲む方法が主流のようです。
混ぜてから花びらを再度取り出してみました。花びらにはほとんど色素が残っていないので、ジャムの液体の方に色が移っていたようです。
小さなスプーンに2杯ほど入れただけなのですが、元の紅茶の香りを押しのけ、鮮烈なバラの香りが加わりました。花びらをかみしめると、なぜか梅のような味が舌の上に広がります。そして思わぬ効果として、翌日の朝に数日ぶりのお通じがありました。同じジャムをパンに塗って食べてお腹をくだしてしまったという話もあるので、個人差はあれ便通をよくして体の中からきれいにしてくれる効果もあるかもしれません。
バラジャム入りの紅茶で優雅な気分に浸ってみても、一人暮らしの部屋にいるのは揺るぎない事実。そんなわびしさを紛らわすために、資生堂の室内用芳香剤「ばら園 ブルーローズ・ルームパルファム」(税込4500円)を借りてきました。
容器はすべてすりガラス製。淡いブルーのフタには、繊細なバラのレリーフが彫り込まれています。資生堂に問い合わせたところ、この美しい容器は残念ながら1998年で生産終了してしまい、現在は販売されていないとのことです。
しかし、中に入っているレフィルは現在も生産自体は行っているため、取り寄せて購入することは可能。
フタを開けてみると、バラのはっきりとした香りを最初に感じます。しかし終始きつい香りが漂うのではなく、後ろから草原のような香りが追いかけてきます。バラの芳香剤はドラッグストアでも売っていますが、それらとは一線を画する奥深さと気品を持つ香りです。身の回りに置いておくと、わびしい暮らしも少しは華やいできそうです。
バラは見て楽しむというイメージが強いですが、鑑賞の方法としては視覚のほかに味覚、嗅覚という方法もあります。
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