「iTunes Match」で何ができるのか、ジョブズがワンモアシングの中身を解説
本日の「WWDC 2011」にてスティーブ・ジョブズが大きく3つ発表を行い、そのラストに出てきた「ワンモアシング」がこの「iTunes Match」です。「iCloud」の延長線上に位置するサービスであり、「iCloud」について理解しているとそのメリットが何となくわかります。
「iTunes Match」についてジョブズが解説した詳細は以下から。
Apple - Apple Events - Apple Special Event June 2011
150億曲が全世界で購入されています
そうして購入された曲の中で、CDの場合ははリッピングされ、持ち運ばれます
こうやって取り込まれた楽曲データは主に3つの方法で扱われます。1つ目は無線LANやケーブルによって何かの音楽デバイスと同期するという方法。2つ目はiTunesで購入するという方法。3つ目が「iTunes Match」です。
ではこの「iTunes Match」とは何なのか?
Appleは1800万曲を販売しており、その中には既にあなたがリッピングした曲も含まれています。
そこでそれらのリッピングした曲をiTunesでスキャンし、iTunes Storeの曲とマッチさせます。そうすることであなたが自分でリッピングした曲にiTunes Storeで購入した曲と同じ使い勝手を与えるわけです。マッチした楽曲は自動的にiTunes Storeと同じ256kbpsのAAC形式でなおかつDRMフリーにバージョンアップされます。
スキャンされた曲はGoogleやAmazonの音楽サービスのようにどこかへすぐにアップロードされることはなく、まずはミュージック・フィンガープリントを検出するだけで済みます(いわゆるハッシュ値のようなもの、ファイルそのものではないがユニークなオリジナルのファイルを示す数値)。そうやって取得されたフィンガープリントをiTunes Storeの曲と比較し、Appleが識別できない曲、すなわちiTunes Storeにない曲のファイルのみをアップデートしてアップロードします。なので、自分の持っている全ライブラリをアップロードするために数週間もかからず、わずか数分で終わり、料金は年間24.99ドル(約2000円)です。
Amazonにも同じようなサービスはありますが、5000曲では50ドル(約4000円)、2万曲では200ドル(約1万6000円)もします。しかしAppleのこのサービスは何曲あろうが関係なく、年間24.99ドル(約2000円)だけです。
このiTunes MatchおよびiCloudのために、3番目のデータセンターを建設しました
これがそれです
大体5億ドル(約400億円)ほどかかっています
どれぐらい大きいかがわかりにくいのですが、屋上をよく見てください
あのごま粒みたいなのが人間です、見えますか?
つまりこれぐらい大きいデータセンター、というわけです。
中はこのようにサーバだらけです
・関連記事
Appleの新サービス「iCloud」で一体何ができるようになるのか? - GIGAZINE
これが「iPad 2」のパッケージングデザインの秘密、徹底的な合理化とシンプルさを解説&フォトレビュー - GIGAZINE
Appleが熱狂的信者を作るために使った12のブランド戦略 - GIGAZINE
スティーブ・ジョブズからのメールはやたら短く簡潔だった - GIGAZINE
Appleのスティーブ・ジョブズに苦情のメールを送ってiPodをゲット - GIGAZINE
・関連コンテンツ