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携帯電話向けに世界初の「透ける有機ELディスプレイ」登場、すでに量産開始


携帯電話やモバイル機器などのディスプレイとして高輝度、広視野角、高速応答性、低消費電力といった高い性能を備えた「有機EL」が注目を集めて久しい昨今ですが、主に携帯電話のメインディスプレイなどのモバイル機器用を想定した世界初となる「透ける有機ELディスプレイ」が開発、量産開始されました。

詳細は以下から。
プレスリリース [シースルータイプの高精細有機ELディスプレイの開発、量産について] | プレスリリース | 企業情報 | TDK株式会社

TDKのプレスリリースによると、主に携帯電話のメインパネルなどのモバイル機器用を想定した、世界初となるシースルータイプの有機ELディスプレイ「UEL476」を開発し、3月から量産開始したそうです。


今回開発された有機ELディスプレイは、縦方向および横方向の電極ラインを網のように構成して、ラインごとに画素を駆動させる、有機EL素子を発光させるための駆動方式の1つ「パッシブマトリクス駆動方式」を採用した2.4インチQVGA(320×240)のモデルで、透過率40%、150cd/m2の輝度を実現。

さらにカラーフィルタ方式の採用でRGB各色の輝度寿命が同一になったため色ズレも無く、低温環境下で応答速度が低下する液晶とは異なり、動作温度範囲は-20度~85度と、温度特性にも優れています。

これが向こうが透けて見える有機ELディスプレイ「UEL476」。シースルーでありながらディスプレイの裏面からは表示内容が見えにくい構造を採用。2011年3月から月産1万枚のペースで量産されているとのことですが、はたしてどのようなモデルに搭載されることになるのでしょうか……?


スマートフォンに採用するには若干サイズが足りないような気もしますが、大型化されれば「向こうが透けて見えるタッチパネル搭載スマートフォン」のような近未来感あふれるモデルが実現する可能性も十分に考えられるため、今後を見守りたいところです。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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