取材

85インチスーパーハイビジョンディスプレイで楽しむ超高精細映像、目標は2020年に試験放送実施


先日、シャープとNHKが「スーパーハイビジョン」対応ディスプレイを開発したと発表がありましたが、技研公開2011では実際に85インチのスーパーハイビジョンディスプレイで映像を楽しめる体験コーナーが設けられていました。

今後、さらに技術開発を進め、2020年にフルスペックカメラとフルスペックPDP、放送用実用型コーデックを開発し、21GHz帯衛星による試験放送を実施するのが目標となっています。

詳細は以下から。
「次世代TV スーパーハイビジョン」のコーナー


スーパーハイビジョンは臨場感や実物感を目指した次世代放送方式で、空間解像度が7680×4320、時間解像度(フレーム周波数)が120Hz、階調(ビット数)は12bit、表色系は広色域RGB。また、音響方式は22.2チャンネル、サンプル周波数は48kHz/96kHz、ビット数は16bit/20bit/24bit。


その研究開発ロードマップはこのようになっています。2002年の技研公開で4000本級プロジェクターと4000本級カメラ(2.5インチ、4CCD)が初展示されたようです。


2009年にフル解像度プロジェクターが完成し、2010年にフル解像度カメラ(2.5インチ、3CMOS)が完成。今回の技研公開には85インチフル解像度ディスプレイが間に合いました。


ここからさらに100インチ解像度ディスプレイやフル解像度コーデック、家庭用再生技術などの開発が進められ、2020年に一通りの技術が揃って試験放送が行われるという目標が立てられています。


直視型超高精細ディスプレイがその映像の臨場感や質感を伝え、家庭用3次元音響再生システムが音に包み込まれるような感じを再現。家庭での視聴スタイルが大きく変化しそうです。


これが実際のディスプレイ。多くの人が間近でその高精細な映像に見とれていました。


近くで見てみたところ。


こちらがスーパーハイビジョンカメラです。


このスーパーハイビジョン放送実現のためには大容量伝送可能な次世代衛星放送が必要。ということで、21GHz帯を使用する新衛星放送に向けた機器開発や技術開発が行われています。


実際、家庭にこれだけのものが必要かどうかはわかりませんが、10年後にはスーパーハイビジョンの実用化の目処が立っているのかもしれません。

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in 取材,   ハードウェア, Posted by logc_nt

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