取材

「テイルズ オブ エクシリア」プロデューサートークイベント、主人公ミラを演ずる沢城みゆきからビデオレターも


「マチ★アソビ vol.6」のイベントのひとつとして、2011年発売予定の「テイルズ オブ」シリーズ最新作「テイルズ オブ エクシリア」のプロデューサーによるトークイベントが開催されました。

スーパーファミコン用として発売されたシリーズ第一作から担当している吉積プロデューサーと、最新作を担当する馬場プロデューサーがテイルズの魅力をたっぷりと語ってくれるほか、主人公のひとり「ミラ=マクスウェル」を演ずる声優の沢城みゆきさんからビデオレターが届きました。

詳細は以下から。テイルズ オブ エクシリア | バンダイナムコゲームス公式サイト

吉積信プロデューサー(以下、吉積):
バンダイナムコゲームスの吉積です、よろしくお願いします。


司会:
15周年記念タイトルということで、もう15年も続いているシリーズなんですね。

吉積:
1995年の12月、最初のタイトルはスーパーファミコンの「テイルズ オブ ファンタジア」ですね。当時は僕も開発の担当じゃなくて、プロモーションの担当だったんですよ。当時スーパーファミコンでRPGがすごく流行っていた時期でしたね。

司会:
当時はナムコがRPGを出すっていうのは「意外だな」って感じだったんですが。

吉積:
それまでも少しずつ出してはいたんですけどね。そもそも僕がナムコに入ったきっかけとして、これ面白いなと思ったタイトルが「女神転生」だったんです。女神転生って、最初ナムコから出てたんですよ。

司会:
「デジタルデビルストーリー」のころですね。

吉積:
「今後ともよろしく」ってやつですね。あれをやって、すごく面白かったんですが、当時そういう知識が無かったんで、アトラスという会社をまだ知らなくてですね、女神転生を作りたくてナムコに入ったら、どこも作ってなかったんですよ(笑)

その後、RPGもちょこちょこやってたんですけど、なかなか根付かないというか、長く続くタイトルが出なかったんです。そこで、スーパーファミコンで一本大きいタイトルを作ってやろうってことでできたのが、「テイルズ オブ ファンタジア」なんです。


これは秘話なんですが、最初はタイトルが「テイル ファンタジア」だったんです。「オブ」が無かったんです。

ゲーム業界に詳しい人はご存じかも知れませんが、ナムコの元社長で今は名誉相談役になっている中村雅哉さんという人がいて、この人ができたソフトを見てくれるんですね。新たに出来たソフトをプレゼンしたところ「テイル ファンタジアというのは英語的におかしい」って言うんですね。「オブがつくだろ」って言うから。


司会:
その一言で「テイルズ オブ ファンタジア」になったんですか?

吉積:
だって「いや、違いますよ」って言えないから(笑)

実は「テイル ファンタジア」でチラシも作ってたんですが、後でSとOFつけてロゴも変えたんです。

司会:
でも当時から歌が入っていたんですよね。

吉積:
今に至るまで続いていますけれど、歌を入れて、音声も入れて、戦闘シーンはアクションでっていうのは当時から変わっていないんですよね。基本骨格はスーパーファミコンの時から出来ていたんです。

スーパーファミコンで一番感動したのは、人間の声がそのまま聞こえるっていうのが感動しましたね。当時無かったですからね。展示会とかに行って商談をするじゃないですか。そこで商談用の声を用意してROMから出すんですが、皆ROMから声が出てるとは思わなくて、ビデオだと思ってて「ROMから出てる分けないじゃん」って言われて、「いや、本当ですよ。じゃあもう一回やりますからね」って言ってコントローラーを渡すと、そのまま操作できるから、「あ、本当だ」っていう、この驚きがありましたね。


司会:
そしてスーパーファミコンからプレイステーションに移ったら、ムービーが入った、と。

吉積:
そうですね。PSはディスクメディアだから、ムービーも入ります。一番最初にテーマソングを入れたのも、テレビのアニメーションを見ている感覚でゲームをやりたいなっていう気持ちがあって、アニメもオープニングが流れるじゃないですか。あれをゲームでもやりたいなと思ってたから、アニメーションのムービーを入れましょうってことで作ったのが、「テイルズ オブ ディスティニー」でした。

司会:
それが今の骨格というか。

吉積:
そうですね。テーマソングをアーティストとタイアップというのもディスティニーからですね。


司会:
アニメっぽく声を入れようとか主題歌を入れようっていうのは、どこがベースになってるんですか?

吉積:
ロールプレイングゲームの「ロール」って役割じゃないですか。だから、ドラクエとかだと主人公はしゃべらないんですよね。プレイヤー=主人公だから、主人公はしゃべらない。「テイルズ オブ」ではこれが違って、主人公もキャラクターとして設定があって、性格もあって、しゃべっていく。だから、厳密にはロールプレイングゲームとは違うかも知れないと思って作っていて、よく言うのが「キャラクタープレイングゲーム」だと思って作っているんです。

キャラクターを自分で楽しむ。キャラクターがどういう行動をするのか、そのキャラクターはどんな世界を救うのかとか、キャラクターを中心に展開するお話だとか。

司会:
キャラクターを見せるってことが、「テイルズ オブ」シリーズがずっとやり続けていることですよね。

吉積:
世界観、設定があって、彼らが冒険をしたりして、ストーリーを作っていくっていう、そういうものを作っていきたかったんです。

司会:
昔のテイルズでも、けっこうキャラクターのことを覚えてるんですよね。リオンとか、ずっと覚えてる。その後も生き残ってるような気がして。

吉積:
そうですね。それぞれのバックグラウンドストーリーがあったり、性格があったりして、それぞれを立たせているので。そういう部分をちゃんと表現することによって、そのキャラクターは唯一のキャラクターになっていく、そんな作り方をしています。


司会:
そうすると、次のキャラクターを作るのが難しくなったりしませんか?

吉積:
いや、ありますよ。特にずっと思ってるのは、オジサンキャラって困るんですよ。アドベンチャーゲームというか、冒険活劇の部分が当然あるので、そうすると経験を積んでちゃんと物事が分かっている人が、若い人になにかを伝えていくっていう、そういうところが欲しいわけですよ。

司会:
「テイルズ オブ グレイセス」で言えば、マリクとか。

吉積:
そうそう。そのオジサンも、性格が良かったり悪かったり、いろいろあるんだけど、毎回同じになっちゃうんだよね。でもこれがオバサンだとなかなか絵にならないんですよ(笑)

司会:
オバサンキャラってあんまりいないですね。でも、もうあえてそこに行くしかないんじゃないですか、熟女とか。

吉積:
熟女かぁ……今度考えよう。

司会:
シリーズの中で、同じ科学者のキャラクターでもちょっとずつ性格が違ったりして、毎回よく考えますよね。大変だろうなって。

吉積:
描きたいキャラクター像っていうのは当然あるんですけど、作っていくと当然ゲームとしてのバランスもあったりして、全員を科学者にするわけに行かなかったりするじゃないですか。そうすると役割分担が出てきて、そこを考えるとまた前回と同じになりそうになったりして、そこをどう変えていくかっていうのをやっぱり考えますね。


司会:
戦闘での役割っていうのもありますからね。

吉積:
これもゲームである以上、仕方ないですね。そういう意味では、ヒーローよりヒロインのほうがいろいろ遊べたりするんです。女の子って、一番最初のファンタジアの時みたいに、方術士で、回復でっていう王道のヒロインにもできるし、闘うヒロインにもできるんですよ。

それに対して、主人公を魔術士にするってなかなか難しかったりするじゃないですか。

司会:
主人公で術系っていうのはなかなか難しいですね。

吉積:
術を使える人はいるけど、やっぱりどうしてもプレイヤーキャラクターだから、アクションシーンで「バーッって切るんだ!」って思ったりするし。そういうプレイヤーの快感も壊したくないし。

まあでも、全然違うキャラクターも本当は作ってみたかったりするんだけどね。

司会:
キャラクターにぴったり合う声優さんを選ぶのも大変ですよね。

吉積:
そうですね、「テイルズ オブ」シリーズの場合、主人公は基本的にオーディションなんですよ。ビッグネームから若い人までたくさんいるんですけど、その中からフラットに選びます。

司会:
それを決めるのは吉積さん?

吉積:
いや、みんなでやります。このキャラクターはこういう声でっていうイメージがあるんで。

司会:
すごいビッグネームでも落とすことはある?

吉積:
普通に落とします。ビッグネームが応募してくると、「おおーこの人だ、すげー!」って最初はなるんだけど、声を聞いてみると「ちょっと違うね」ってなるときもあって、そうすると「すいません」ってことになりますね。

まあでも、オーディションといっても主人公だけを決めるわけじゃなくって、聞いてみてイメージが違う場合は「ちょっと違う役をやってもらっていいですか?」って言って、他の役の台本を見ていただいて、やっぱりこっちっていうこともあります。


司会:
じゃあ、主人公役のオーディションを受けて別の役にってこともあるんですか?

吉積:
けっこうありますね。オーディションで聞いてて、「やっぱりこれのほうがいいんじゃない?」って思うことがあるわけですよ。皆で話し合いながら聞いてるから。それで、この人はヒロイン役で来たけど、男の子をやってもらおうっていうのもあります。

「テイルズ オブ リバース」の時の渡辺明乃さんとかもそうでしたよ。

司会:
マオ? マオは最初から狙って渡辺さんかと思ってましたけど。

吉積:
いえいえ、最初はクレア役で来ました。でもやっぱり男の子のほうが良いかなって思って、聞いてみると男の子もやってるっていうから、やってみたらぴったりっていう。そういうのもあります。

司会:
テイルズの場合、収録の時もなるべく全員で収録するんですよね。

吉積:
アニメの収録ってそうなんですよね。絵ができていて、画面を見ながら録音するんですけど、ゲームの場合って画面ができてないことが多いんですよ。ゲーム画面を見ないでやるから、逆に言うと別々に録音しても成り立つんですよね。後で合わせればいいから。

でもテイルズの場合は、ストーリーがあって、お芝居をやらなきゃいけないので、どうしても掛け合いがあるから、別々に録音するとつながりが違うっていうこともあるんじゃないかなと。それはイヤなので、できるだけ集まっていただいて、次々順番に録っていって、それを切り取ってデータにするんですけど、芝居だから「こう言われたからこう受けた」みたいな、声優さんのやりやすさもあるじゃないですか。そういう部分も生かしたいので、基本的には集まってもらっています。


司会:
けっこう集めるのも大変じゃないですか?

吉積:
一週間に土日しかできなかったりしますね。皆さん平日は別の収録で埋まっちゃってたりして。だから土日の収録は多いですね。

司会:
でもこれだけシリーズが続いてきて、どこかでガラッと変えなきゃなとか、いったん時間を空けてみようとか、考えたりしませんか?

吉積:
いや、もう頻繁にありますよ。毎回毎回思います。やっぱり一本マザーシップが終わると、次どうしようかなと思いますもんね。だいたい一本終わった段階ではもう次のやつが走ってることが多いんですが、さらにその次のやつ、2年後とか3年後のやつをどうしようかって考えると、まったく違うものにしてみようかな、とか。例えばテイルズじゃないものにしてみたらどうだろうとかね。

司会:
テイルズならではの縛りみたいなものもあるんですか?

吉積:
これをやんなきゃいけないよね、というのが、皆の気持ちの中にもあると思うんですよ。それを一回全部取っ払ってみて、形になってみると「でもこれテイルズでいいんじゃない?」ってことになって戻してみたりっていうのはありますね。


司会:
新しいものを取り入れつつ、キャラクターを見せるとかのお約束の要素を守る、と。

吉積:
そうですね。テイルズの場合、ちゃんと敵にも理由があるっていうところをキープしたいなっていうのはいつも思うんです。

司会:
単純な善悪二元論じゃないですよね。あいつらも戦ってるのには理由があるよ、みたいな。

吉積:
そこはリアルなものを持ち込みたいんですよね。ファンタジーで、全然違う星の話だったりするわけですが、違う星の人たちだからって全然違う考え方をしてたりすると、シンパシーを持てないものになっちゃうと思うんですよね。できればそこは親近感だとか、リアルだなっていうのを感じて欲しいところなんで、全然違う世界なんだけど、実はそこで話されていることは今風だったり。

今で言ったら、ウサマ・ビン・ラディンが殺された、とか言うじゃないですか。ああいうことは取り入れたいなと。報復の報復でずーっとやり続ける、それは不毛なことなんだけど、やらざるを得ない業みたいなものがある、そういうのをやってみたいなと思います。

司会:
よく「プレイヤーの心にトラウマを残したい」とか言うじゃないですか。テイルズってそういう風に「刺さる」ストーリーが多いと思うんですけど、その理由ってどんなところにあるんですかね。

吉積:
勧善懲悪のストーリーってよくあるけど、敵にも敵で理由があって、本当はこいつ悪いやつじゃないのにな、とか、友達になれるかもしれないのになって、そういうのは本当にリアルなことだと思うので、そういうことを入れていきたいというのがあります。

ゲームってなんとなくまだ軽く見られがちだったりするんだけど、映画だとかアニメに負けないように、ちゃんとストーリーを作っていきたいなと思いますね。

司会:
それが続いて15年、と。イベントも毎年やってますよね。今年もパシフィコ横浜でやるんですよね。

吉積:
横浜でやるんで、遠隔地の人はあんまり来ていただけてなかったんですが、今年はライブビューイングもあります。

司会:
あのノリって一回見ると本当に楽しくって、いろんなシリーズの様子が見れるんで、自分が好きなシリーズ以外もやってみようって思ったり。

吉積:
ゲームでも「テイルズ オブ ザ ワールド レディアントマイソロジー」みたいなお祭りソフトがありますけど、そういうのがリアルに展開される感じ。あとは声優さんが役柄を越えて生の声優さんが見れたり。ゲストアーティストが今回はmisonoさんが来て歌っていただけるんで。


司会:
ひととおりこれまでの「テイルズ オブ」シリーズについて振り返ったところで、今回の「テイルズ オブ エクシリア」について、馬場プロデューサーを呼んで聞いてみましょう。馬場さん、よろしくお願いします。

登壇する馬場プロデューサー。


馬場英雄プロデューサー(以下、馬場):
皆さんこんにちは。バンダイナムコゲームスの馬場と申します。よろしくお願いします。


司会:
15周年タイトル「エクシリア」ということですが。

馬場:
頑張ってますよ。今もう、だいぶ佳境というか、これから追い込みに入っていく段階でして、これから調整に入っていく段階です。

吉積:
もうすぐ売るみたいな言い方だけど(笑)

馬場:
まだまだね、調整にはすごく時間がかかるからね(笑)

司会:
今回は主人公が2人いて、最初にどちらの視点で始めるか選ぶんですよね。

馬場:
そうですね。ミラの視点で始める場合はミラ、ジュードで始める場合はジュードを、それぞれ選んでもらいます。物語の大きな筋は変わらないんですが、それぞれの視点によって、関わり方が変わってくるという仕組みになっています。


司会:
どっちでプレイしたらいいんですか?

馬場:
僕の個人的な視点から言うと、僕は男性ですから、ミラからやってみたいですよね。

吉積:
そうなの? 男の子だったら男でやってみたくない?

馬場:
そう? 僕は今、開発でプレイする時はミラを使ってます。特別な意味は無いんですけどね(笑)

司会:
今回は主人公が2人で、キャラクターデザインも藤島康介先生と、いのまたむつみ先生の2人ということで。

吉積:
これはずっとやりたかったんですよ。

司会:
めちゃめちゃ大変だったんじゃないですか?

吉積:
「やりたいんですよ」という話はお二人にも前からしていて、タイミングが合わなかったり忙しかったりしてできなかったんですが、今回はわりと長い時間をかけて準備をして。

馬場:
15周年ということと、今まで培ってきた流れもあるので、ぜひお二方の共演でやりたい、と。ただ、絵のタッチの違いもあるので、ゲーム中でも2人のキャラクターが共存できるようにテイストを調整しなくちゃいけないという点については、ものすごく細かくやらせていただきました。


司会:
主人公を2人で別々に描くっていうのは気持ちよく了解してもらえたんですか?

吉積:
それはむしろ「面白いですね」と言っていただけて。

司会:
どっちをいのまた先生、どっちを藤島先生にするっていうのは決めていたんですか?

馬場:
そこは僕らの中でキャラクター設定を決めた段階で決めてました。

司会:
今回、主人公が2人いるっていうのもそうですが、それ以外にもけっこう新しいチャレンジをされていると聞いていますが、ストーリーはどんな感じですか?

馬場:
原点に戻りたいということがあって、精霊色を強めたりとか、ファンタジー色を強く出して作っています。ベースは「テイルズ オブ」なので、そこは押さえつつ、今回はオープニングをこのマチ★アソビを主催するユーフォーテーブルさんにお願いしてガッツリやってますので。


司会:
どうですか、ユーフォーテーブルさんとゲームのほうでタッグを組むというのは初めてかと思いますが。

馬場:
実はゴッドイーターでゲームのオープニングを見させていただいていたので、クオリティの部分はもう保証されているなと思っていたんですよ。その中で、あとはテイルズっていうゲームの世界を表現するっていう部分がありましたが、そこもよく理解していただいていて、アニメーション自体はやっぱりものすごく良く動くし、ものすごく背景も細かく描いてもらってますし、全体を見ても、僕らがムービーで伝えたい意図もコンテ上できっちり表現されていましたし、言うことないですね。

吉積:
テイルズとしては、「テイルズ オブ シンフォニア」のOVAをずっとやってもらっていましたからね。シンフォニアの評判もすごく良いですし、我々としても「ああ、ここまでやってくれるならぜひ」っていう安心感がありますよね。

司会:
今回はスキット(登場キャラクター達による幕間寸劇)なんかもユーフォーテーブルさんで?

馬場;
そうですね。ユーフォーテーブルさんの描き下ろしでやらせていただいています。

司会:
今回はバトルシーンにもスキットが入るんですよね。

馬場;
今回はファイティングチャットというものを実装していまして、バトル中に画面の左上のほうにキャラクターが入ってきて会話したりします。

吉積:
今までも戦闘中に「こうしろああしろ」とか声で掛け合いはあったんですけど、他のかけ声とかモンスターの声も入ってるからわかりにくかったんだけど、今回はさらに協力して戦っている感じや連携している感じを出せるようになっています。


司会:
今回の戦闘はリンクシステムというのがあって、ジュードとミラとか、他のキャラクターとの組み合わせでも、リンクを使って連携することができるんですよね。

馬場:
そうですね。リンクしているキャラクターによってさまざまな特性が変わってきたりとか、サポートの内容も変わってきたりとか。

司会:
リンクする相手は自分で選べるんですか?

馬場:
簡単に選べますよ。ボタンでポチっと。

司会:
僕はエリーゼっていうキャラクターが今回は気になってるんですが、エリーゼとずっとリンクしているとなんか良いことがあったりとか、好感度が上がったりするんですか?

馬場:
皆それを聞くんですよね、それはちょっとマル秘ということで(笑)

司会:
何かいいことがあるかもしれない、と。

馬場;
あるかもしれないですね。

司会:
そういえば「エクシリア」ってどういう意味なんですか?

馬場:
これは造語なんですが、英語で「ミリオン」とか「ビリオン」という数字よりももっともっと大きな数字を表す「エクシリオン」という言葉があって、これを「エクシリア」と置き換えたものです。いろんな意味を込めているんですが、ひとつには、人生の中でたくさんの人と出会い、たくさんの出来事があるという意味を表しています。

司会:
テイルズではいつもキャッチフレーズがありますが、今回はなんでしたっけ?

吉積:
決まってた?

馬場:
決まってますよ! 「揺るぎなき信念のRPG」ですね。

吉積:
馬場くんらしいなぁ。プロデューサーによって好みって全然違ってて、馬場くんは王道で、ピカピカして、カッチリしたものが好きなんですよ。いわゆる王道をズドーンと行くようなやつが大好き。テーマソングアーティストもそうなんだよね。本当にもうビッグネーム。

馬場:
いや、簡単に言いますけどね、簡単に決まったことじゃないんですからね(笑)

吉積:
簡単に決まったなんて言ってないよ(笑)


司会:
今回の浜崎さんにお願いする曲も、ストーリーと密接にリンクしているんでしょうか。

馬場:
今回もずっと先方の担当者と「エクシリアの意図はどういうものなのか」「物語にはどういう意図があるのか」「キャラクターたちはどういうことを伝えたいのか」ってことをずっとお話しして、「もっとこういうメッセージを込めてください」とか。

司会:
浜崎さんにダメ出ししたり?

馬場:
……いや、ダメ出しではなくて、お互いに良い物を作りましょうよってことで(笑)

吉積:
うん、今回に限らず、「こういうキャラクターです」「こういう話です」っていうところを全部見せて、作ってもらいますね。

馬場:
今回ももちろん同じように、柔らかく、やりとりをしています(笑)

司会:
今月の末にフェスティバルがありますけれど、そこで情報も出てくるんでしょうか。

馬場:
今回、5月29日のイベントにがっつり軸足を置いちゃっていて、なかなかしゃべれない部分もあるので、今回は沢城さんにビデオレターを用意してもらいました。

沢城みゆき(以下、沢城):
皆さん、こんにちは。「テイルズ オブ エクシリア」でダブル主人公のひとり「ミラ=マクスウェル」を演じさせていただきました沢城みゆきです。マチ★アソビ、楽しんでますか?

きっと大丈夫な気がしています。皆さんの休日の貴重な時間を少しだけいただきまして、これから少しだけテイルズのお話をさせてください。私が演じましたミラ、彼女は精霊です。これ以上役の説明をするとネタバレになってしまうようなので、私が説明できるのはここまでなんですが、わりと見たとおりの、どちらかと言えば男前だし、意志も強そうだよね、という感じの女性を演じております。


Q:
ミラはどんなキャラクターでしょうか?


沢城:
ミラとジュードくんの2つの視点で物語が紡がれていくんですが、最初はジュードくん視点で始まったので、ミラはなんかいろいろ知ってそうな謎の人で、自分の知らないことをたくさん知っていて、どんどん進んでいっちゃうんだけど、本当はこの人はどういう人なんだろう、いい人なのか悪い人なのか分からないという、私自身もジュードと同じ視点でミラを見ていました。

次にミラルートの台本が手元に届いてからは、「ああ、こんなこと思ってたんだね」っていうところに触らせてもらえてから、ちょっと肩を並べて一緒に歩けるかなってところまでは行って、仲間を大事に思うとか、誰かに恋をするとか、すごく自分と違う正義を持ってる人と戦わなきゃいけない決心だとか、私が持っていない気持ちばっかりじゃなくて、すごくかわいい人だなと思うようになりました。

「生」がつくくらい生真面目な人なんですけど、すごくステキなストーリーに触れたなという感じがしています。


Q:
沢城さんから見てミラはどんな女性ですか?


沢城:
まだ距離感的には、会社の同僚で初めて家でみんなでパジャマパーティしたよ、くらいの感じで、「えー、それもっとこうしたほうがいいよ!」とか、「え、それ絶対もっと自分から言ったほうがいいってば!」みたいなコメントを初めてしたくらいな感じなので、これから彼女がどうしていくのか、ゆっくり見ていきたいな、みたいな、私の中では勝手にそれくらいの距離感でミラをとらえています。

Q:
ちなみにパジャマパーティってなんですか?

沢城:
なんだろう、女子が仲良くなるために集って、夜を明かすパーティがあるんですけど(笑)

Q:
もうひとりの主人公ジュードについて。


沢城:
下手をしたら助けがいらないんじゃないかってくらいしっかりしている男の子で、最初に代永さんがやってらっしゃるジュードの声を聞いた時に、「あれ? ひとりで生きていけそう。私の助けいらなくないか?」みたいな、すごくしっかりした男の子に私には聞こえて。ただ、ゲームの中では、地に足がついているミラと、まだまだ自分の中で心が定まっていない少年のジュードくんという設定だったので。

ジュードくんもミラにけっこう近い感じの人なんですが、彼の気質もあるのか、けっこういろんな人が面倒を見てくれたり、あんまり自分の中で考えすぎないというか、考えすぎると誰かが「コラッ!」ってやってくれて、ちゃんと外に問題が持ち出されて、前に進んでいけるような子なんですけど、ミラってどっちかというと、バタンバタンって何枚も扉を閉めて、自分の中で「さて、どうしたものか」って言ってるような人なので、すぐ解決するような問題が長いこと解決せずに、立場的に無理なこともあるんですけど、「それ早く相談しちゃえばよかったのに」みたいなこともあったり。

そこが2人を見ていると、同じなんですけどちょっと違ったりとか。ジュードは生真面目の「生」が取れると、きっともっと器の大きい男になっていくような、将来有望な男の子です(笑)

Q:
収録時の思い出は?


沢城:
とにかくこの1年くらいずっと言われ続けてきたのが、「もっと使命感を」っていう言葉が何度も何度も重ねて演出いただいたところだったんですけど、難しいですよね、とにかくやる。千本ノックみたいに同じシーンを何度も何度もやるので、とにかくやってやってやって、問題箇所がどこにあるのか、そのシーンをやってない人も考えて、「こういうことなんじゃない?」みたいな耳打ちをそれぞれでしながら、なんとかやりきって、なんとか休憩を取って、終わったらなんとか帰って行くみたいな、珍しいと言えば珍しい現場ですよね。

ていうくらいに、作品しかやってなかったような印象です。それくらい粘り強くスタッフの人たちは全員ああしているのかと思うと、「気合いの入ってる大人はスゴイ」と、そう思わされる現場でした。

テイルズっていうひとつの文化に参加するような印象ですよね、ゲームに出るというより。15年も大事に制作している人がいるということだし、それに触れているファンの人たちがいて、それでも新しいものに触れると面白いからこそ15年も続いているわけで、そうなるともはや文化で、そのひとつに加えていただくに当たって、一言一言、気に入っていただけるように、あとやっぱり戦った時に「やっぱり沢城のミラで戦うと気持ちいいよね!」って言ってもらえるっていうのを思い描きながら、やっていました。

Q:
見ている方々へメッセージをお願いします!


沢城:
15周年記念ということで、スタッフの人たちもいつにも増して気合いが入ってキャラクターを作り上げているので、より愛すべきキャラになったかなと思っています。本当に気合いの入ったキャストの人たちがたくさん出ていますので、ぜひ動かして、戦ったり戦わせたりしていただけるといいなと思っています。

5月29日にパシフィコ横浜で毎年テイルズのイベントがあるんですが、私も代永さんと2人で今年から初参戦させていただきます。そちらでもどんどん情報公開していくようなので、もしお時間あったら、そちらにも遊びに来ていただけたらと思っています。じゃあ、マチ★アソビ楽しんでね! 沢城みゆきでした!


馬場:
まだエクシリアは鋭意制作中ですが、もっともっと良い内容にして、早い段階で皆さんにお届けしたいなと思っております。15周年ということもあって、本当にたくさんのスタッフが一生懸命頑張っておりますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。ぜひ今後とも「テイルズ オブ」シリーズを応援いただけますよう、よろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

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in 取材,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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