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中国政府がさらに検閲を強化、電話で「抗議する」という言葉を口にすると自動的に切断されるという事態に

By tantrum_dan

先日、GoogleのGmailが技術的な問題で閲覧できないかのように見せかけるなど、中国の強硬な情報統制がエスカレートしていることをお伝えしましたが、今度は電話で話している単語を検知して通話を切断するという手段にまで出たようです。

報告された事例は、携帯電話で通話している時にたまたま「Protest(抗議する)」という単語を使ったところ、突然通話が途切れてしまったというもの。個人が通話している内容から特定の単語を検知して、さらにその通話を切断してしまうというのは、かなり大がかりな検閲と思われますが、批評家は中東や北アフリカでの反政府運動の活発化に関連しているのではないかと見ているとのこと。


詳細は以下から。China Tightens Electronic Censorship - NYTimes.com

China Electronic Censorship

北京の起業家によると、婚約者とどのレストランに行くかついて携帯電話で話していた時に、ハムレットの一節を引用して「The lady doth protest too much, methinks.(彼女は誓いすぎるように思うけれど)」というセリフを口にしました。その後、彼が2度目に「Protest」という言葉を口にした瞬間、電話は切れてしまったとのこと。彼はこのとき英語で話していましたが、別の電話を使って中国語で同じフレーズを繰り返してみたところ、同じように途中で通話が切れたそうです。

過去数週間の履歴を見ると、中国政府が反政府感情をもみ消すために、携帯電話やEメールについてこれまで以上の検閲を行っていることは明らかなようです。批評家は中国の検閲が日を追って強化されていることを指摘し、特に中東と北アフリカで反乱が発生してからこの傾向は顕著だとしています。また、中国国内でも1ヶ月ほど前からインターネット上で自発的に抗議運動を組織しようという動きが見られているとのこと。

北京大学のHu Yong教授は、政府の検閲は新たに出現する脅威をコンスタントに見つけ出して反応しているとし、「(検閲の)テクノロジーは常に発展しており、検知する用語の幅も広がっています。なぜなら、管理しなくてはならないものも、その深さと幅を広げているからです」と語っています。

中国の検閲機能はこれまでに無く効率的に稼働しており、当初は一時的なものと見られていたYouTubeやFacebook、Twitterに対する規制も、今や恒常的なものと見なされています。そのうち政府が検閲の手をゆるめるだろうと考える批評家はもうほとんどいないとのこと。

政府の検閲を回避して、いわゆる「グレートファイヤーウォール」の外側にアクセスできるように設計されているVPNサービスについても、いくつかのサービスが無効にされているようです。VPNサービスは、中国では学者や研究者、起業家、中国に駐在している人などを中心に多くの人々に普及していますが、VPNサービスを提供しているプロバイダのひとつWiTopiaは、中国でのサービスが阻害されていることをユーザーに謝罪し、原因については「ブロックを企図する試みが増加しているため」と述べているとのこと。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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