死ぬ前にもう一度食べたいものは?調理スタッフを困惑させた死刑囚の奇妙な最期のリクエストいろいろ
アメリカの死刑囚は、慣習的に死刑執行前の最後の食事には食べたいものを何でもリクエストできることになっているそうです。日本人なら「ご飯とみそ汁」という人も多いかもしれませんが、アメリカ人の場合は「バーガーキングのダブルチーズバーガー」といったいかにもなメニューから、「え?本当に最期の食事がそれでいいの?」と思うようなものまで、多種多様なリクエストで時に看守や調理人たちを困惑させているようです。
奇妙なリクエストの実例は以下から。Last meals: weird requests on death row - Telegraph
◆缶詰パスタ
by Great Beyond
85歳の女性の首をクリスマスツリーのデコレーション用のライトで締め殺害した罪で1995年に死刑執行されたThomas J Grassoの最期のリクエストは、「蒸したムール貝2ダース、アサリ2ダース、バーガーキングのダブルチーズバーガー1個、バーベキューしたスペアリブ6本、Lサイズのミルクシェーク2杯、ミートボール入り「SpaghettiOs(スパゲッティオーズ、トマトソース味の輪型パスタの缶詰)」、パンプキンパイ1/2個、クリームをかけたイチゴ」という盛りだくさんの内容。注文が多すぎてスタッフの混乱を招いたのか、不幸にも1つだけリクエストが通らなかったそうです。Grassoの最期の言葉は「わたしはスパゲッティオーズが欲しかったのに、出されたのはスパゲッティだった。この事実は報道されるべきだ」と不満を述べるものでした。
「缶詰スパゲッティよりちゃんとしたスパゲッティの方がおいしいじゃないか」と思うかもしれませんが、子どものころよく食べていた懐かしい味だったりするのでしょうか?あるいは「無性にカップヌードルが食べたい」という時にラーメン屋のラーメンでは満足できない感覚と近いのかもしれません。
◆1粒のオリーブ
11歳の少女Krista Harrisonさんの殺害および性的暴行で1982年に死刑となったRobert Buell。ほかの性的暴行罪ですでに合計121年の懲役を受けていたにもかかわらず、最後まで無罪を主張していました。彼の最期のリクエストは「種を抜いたブラックオリーブ1粒」というものだったそうです。
◆キャンディ1袋
by mj*laflaca
最期の食事では、栄養バランスもカロリーも気にせず好きなものを好きなだけ食べたいと思うものなのかもしれません。ネックレスを奪うために男性を殺害した罪で死刑となったGerald Lee Mitchellは、麻薬取引中に2人の男性を射撃し強盗した容疑も持たれていたのですが、甘党だったのかセンチメンタルな理由があったのか、最期のメニューは色んな味が入った色とりどりの「Jolly Rancher(アメリカでメジャーなフルーツ味のキャンディ)」1袋というものでした。
◆一握の土
by Miles B.
テキサス州ヒューストンでの強盗殺人の罪で1990年に死刑となったJames Smithは、最期の食事に「土」をリクエストしました。これは、ブードゥー教の儀式を行うためだと言われているのですが、土は刑務所制度で認められた食品のリストに含まれていなかったため、このリクエストは却下されたそうです。最終的にはSmithはヨーグルトで妥協したとのこと。
◆世界平和
最期の食事に「正義と平等、世界平和」という無理難題をリクエストしたのは、1989年に女性の自宅を強盗しその女性を刃物で刺したOdell Barnes Jr。はたして彼の願いがかなうのはいつの日になるのでしょうか。
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