プロ用カメラの約100分の1の明るさでも撮影可能、世界最大・超高感度のCMOSセンサーをキヤノンが開発
一般的にカメラは暗いところで撮影しづらく、どうしてもうまくピントが合わなかったりしますが、プロ用デジタル一眼レフカメラの約100分の1にあたる、月夜の半分程度の薄明かりでも撮影できる、世界最大・超高感度のCMOSセンサーをキヤノンが開発しました。
詳細は以下から。
世界最大・超高感度のCMOSセンサーの開発に成功 | キヤノン : ニュースリリース
キヤノンのプレスリリースによると、同社は新たにチップサイズが202x205mmという世界最大・超高感度のCMOSセンサーを開発したそうです。
これは直径12インチ(約300mm)ウエハーから製造できる最大級のCMOSセンサーで、キヤノンが製品化している中では最大のものとなる、「EOS-1Ds Mark III」および「EOS 5D Mark II」に搭載されている35mmフルサイズ、約2110万画素センサーの約40倍の大きさになるとのこと。
左が今回キヤノンが開発した世界最大・超高感度のCMOSセンサー、右が35mmフルサイズのCMOSセンサーです。
プロ用デジタル一眼レフカメラ「EOS-1Ds Mark III」の本体。価格.comでの最安値が8月31日13:16現在、63万8000円というとんでもないモデルです。
従来はセンサーを大型化すると、データ信号を受信してから送信するまでの時間が長くかかってしまい、出力の高速化が難しいといった問題がありましたが、キヤノンは回路設計に工夫を凝らすことで問題を解決し、動画対応の巨大なCMOSセンサーの開発に成功。
これにより35mmフルサイズCMOSセンサーが必要とする光量の約1/100でも撮影が可能となり、わずか0.3ルクスの明るさで毎秒約60コマの動画を撮影できるため、星空や夜間の動物の動画撮影、夜間の監視カメラへの応用などが期待されています。
ちなみにこのセンサーを採用したデジタルカメラが製品化された場合、本体はどれくらいの大きさになるのでしょうか……?
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