過去最大の大きさ、直撃すれば無傷では済まない直径20センチ大の雹(ヒョウ)を撮影した貴重な写真
サウスダコタ州にアメリカの気象記録上、過去最大級の大きさとなるヒョウ(雹)が降っていたことがわかりました。これまで確認されていた手のひら大のヒョウでも十分殺傷能力があるレベルでしたが、今度のヒョウは確実に致命傷を与えうるであろうサイズです。それどころかアメリカ海洋大気庁による公式記録上、過去最大の大きさであることが判明し、実に1970年以来、約40年ぶりに記録が更新されたことになります。
何よりすごいのが、このヒョウが降ってきた町の人がすかさずこのヒョウを冷凍庫に入れて保存したということ。おかげで降った直後の状態のママ保存されていました。
詳細は以下から。
July 23rd Extreme Hail Event
‘Volleyball’ From the Sky
これがそのヒョウ、2010年7月23日にサウスダコタ州のVivianという人口200人足らずの小さな田舎の町を襲った雷雨の最中に降ってきたもの。
雷雨が去ったあとに住民であるLes Scottさんは被害状況を調べに外に出たとき、バレーボールほどのヒョウが転がっているのを見て驚き、その中のいくつかを冷凍庫に入れて保存したそうです。
気になる大きさは直径8.0インチ(20.32センチ)・周囲の長さが18.625インチ(47.3075センチ)・重さは1.9375ポンド(878.835217グラム)となっており、アメリカ海洋大気庁による公式記録上、過去最大の直径と重さとなりました。
重さを計測中の様子
ベランダの床を突き破るほどの威力
これがヒョウが着弾したあと。
ちなみに2003年6月の時にネブラスカ州オーロラに降ったヒョウは直径7.0インチ(17.78センチ)、1970年9月にカンザス州Coffeyvileのヒョウは重さは1.67ポンド(757.499258グラム)であり、これら2つの記録を打ち破ったことになります。残念ながら周囲の長さについては2003年6月のヒョウが18.75インチ(47.625センチ)なので、この記録だけは保持されました。
なお、YouTubeにもヒョウのムービーはたくさんあるのですが、中でも以下のムービーは壮絶、一見の価値ありです。
YouTube - Very Large Hail
ヒョウが降ってきたら自動車の中であっても、すぐに自動車ごと避難しましょう、直撃すればシャレになりません。また、記録に残っている中で世界最大のヒョウのサイズは、1917年6月29日に埼玉県熊谷市に降ったかぼちゃ大の雹で直径29.6センチ、重さ3.4キロ、生死に関わるサイズです。
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