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60周年を迎えたF1世界選手権、2010年度の全19戦がバーレーンからスタート


今年で60周年を迎えたF1世界選手権。2010年は全19戦が予定されており、その第1戦がバーレーンで行われました。

一昨年のホンダに続いてトヨタも撤退を決定、代わりに新規3チームが参戦するなど大きく顔ぶれが変わっているほか、レース途中での給油禁止など一部ルールが変更されています。果たして、2010年初レースを制したのは誰だったのでしょうか。

詳細は以下から。
予選でポールポジションを得たのはレッドブルのセバスチャン・ヴェッテル。昨年は終盤までジェンソン・バトンとチャンピオン争いを繰り広げ、惜しいところでチャンピオンを逃しました。


レースは3位スタートのフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がチームメイトのフェリペ・マッサを交わして2位に上がったほかは上位に大きな変動はなく、ヴェッテル、アロンソ、マッサの3名によるトップ争いが行われました。終盤までヴェッテルはアロンソを押さえ続けましたが、マシントラブルによりペースダウン。アロンソ、マッサ、そして第4位を走行していたルイス・ハミルトンにも抜かれて、結局4位でフィニッシュ。

優勝したのはフェルナンド・アロンソ。2008年10月に行われた日本GP以来の優勝です。


ちなみに、2010年の各チームとドライバーは以下の通り。

マクラーレン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス):ジェンソン・バトン&ルイス・ハミルトン
昨年のワールドチャンピオンであるジェンソン・バトン(元ブラウンGP)が移籍したため、カーナンバー#01はマクラーレンのものになりました。そのパートナーを務めるのは2008年のワールドチャンピオン、ルイス・ハミルトンで、ダブルチャンピオン体制。コンストラクターからドライバーまで、オールイギリスチームの様相を呈しています。

メルセデス(メルセデスGP・ペトロナス・フォーミュラ1チーム):ミハエル・シューマッハ&ニコ・ロズベルグ
2009年度製造者部門1位だったブラウンGPの株式の75.1%をメルセデスが取得し、55年ぶりにフルワークスチームとして復活。ドライバーには4年のブランクを経て”皇帝”ミハエル・シューマッハが復帰。パートナーはニコ・ロズベルグ。F1界の生ける伝説であるシューマッハがいったいどのようなレースを繰り広げていくのかに注目が集まっています。バーレーンGPでは安定した走行を見せ、6位でフィニッシュしました。

レッドブル(レッドブル・レーシング):セバスチャン・ヴェッテル&マーク・ウェバー
若きエース、セバスチャン・ヴェッテルとマーク・ウェバーを擁するレッドブルは昨年と同じ陣容で挑みます。前述の通り、ヴェッテルはポールポジションを獲得しましたが、マシンの問題で4位に終わりました。マシンさえ万全ならば十分にチャンピオンを狙えるチームです。

フェラーリ(スクーデリア・フェラーリ・マールボロ):フェリペ・マッサ&フェルナンド・アロンソ
フジテレビの中継では”シューマッハ最後の弟子”と紹介されるマッサが、帰ってきた師匠とまた戦うことに。チームメイトになったのは、かつてシューマッハからチャンピオンの座を奪い取った現役最強の呼び声高いフェルナンド・アロンソ。バーレーンGPではさっそく1・2フィニッシュを決め、古豪復活を印象づけました。昨年、マッサが負傷欠場した際に代理として出場したルカ・バドエルや、フォース・インディアから移籍してきたジャンカルロ・フィジケラはテストドライバーとして残っています。

ウィリアムズ(AT&Tウィリアムズ):ルーベンス・バリチェロ&ニコ・ヒュンケルベルグ
ドライバーを一新し、昨年はブラウンGPでバトンに劣らぬ活躍を見せていた大ベテランのルーベンス・バリチェロと、GP2王者ニコ・ヒュンケルベルグを擁します。

ルノー(ルノーF1チーム):ロバート・クビサ&ヴィタリー・ペトロフ
昨年は非力なマシンながらフェルナンド・アロンソが健闘。その一方、ネルソン・ピケJr.に故意のクラッシュを命じたとしてチーム代表のフラビオ・ブリアトーレがF1から永久追放処分を受けるなど、いいニュースばかりではありませんでした。2010年はザウバーからロバート・クビサが移籍。そのチームメイトはロシア初のF1ドライバーとなるヴィタリー・ペトロフ。

フォース・インディア(フォース・インディア・F1チーム):エイドリアン・スーティル&ヴィンタントニオ・リウッツィ
インドの実業家ビジェイ・マリヤがチーム代表を務めており、ホンダやトヨタが撤退した現在では唯一のアジア資本チーム。ドライバーは昨年自身最高位の4位をマークしたエイドリアン・スーティルと、イタリアGPでは移籍したフィジケラの代わりに出場したヴィンタントニオ・リウッツィ。

トロ・ロッソ(スクーデリア・トロ・ロッソ):セバスチャン・ブエミ&ハイメ・アルグエルスアリ
レッドブルのセカンドチーム的な位置にあるトロ・ロッソ。2年目の若手セバスチャン・ブエミとハイメ・アルグエルスアリを起用しています。

ロータス(ロータスF1レーシング):ヤルノ・トゥルーリ&ヘイキ・コバライネン
かつてナイジェル・マンセルや中嶋悟、ミカ・ハッキネンらの在籍したチーム・ロータスと同名チームが参戦。旧チームとは特に関係はありませんが、商標の使用許諾を得ています。ドライバーは昨年トヨタで活躍したヤルノ・トゥルーリと、ハミルトンのチームメイトだったヘイキ・コバライネン。

HRT(ヒスパニア・レーシング・F1チーム):ブルーノ・セナ&カルン・チャンドック
F3やGP2に参戦しているカンポス・レーシングがF1参戦予定でしたが、資金不足のため代表が辞任し、筆頭株主に会社が引き継がれました。ドライバーの一人は”音速の貴公子”アイルトン・セナの甥、ブルーノ・セナ。チームメイトはカルン・チャンドック。

BMWザウバー(BMWザウバーF1チーム):小林可夢偉&ペドロ・デ・ラ・ロサ
BMWザウバーがF1撤退を表明し、チームを創業者であるペーター・ザウバーに売却。トヨタ撤退により枠が空いたため、エントリーが承認されました。ドライバーはトヨタのドライバー養成プログラム出身の期待の新星・小林可夢偉と、マクラーレンなどに所属したペドロ・デ・ラ・ロサ。小林は2009年ブラジルGPから参戦し、ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンにひけをとらないバトルを見せました。ちなみに、チーム名こそBMWですが、エンジンはフェラーリを使用しています。

ヴァージン(ヴァージン・レーシング):ティモ・グロック&ルーカス・ディ・グラッシ
ヴァージン・グループがタイトルスポンサーを務めるチーム。ドライバーはティモ・グロックと、ルノーのサードドライバーを務めていたルーカス・ディ・グラッシ。

新規参戦はロータス、HRT、ヴァージンの3チームで、このうちロータスは15位と17位で完走しましたが、HRTはアクシデントとエンジントラブルで、ヴァージンは2台ともギアボックスの問題で、それぞれリタイア。今後の戦いぶりに期待したいところです。

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in 乗り物, Posted by logc_nt

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