シャープが最先端の液晶技術を中国に導入へ、高画質や低コストを実現する「UV2A」が対象に
シャープが従来比1.6倍となる高いコントラストや圧倒的な省エネ性能、3Dテレビにも対応できる高速応答、生産効率の向上などを実現する最先端の液晶技術「UV2A」を開発したことを2009年9月に発表しましたが、発表当初に導入を予定していた大阪府堺市の新工場「シャープグリーンフロント 堺」や三重県亀山市にある「亀山第2工場」の生産ラインに加えて、なんと中国にも導入する見通しであることが明らかになりました。
詳細は以下から。
シャープ、最新液晶技術を中国にも導入-新工場の稼働前倒し:日刊工業新聞
日刊工業新聞社の報道によると、シャープは最新の液晶技術「UV2A」を採用した液晶パネルの中国生産に乗り出すそうです。
シャープは昨年、中国の南京市と南京中電熊猫信息産業集団有限公司が設立した液晶事業会社「南京中電熊猫液晶顕示科技有限公司」から、液晶パネル工場の建設と生産に協力するプロジェクトを受注していますが、「UV2A」を投入することで中国生産を計画している韓国や台湾メーカー勢との差別化を図り、薄型テレビの競争力強化につなげるとのこと。
また、南京市に建設される液晶パネル工場に対して、シャープは液晶の生産技術およびノウハウを提供するとともに、三重県の亀山第1工場の最先端生産技術を盛り込んだ第6世代生産設備を売却する予定となっていますが、コスト競争力に優れた現地生産パネルの搭載を急ぐためにも、工場の完成を2011年3月から2010年内に前倒しするとされています。
ちなみにシャープは「シャープグリーンフロント 堺」において、大型液晶パネルをより効率良く生産できる世界初の「第10世代」の液晶パネル製造技術を導入していますが、現時点で中国に対して導入を予定しているのは第6世代および第8世代(導入時期未定)にとどまっているため、シャープの最新技術すべてが中国に導入されるというわけではないようです。
これが「シャープグリーンフロント 堺」の全景。中央の大きな建物が液晶パネル工場で、敷地全体の面積は約127万平方メートルとなっています
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