次はどの作品がBD化されるのか、「あなたの力でBD化プロジェクト」第二弾<アニメ編リターンズ>の投票がスタート
ブルーレイを再生することのできる環境を整えると、やはりDVDよりもBD(Blu-ray Disc)できれいな映像を楽しみたいもの。しかし、なぜか自分がBDで見たい作品に限ってDVDでしか発売されておらず、しかも今後に渡ってBD化される気配がない……ということがあります。これを、みんなの力でなんとかしようとしているのが「あなたの力でBD化プロジェクト」です。
これはBlu-ray Discフォーマットを普及させるための組織・BDA(Blu-ray Disc Association)公認のサイト「ブルーレイマイスタークイズ」で行われているもので、第一弾<アニメ編>では「true tears」が選び出され、現在ブルーレイBOXの予約受付中(12/16まで)という状態です。
そして、本日から第二弾<アニメ編・リターンズ>の投票が始まっています。
ブルーレイディスク タイトル投票 - BDA公認
投票は1日1回のみ可能。今回の候補作品は以下の15作品となっています。
・ゼーガペイン:2006年放送。普通の高校生キョウは謎の美少女シズノに導かれ、異空間で巨大ロボットに乗り込むことになる。それをゲームだと思っていたキョウだが、数々のデジャビュや謎のメッセージから、この滅びかけた異空間こそが本物の世界であるということを知り、リアルな戦いに身を投じていく。
HDクオリティで制作された本作は、放送当時DVD(SD画質)しか発売されず、そのDVD売上は記録的な不振となり「1ゼーガ(約1900枚:オリコン週間ランキングでギリギリ数字が出る枚数)」という屈辱的な単語すら生み出しました。ゼーガペインBD化応援サイトなどがあり、今回の投票における最右翼。
・とらドラ!:2008年放送。目つきが悪く不良だと思われているが、その実とても几帳面な性格をした高校生・高須竜児。2年になり新しいクラスで背が低い美少女ながらも暴れたら手がつけられない”手乗りタイガー”こと逢坂大河と出会う。ある日、竜児は大河の意外な面を知ることになり、大河に殴り込まれるが、逆に自分の秘密を明かすことで互いの秘密を共有する仲になる。
ヒロインの一人・逢坂大河が「アニメ最萌トーナメント2009」で優勝するなど、2008年から2009年にかけて放送されたアニメの中では評価の高い作品です。放送当時、トロステーションにてクロがヒロインの一人・櫛枝実乃梨のセリフを使用したこともあります。
・出ましたっ!パワパフガールズZ:2006~2007年放送。赤堤ももこ、豪徳寺みやこ、松原かおるの中学生3人組はある日、謎の物質ケミカルXが化学反応を起こして生成された新物質ケミカルZの白い光を浴びてしまい、パワパフガールズZになってしまった。
アメリカのカートゥーンネットワークで放送されていたキッズアニメ「パワーパフガールズ」の設定をもとにキャラクターデザインなどを一新した作品。朝のキッズアニメ枠の作品から唯一の候補入り。
・ノエイン もうひとりの君へ:2005~2006年放送。春休み、ハルカは教会の尖塔の上に男の姿を目撃する。その男は15年後の世界のひとつ”ラクリマ時空界”からやってきた竜騎兵「カラス」で、ハルカの幼馴染・ユウの成人した姿だった。15年後の世界では人類世界を保とうとする“ラクリマ時空界”と、全時空の消滅を図る“シャングリラ時空界”との間で激しい戦いが繰り広げられており、シャングリラの侵攻を止める鍵の存在を知ったラクリマ司令部は、カラスたち竜騎兵を15年前の世界へと送り込んだのだった。
函館を舞台に展開される、量子力学の「観測」の概念などを取り込んだ時空を越えたラブストーリー。監督の方針か、絵柄の統一はあまりされていませんでしたが、その分動きが映えるような作画が特徴的でした。
・sola:2007年放送。空が好きな高校1年生・森宮依人は不思議な少女・四方茉莉に出会う。茉莉は町外れの教会に一人でひっそりと暮らしていた。しかし、謎の男・辻堂剛史が現れ、茉莉のことを「夜禍」と呼び攻撃を仕掛けてきた。依人は傷ついた茉莉を家へ運んで手当をするが、攻撃を受けた茉莉の腕は白く灰化していた
作品原案を人気ゲーム「Kanon」の企画・脚本を担当した久弥直樹と、「D.C. ~ダ・カーポ~」の七尾奈留が担当、VSistの2007年アニメランキングで「らき☆すた」を抑えて1位を獲得するなど、少なからず話題になった作品です。
・キスダムR-ENGAGE planet-:2008年放送。「ハーディアン」と呼ばれる未知の変異生物の存在が確認されてから20年、人類はその脅威に対抗するため国際防衛組織N.I.D.F.を結成し、持てる科学力のすべてを投じて数々の兵器を開発し、来るべき時に備えていた。パイロット候補生の哀羽シュウたちは生物の変異種出現に関係があるという「死者の書」の調査を進め、ついに科学主任の流姫那由乃は「死者の書」を発見する。しかし、ついにハーディアンが世界中に姿を現してしまい、由乃をかばったシュウは深手を負う。シュウを救うため、由乃は「死者の書」の力をシュウに与えた……。
本放送は2007年に行われましたが、第3話の段階で静止画のようなカットが増えたり、第4話にして突然総集編が挿入されたりと「『キスダム』とは『気にするだけムダ』の略だ」と言われるほどの迷走っぷりを見せました。その背景には監督の降板など、制作体制の混乱があったようで、2008年に作画の修正や新作エピソードを追加した「キスダムR」がAT-XやBS11で放送されました。このように複雑な事情があるからか、2007年7月に発売予定だったDVD第1巻は発売日が無期延期となっておりその後も発売されておらず、未だに一切のソフト化がされていません。
・涼宮ハルヒの憂鬱:2006年と2009年に放送。高校1年生のキョンは、いきなり「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。」という自己紹介をしたヘンな美少女・涼宮ハルヒと出会う。キョンと話をするうち、ハルヒは新しいクラブを作ることを思い立ち文芸部室を占領、一人きりの文芸部員だった長門有希や、ふと見かけたマスコット的上級生・朝比奈みくる、5月に転入してきた謎の転校生・古泉一樹を巻き込んで「SOS団」を結成。「宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと」を目的に動き始める。
アニメ放送以前から「このライトノベルがすごい!」作品部門1位を取るなど注目度の高い作品だったが、京都アニメーションによるアニメ化はその人気を加速させました。ファンを3年間待たせて放送された2009年の追加エピソードではほぼ同じ流れの話を8回連続で放送、さらにアニメ第2期としての放送が確実視されていたエピソードを映画化するなど、話題には事欠かない作品です。
・新世紀GPXサイバーフォーミュラ:1991年放送。2006年、無公害エンジンとナビゲーション用人工知能・サイバーシステムを搭載したマシンによるカーレース「サイバーフォーミュラ」の世界選手権が始まった。2015年、風見ハヤトは思わぬきっかけから弱冠14歳でサイバーフォーミュラにデビューすることになり、サイバーナビゲーションシステム「アスラーダ」とともに紆余曲折を経てチャンピオンへと突き進んでいく。
テレビシリーズは視聴率、関連商品の売り上げともに伸び悩み、1クール短縮して3クールでの打ち切りとなりましたが、のちにOVAシリーズが6作品も作られるほど根強い人気を誇っており、1991年のアニメージュ・アニメグランプリでは作品賞などを受賞しています。なお、「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの監督として知られる福田己津央氏の初監督作品がコレ。
・宙のまにまに:2009年放送。大八木朔は高校1年生の春に、小学生のころ2年間過ごした町に戻ってきた。しかし、そこで幼少時代にトラウマを植え付けた原因である明野美星に再会する。美星のペースに巻き込まれ廃部寸前の天文部に入部することになった朔は、個性的な天文部の面々といるうちに、だんだん星空が好きになっていった。
アニメの星空描写というと適当に星を散りばめたようなものが多い中、天文ニュースサイトアストロアーツの協力を得て細かい部分まで星空を再現しています。自転車に複数人で乗るシーンがいくつかあり、テレビ愛知放送分でのみ道路部分が雲にアレンジされたり、細かく注意テロップが出たりしたのもちょっとした話題に。
・シムーン:2006年放送。人がかならず女性として生まれてきて17歳になると『泉』で性別を選択して大人になる世界”大空陸”。シムラークルム宮国が持つ孤高のエンジン「ヘリカル・モートリス」を求め、隣国は侵攻を繰り返していた。宮国はこれに対抗すべく儀式用飛行艇シムーンを戦闘用に改造、性別化前の”巫女”たちをパイロットとして戦わせていた。シムーン・シヴュラの中でも特に尊敬を集めていたネヴィリルは親友を失い、心の整理がつかないでいた。そこへ補充人員として不思議な少女・アーエルが現れ、ネヴィリルのパル(パートナー)になると宣言した。
上記あらすじに出てくるような作品固有の名詞が、説明もなしに第1話から飛び交い視聴者を置いてけぼりにした作品。作品を見ている人間がその内容を他人に説明することが難しく、それをネタにしたアスキーアートもあります。ちなみに、このネタはトロステでも使われたことがあります。
・ARIA:2005年から2008年にかけて3シリーズ放送。水の惑星アクアの観光都市ネオ・ヴェネツィアでみんなの憧れの職業といえばゴンドラを操る水先案内人(ウンディーネ)。ウンディーネに憧れアクアにやってきた少女・水無灯里は、”三大妖精”と呼ばれるウンディーネのうちの一人、アリシアのもとで修行に励む。同業の藍華やアリスらとともに灯里はプリマ・ウンディーネを目指す。
バトルがあるわけでもアクションがあるわけでもないながら、穏やかな日常を描いたヒーリングストーリーとして人気を集め、テレビシリーズ3作品とOVA1作品が制作されました。原作、アニメともに完結していますが、その衝撃のラストには動揺するファンが多数見受けられました。
・メダロット:1999~2000年放送。人間と同等以上の知能を持っている機械・メダロットが普及した近未来。メダロットは手伝いロボットとして人間と共存していて、メダロット同士を戦わせる”ロボトル”が流行していた。主人公・天領イッキは父親にメダロットを止められていたが、怪盗レトルトが落とした落としたメダルを拾ったのをきっかけにメダロットを購入。相性抜群の相棒メタビーとともに、ロボトルを戦い抜いていく。
ゲームボーイで発売されたゲーム「メダロット」はコミックボンボンでの漫画連載、テレビアニメ化、トレーディングカード化とメディアミックス展開が行われました。テレビアニメはゲームや漫画とは微妙に内容が異なるものの、世界観や基本設定を踏襲。当初は3クール放送予定だったものが、好評なため1クール延長された経緯があります。
・ハヤテのごとく!(第1期):2007~2008年放送。突然、1億5000万円の借金を背負うことになった高校生・綾崎ハヤテ。追い詰められたハヤテは少女を誘拐して身代金を取ろうと考えるが少女・三千院ナギはハヤテが自分に告白したものだと勘違い。偶然にも誘拐されたナギを救出する形になったハヤテは、大富豪のお嬢様だったナギの住み込み執事として雇われることになる。
原作に詰め込まれた多数のパロディネタを臆することなくアニメ化、その対象は昔の特撮・アニメから同時期に放送されていたアニメまで多岐に渡りました。また、流血シーンなどとてもテレビで放送できないようなシーンには「見せられないよ!」などと書かれたフリップを持った自主規制君が登場しました。
・かみちゅ!:2005年放送。瀬戸内の町に住む主人公・一橋ゆりえは普通の中学生だったが、ある日ひょんなことから神様になってしまう。自覚はないながらも相当な力を秘めたゆりえは、人々の願いを叶えたり町や神社の行事に参加するなど神様としての仕事をこなしつつ、中学生としての生活を両立させていく。
平成17年度の文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した作品で、舞台のモデルとなった尾道市を細かく再現していたことから熱心なファンによる舞台探訪(聖地巡礼)が盛んに行われました。
・空の境界:2007年から2009年にかけて全7部作が公開。相次ぐ少女の飛び降り自殺に、報道はその関連性を見いだせず不可解な自殺事件だと報じていたが、魔術師の蒼崎橙子は「理由がない」ことこそ共通点だと関連を見いだした。橙子は、万物の生の綻び「死線」を視る力“直死の魔眼”を持つ少女・両儀式に事件の捜査を依頼。式は現場となったビルへと向かう(第一章「俯瞰風景」)
同人小説からスタートし、一般書籍となった「空の境界」はその内容の深さからテレビアニメではなく映画、それも全7部作として制作されました。映像のクオリティは熱狂的な原作ファンを唸らせるのに十分なもので、映画が上映されたテアトル新宿では連日満員札止めという記録的な動員を見せました。
アニメではなくゲームのマブラヴはもともと制作元のアージュから返事がないため今回は除外の予定でしたが、「有志の大変なお力のおかげで、投票の3位を走っていたゲーム ”マブラヴ” のコンタクトが取れたため、ぎりぎり突っ込ませていただきました」とのこと。
なお、前回の投票候補に入っていて今回リストから外れたのは電脳コイル(2007)、天元突破グレンラガン(2007)、Kanon(2006-2007)、CLANNAD(2008-2009)、戦場のヴァルキュリア(2009)。このうち、KanonについてはBD-BOX化され12月16日発売(6万2580円)が決定しており、CLANNADも正式発表はないながらおそらく発売されるものと見られています。
前回は「true tears」と「ゼーガペイン」がハイレベルな戦いを繰り広げ、逃げる「true tears」を最後に「ゼーガペイン」が猛烈に追い上げるも届かずという結果でした。今回は序盤から「ゼーガペイン」が大きく票を伸ばし、12月1日20時30分時点で得票率36.7%と他を圧倒していますが、果たして前回のように追い込みを見せる作品は出てくるのでしょうか。
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