絶対にパンクしない自動車用タイヤが完成間近
19世紀末に登場した空気入りのタイヤは、乗り物の効率を飛躍的に高めましたが唯一の弱点が突然のパンク。一度パンクしてしまうとほぼ走行不可能になってしまうのですが、現在、空気を入れる必要がなく絶対にパンクしないタイヤが開発中とのこと。
ランフラットタイヤなどある程度パンクに対し耐久性をもたせたタイヤがありますが、それらと比べてどれくらい実用的なのでしょうか。
詳細は以下。
Reinventing the wheel - the airless tire
ノン・ニューマチック・タイヤと名付けられたこのタイヤはアメリカ・ウィスコンシン州のResilient Technologiesが国防総省の資金提供を受け開発したもの。
イラク戦争では仕掛け爆弾でタイヤがパンクし立ち往生したトラックの乗員が攻撃を受け死亡するというケースが相次いだため、このような絶対にパンクを起こさないタイヤの開発が急務となっているようです。
型から抜かれたノン・ニューマチック・タイヤ。六角形のセルを並べた不規則なハニカム構造となっており、荷重を均一に分散させることが可能なのだそうです。
振動と高速時の騒音が開発上の問題でしたが、このハニカム構造によって空気入りタイヤとほとんど変わらない乗り心地を実現したとのこと。
不整地でもこの通り。柔軟に変形します。
開発にはウィスコンシン大学マディソン校高分子工学研究所が協力。軍への供給が最優先とされていますが、鉱山開発や農業用途など耐久性が求められる分野にも応用されるそうです。
同様のタイヤは、ミシュラン社も「Tweel」として2006年に発表しており、パンクしても修理することが不可能な宇宙環境向けの導入が検討されています。
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