京都・祇園祭2009で32基の山鉾を全部撮影してみた・前編「長刀鉾~蟷螂山」
祇園祭とは牛頭天王・スサノオをまつる祇園神社に奉納される祭礼の総称で、夏から秋にかけて全国各地で開催されますが、その中でも祇園神社の総本社である京都の八坂神社の祇園祭はその歴史・規模・知名度ともに全国有数の祭であり、日本三大祭の一つにも数えられています。
この京都の祇園祭は7月1日から7月31日まで1ヶ月続く長い祭なのですが、本日7月17日に行われる山鉾巡行(やまぼこじゅんこう)は祭のハイライトとも言えるもので、山鉾巡行を境に後の祇園祭がたいしてメインとなるものがないことから「後の祭り(時機を逃して用をなさないこと)」ということわざの語源ともなったそうです。
というわけで昨日の宵山に続き、今回はこの山鉾巡行を見るベストスポットとも言える四条河原町の交差点で、32基ある山鉾をすべて撮影してみました。
詳細は以下から。午前6時45分頃に四条河原町の交差点に到着。まだ人通りは少ないです。
今回はこの交差点で、四条通から河原町通りへと左折する山鉾を撮影します。この方向転換は「辻回し」と呼ばれ、山鉾巡行の見所の一つです。
徐々に人が増えてきました。
警官や消防車の姿も。
9時30分ごろ。山鉾の名前などが載ったオレンジ色のビラを配布していました。
先導に導かれて、最初の山鉾の姿が見えてきました。
長刀鉾(なぎなたぼこ)登場。
鉾頭(ほこがしら)は長刀の形をしています。
長刀は疫病邪悪をはらう力があるとされており、巡行の山鉾の順番はくじで決めるのですが、この長刀鉾は「くじ取らず」で古来から必ず巡行の先頭を行くと決まっているそうです。
生稚児(生きた人間の子ども)が乗るのは現在では長刀鉾のみだそうです。
左右に乗っている子どもは禿(かむろ)と呼ばれる家来役の2名。
屋根の上にも人が乗っています。
はっぴには「長」の文字。
鉾の車輪は構造上方向転換が無理なため路面に青竹を敷き水をかけ滑らして向きを90度変えます。
この二人は扇子を持って踊りながらかじをとっているようです。
数段階にわけて、方向を変えます。
方向転換完了。
横から見るとこうなっていました。
次にやってきたのは芦刈山(あしかりやま)。
朝から雨が降っていたため、ビニールで覆われていました。こちらは長刀鉾と比べて小さいので、あっさりと方向転換終了。
乗っているのは人形です。
白楽天山(はくらくてんやま)。
霰天神山(あられてんじんやま)
「天神」と書かれた鳥居が乗っています。
こちらも簡単に方向転換できました。
宝箱のようなものがついていきました。
竹を敷く準備が始まりました。大物が来る予感。
見えてきたのは函谷鉾(かんこぼこ)。
鉾の先端はこんな形。
屋根の上の人々。
遠目に見ると生きているように見えますが、この真ん中の稚児は人形です。
正面には西洋風の城が描かれています。
辻回し。
回りました。
ひもをひいて、ぶら下がっている鐘を上下させて音を鳴らしています。ちゃんとリズミカルに音楽になってます。
孟宗山(もうそうやま)登場。
中国風です。
四条傘鉾(しじょうかさぼこ)
子どもが先導しています。
上に付いているのが傘のようです。
郭巨山(かっきょやま)
月鉾(つきぼこ)
蟷螂山(とうろうやま)
「かまきり山」とも呼ばれるとおり、かまきりが乗っています。
方向転換はあっさりと。
このかまきりは動くようになっています。からくりがほどこされた山鉾はこの蟷螂山だけとのことです。
次は、油天神山から山伏山までをお伝えする中編へ続きます。
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