メモ

老朽化して建て替え計画の進む「阿佐ヶ谷住宅」を題材にした小説「舞台は阿佐ヶ谷住宅」公開中


杉並区成田東に「阿佐ヶ谷住宅」という公団住宅があります。1958年に日本住宅公団(現在のUR・都市再生機構)が造成した集合住宅で、戸数は全部で350世帯。内訳は鉄筋コンクリート造の3階建・4階建団地が118戸、2階建てテラスハウスが232戸となっています。

阿佐ヶ谷住宅は建てられてから約60年が経過して老朽化が進んでいるため、2006年から建て替えが始まるという計画だったのですが現在もまだ話し合いが続いているそうで、この件を題材にした「舞台は阿佐ヶ谷住宅」という小説が講談社BOXにてWeb連載されています。

詳細は以下から。
講談社BOX:オリジナルコンテンツ 『舞台は阿佐ヶ谷住宅』 近藤光

物語は、杉並区に家を買った「僕」高橋洋典がひょんなことから「阿佐ヶ谷住宅」の建て替え問題を知り、だんだん深く関わっていくようになるというもの。6月5日に公開された第2話では、区役所へ足を運んだ「僕」と拠点整備担当課長とのやりとりが描写されています。

「阿佐ヶ谷住宅」は今年で築61年を迎えるため老朽化がかなり進んでおり、また古さを嫌ってか空き家も多いそうで、治安の悪さが問題になっているようです。これは4階建住宅、よくある団地の造り。


こちらが特徴的な2階建てのテラスハウス。


テラスハウスのうち174戸は、第二次世界大戦後のモダニズム建築の旗手・前川國男氏が設計しています。


「公団住宅」というイメージとはかけ離れています。


一部の住宅にはベニヤが貼られています。これは治安悪化を防止するため、住民からの要望で空き家に貼られたものだそうです。


かなり住宅間にゆとりのある設計で、豊富な緑地が設けられています。これは津端修一氏による「個人のものでもない、かといってパブリックな場所でもない、得体の知れない緑地のようなもの(=コモン)を、市民たちがどのようなかたちで団地の中に共有することになるのか」というテーマに基づいているそうです。


住宅内に「阿佐ヶ谷住宅婦人有志の会」名義で設けられた掲示板。全350戸中、現在も入居しているのは約100戸ほどで住民の高齢化も進んでいるため、一刻も早い建て替えを望んでいるそうです。


一方、周辺には「6階案 絶対反対!!」ののぼりも見られます。一種住専地域(第一種低層住居専用地域)に6階建のマンションを建てることは許さないという内容で、第一種低層住居専用地域には「高さ制限10m・容積率100%」という用途制限があるのですが、阿佐ヶ谷住宅では地区計画を導入することにより高さ制限20m・容積率120%の緩和が認められているそうです。


「阿佐ヶ谷住宅周辺の一種住専の環境を守る会」では再開発・建替自体に反対しているのではなく、公益があり周辺住民の同意が得られる計画にすることを求めているとのこと。

阿佐ヶ谷住宅周辺の一種住専の環境を守る会
http://www.asagaya-jutaku.info/


今後8月から住民の退去がはじまり、9月から解体工事に着工する予定となっているそうです。


その特徴的な外見から写真を撮っている人が多く、失われることを残念に思う声も少なくありません。ある種の文化財といってもいい建築物だと思うので、何らかの形で残せないものでしょうか。

公団阿佐ヶ谷住宅(東京都杉並区)

公団阿佐ヶ谷住宅 1 - 都市徘徊blog

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in メモ, Posted by logc_nt

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