このままではGPSが利用不能に?アメリカの政府機関が驚くべき報告を発表
人工衛星を利用して自分の位置を知ることができる測位システム「GPS(Global Positioning System)」は現在携帯電話やカーナビなど、さまざまなデバイスに搭載され、もはや無くてはならない存在となりつつありますが、近いうちに利用できなくなってしまう可能性をアメリカの政府機関が指摘したそうです。
影響が広範に及ぶため、非常に気になる内容ですが、いったいどういうことなのでしょうか。また、実際にGPSは利用できなくなってしまうのかどうかも気になります。
詳細は以下の通り。
GPS System Could Begin to Fail Within a Year - Business Center - PC World
この記事によると、アメリカの政府の監査機関である連邦議会行政監査局(Government Accountability Office)が、連邦議会に対してGPSが利用できなくなる危機に陥っていることを
報告したそうです。
これはアメリカ空軍が新たに打ち上げる予定のGPS衛星に対して適切な額の投資を行っていないためで、打ち上げがスムーズに行われない場合、現在打ち上げられている古い衛星が2010年以降に故障し、GPSのサービスを提供するのに必要な最低限度の衛星数を割り込んでしまうことで、GPSの機能が停止または低下してしまうリスクがあるとのこと。
そして連邦議会行政監査局はこのような事態に陥った場合、全てのGPSユーザーに対して広範囲の影響を与えるであろうとしています。
なお、以下のリンクによるとアメリカ空軍は連邦議会行政監査局の報告に対して回答を行っており、現在軌道上にGPS衛星が30個以上あるとした上で、8月9日と8月10日の早朝に新たな衛星を打ち上げるため、古い衛星が故障したとしても、GPSのサービスを提供するのに必要な衛星の数である24個を割り込むようなことは起こらないであろうと述べたそうです。
Air Force Responds to GPS Outage Concerns - Business Center - PC World
どうやら実際にGPSが利用できなくなるといったことは無さそうですが、新しい衛星の打ち上げに失敗した場合のことを考えると少し不安が残りますね。
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