特殊なメガネは不要の「インテグラル立体テレビ」をNHKの技研公開2009で体験してきました
本日から24日(水)までNHK放送技術研究所で開催されている「技研公開2009」にて、いろいろと新技術が公開されているので見学してきました。どれもこれもあまりにも先進的すぎて「体験してみないとすごさがわからない」ものばかりだったのですが、可能な限り何とかレポートしてみる所存です。
まずはこの「インテグラル立体テレビ」から。今回公開されている中でも屈指の人気を誇っており、かなりの長蛇の列ができていました。インテグラル立体テレビとは、特殊なメガネが不要で、水平・垂直方向に観察者が動くとその位置に応じた立体像を見ることができるようにするため、微小レンズ群からなるレンズアレー(微小レンズを多数配置したレンズ板)を撮影・表示の双方に用いて立体像を再現する方法のこと。
というわけで詳細は以下から。立体感を何とか伝えるべく悪戦苦闘して撮影したムービーもあります。
インテグラル立体テレビ
~ フル解像度スーパーハイビジョン映像技術を適用 ~
向こうに見えているのが「インテグラル立体テレビ」
このようにして撮影します。フル解像度スーパーハイビジョンのカメラやディスプレイを応用し、実時間で立体像の撮影と表示を可能としており、撮影や表示に使用するレンズアレーの微小レンズをより細かくすることで、立体像の解像度を従来の約4倍の400×250画素相当まで向上させています。
原理としてはこの図を見るとわかりやすいのですが、それぞれのレンズに映る被写体の見え方は少しずつ違っており、これを逆向きにすることで、複数の光線により空間に光学像を再生する空間像再生型立体方式が可能になるというわけ。
大体概要はこんな感じ
これはレンズアレイ。網の目か昆虫の複眼のように見えているもの一つ一つがカメラだと思えばOK。
復元すれば立体に見えるはず、と。
そしてこれが「インテグラル立体テレビ」の実際の映像。下記画像をクリックするとYouTubeにてHD再生が始まります。立体なので見る角度によって見える角度が違っているのが確認できます。裸眼でも立体に見え、これまで見た類似技術と違ってかなりはっきりと立体になっていました。
実際に会場では説明員の人がさらに詳細に解説してくれるため、体験するために行けるのであれば行っておいた方がよいかと。今まで見てきた裸眼で見る立体ものの中ではかなりいい感じなのでおすすめです。
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