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ネット全体のトラフィック、ファイル共有とポルノが減少し、ゲームとFlashが増加


ドイツのディープパケットインスペクション用のハードウェアを販売している企業であるipoque社が発表した2008年のトラフィック分析レポートによると、ネット全体データ転送量において、P2Pなどに代表されるファイル共有ソフトとポルノ関連が減少しており、ゲームとFlashが増加しているそうです。

ネットの利用が浸透するにつれて、少しずつですが、着実に変わってきていることがうかがえます。しかし、やはりそれぞれのお国事情というか、地域特性というのが見られるのもまた事実です。

というわけで、全世界各地域別のトラフィックグラフは以下から。
Internet traffic report: P2P, porn down; games and Flash up - Ars Technica

そもそもこのディープパケットインスペクション用のハードウェアというのは、いわゆる「P2Pファイル共有ソフトの通信を制御するトラフィック制御専用のネットワーク機器」のことで、そのためipoque社はこれらのトラフィック分析において非常に有利な位置に属しており、そのデータ自体の信憑性はかなり高いレベルで保たれています。これらのトラフィック制御機器は各ISPや各種機関で導入されており、提供に合意した企業のデータを使用しているようです(オーストラリアのデータは欠如しているとのこと)。

各地域別のP2Pソフトの使用量は以下のような感じ。


プロトコル別だとこのような感じ。


さらに詳細なデータによると、中東と北アフリカ以外の地域ではP2Pが全体の半分以上のデータ転送量を占めており、ファイル共有ソフトとしてはBitTorrentが第1位で、第2位がeDonkeyとなっています。ウェブトラフィックが増加し、ファイル共有ソフトの転送量が下がっているのがコンテンツプロバイダーにとって良い知らせになっている、つまり、みんながP2Pの利用を控えて、まともに購入し始めたのかというとそうではなく、RapidShareやMegauploadのようなサービスを利用している割合が増えているだけという可能性が高いそうです。共有されているコンテンツで最も多いのは「映画」。特に南ヨーロッパではBitTorrentの60%が映画であったとのこと。ドイツでは映画の共有は30%しかなく、これはソフトウェアが共有されている割合が多いためで、ソフトウェアは40%に達しているとのこと。ソフトウェアの内容はゲームとアプリケーションで半々程度。そしてゲームの共有割合が多くなった分だけ、ポルノの共有率が下がっているそうです。

また、Flashが増加しているのは言うまでもなくYouTubeなどに代表されるストリーミングビデオサービスが増加したため。いくつかの地方で全トラフィックの10%を占めるまでに成長しているとのことです。


あと、VoIPにおいてはSkypeがアドバンテージを占めているものの、転送量の増加理由は主にメッセンジャー(IM)によるもの。特にメッセンジャーの音声とビデオによるコミュニケーション機能が原因だそうです。

今年はどのような感じになるのか、今後の動向を注視していく必要性がありそうです。

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in メモ, Posted by darkhorse

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