Firefoxなどから得られた2006年度売上高は「約76億円」
FiefoxやThunderbirdなどを支援するために設立された非営利企業「Mozilla Foundation」が発表した2006年度の資料などによると、6684万850ドル(約76億円)の売上高があったそうです。2005年度は5290万6602ドル(約60億円)だったので、前年度比約26%のアップになっています。
この収益の大半はFirefoxの検索バーから発生しています。
そのカラクリの秘密は以下から。
mitchell's blog: Beyond Sustainability
2005年度も2006年度もその収益の大半はGoogleからのもので、検索バーなどによる検索クエリーが発生する度に収益が出る契約になっているようです。契約の詳細は不明ですが、この収益を使ってMozilla Foundation関係の人員(パート含む)である約90人ほどに給料を支払い、かかった経費は合計で1977万6193ドル(約22億円)。で、2006年末の時点で残った総資産は7414万8710ドル(約84億円)になったとのこと。この資金を使って2007年度はさらに多くの人を雇って全体のクオリティを上げていくそうです。
また、Firefoxを支えるバックグラウンドのシステムもすごいことになっており、1日で60万回ほどFirefoxはダウンロードされ、1日の転送量は2.1テラバイトを突破、さらに毎日2500万回ほどのアップデートリクエストを処理しているそうです。しかしこれに伴ってサーバが重くなったかというとそういうことはなく、むしろ2006年度は前年よりもサーバ応答時間を50%ほど引き上げることに成功。そのためにヨーロッパのデータセンターなどの使用も開始したとのこと。
現時点でMozillaプロジェクトには数万の人々が関わっており、Firefox2に何らかの形でコードを提供した人数は1000人以上、そのうちの約50人をMozilla Foundationが雇用したとのこと。開発中のナイトリービルドについては1万人ほどの人数が毎日ダウンロードしているらしく、この人数は日々増大しているとのこと。さらにさまざまなバグについての報告は1万6000人からあったらしい。そして、バグトラッキングシステムには1日あたり約1000個ずつコメントが加えられているとのこと。あのソフトウェア品質を保つにはそれぐらいのリソースが必要なのですね……。
さらに寄付も行っており、例えばクリエイティブ・コモンズには30万ドル(約3400万円)近くを寄付。ほかにも多くの寄付(オープンソース関連など)を2007年度は行う予定とのこと。
ちなみに収益の大半を提供しているGoogleとの契約は2008年11月には切れるらしい。どうするのでしょうかね……。
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