アヒルのオモチャが太平洋から北極海を抜けイギリスに向かっている
1992年1月に貨物船から太平洋に落下したアヒルのオモチャの大群。そのうちの一部が北極海を抜け、いよいよイギリスに到達しそうだとのこと。このアヒル艦隊のニュースはときどき思い出したかのように出てくることがあったのですが、まだ到達していなかったようです。
詳細は以下の通り。
Plastic duck armada is heading for Britain after 15-year global voyage - Times Online
もともとは中国の工場で作られ、香港からアメリカへと船で運ばれるはずだったお風呂用のプラスチック製アヒルのオモチャ。それを満載したコンテナが、1992年1月29日に太平洋で嵐に遭遇して海へ落下したことから長い旅が始まりました。
一番最初は3万個のオモチャがあったそうですが、3分の2は南へと流れ、やがてインドネシアやオーストラリア、南米の海岸に流れ着きました。残りの1万個が北へと進み、その年の終わりごろにはアラスカに到達しました。そこから再び西へと流され、3年ほど日本の東方でうろうろとしたのち、またまた北へ。ベーリング海峡を抜けるまでに、多くが座礁したりして脱落しました。
旅が始まって8年ぐらいすると、アヒルの姿は北太平洋で見られるようになり、2003年にはアメリカ東海岸に流れ着くものが現れました。米First Years社はアヒルのオモチャ1つにつき50ポンド(100ドル:約1万2000円)の報奨金を出すことを決定。すでにアヒルは強い日差しと海水によって白くなっているそうで、コレクターの間では500ポンド(約12万円)の値で取引されているとか。
ここ2年ほどは目撃情報が減っているのですが、海洋学者は次はイングランドの南西かアイルランド南方、スコットランド西方に現れると考えています。いったい、どれぐらいのアヒルがイギリスに到達できるのでしょうか。
下の記事は1994年にアラスカでオモチャが見つかった時のもの。このときは2000年から2005年の間にイギリスやフランス、アイスランドなどに流れ着くだろうという予想がされている。
SUNDAY, DECEMBER 18, 1994; Odyssey of the Ducks - New York Times
こちらは2003年に東海岸にオモチャが流れ着いたというニュース。
Rubber duckies tracked on ocean currents
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