世界最強のSNS「MySpace」がこの夏、日本上陸か
「MySpace」とは、現時点で登録ユーザー数7500万人、1ヶ月のページビュー3000万PVという超化け物SNSのこと。そんなMySpaceがこの夏から順次各国で展開していくとのこと。MySpaceの公式コメント的には日本での展開は「2006年中」とはなっていますが、日本では既にmixiというシェア1位の化け物SNSが存在するわけです。果たして勝てるのでしょうか。
というわけで、MySpaceについてちょっとお勉強してみましょう。
TechCrunch >> Blog Archive >> MySpace in foreign languages due out this summer
FT.com / Technology - MySpace outlines European expansion
ページビューがどれだけ増えたのかというと、なんと現在、全世界で第2位。
For MySpace, Making Friends Was Easy. Big Profit Is Tougher. - New York Times
しかも昨年度のGoogle調べによる2005年度に最もよく検索されたワード第1位も「MySpace」でした。
Google.com - Top Gainers of 2005
このMySpaceの後ろ盾は何かというと、かの有名なメディア王「ルパート・マードック」率いるニューズ・コーポレーション。傘下には映画製作で有名な20世紀フォックスやFOXテレビ、ニューヨークポスト、ザ・サン、ヘラルドサンなどが存在する。音楽、映画、テレビ、新聞といった既存メディアのすべてを動員して展開されているのが現在の「MySpace」というわけだ。
例えば5月からはFOX製作による人気テレビドラマ「24」のうち2話分を無料で配信しており、残りは1.99ドルでダウンロード購入できるようになっていたりする。
ITmedia News:MySpace、Foxの人気番組をダウンロード販売
MySpaceの参加者の中には有名な歌手なども多く存在しており、それとのつながりを求めて多くのユーザーが流れ込むという図式に当初はなっていたそうだ。確かにマーケティングとしては最強の戦略だ。人と人とがつながるSNSの長所をうまく利用して、有名人と知り合いになりたいお年頃の若年層を大量に獲得したというわけ。しかもmixiのように招待状は不要だ。
だがこれが社会問題の発端となる。若年層、要するに10代の若者が大量流入し、プロフィールに詳細に自分のことを記し、学校名まで書く始末。そうするとその友だちの友だちなどをたどれば人間関係までがはっきりくっきりと浮かび上がり、さらに日記によって趣味嗜好などのすべての行動パターンが克明に記録されており、しかも顔写真付き。これを狙ってプロフィールを詐称した性犯罪者が続々と登場、MySpaceは出会い系さながらの様相を呈するようになったのです。それだけにとどまらず、もちろん実際に犯罪が多発、一気に社会問題化してしまい、学校の中にはMySpaceへの接続を禁じたり、フィルタリングソフトを導入するところまで現れました。
MySpaceを脅迫--15万ドルを要求したティーンエイジャーが逮捕に - CNET Japan
ITmedia News:14歳少女、性的暴行被害でSNSを提訴(2006年06月20日 15時45分)
こういう犯罪多発の影響を受け、保護策も一応発表していますが…。
米SNS最大手のMySpace、14~15歳の利用者のための保護策
さらに規制の立法化まで検討される始末。
SNSへの若年層のアクセスを規制か?--共和党議員らが法案提出 - CNET Japan
このような規制強化、親による監視、参加規制への動き、挙げ句の果てに規制立法化議論などによって既に移住する傾向も現れているとか。
FPN-美しい十代のSNSマイスペースからの逃亡先Bebo
さらに詳細な情報や経緯はWikipediaが詳しい。
MySpace - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/MySpace
さて、日本ではどのような展開になるのやら…。
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