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海外ドラマの最初と最後のシーンを比較するといろいろ見えてくるというムービー「First and Final Frames of Series」


映画とは違い、海外ドラマはシリーズを通した放送期間が長く、場合によっては10年かけて放送され続けるものもあります。そんな海外ドラマの第1シリーズの冒頭の映像と、最終シリーズのラストの映像を比較したのが「First and Final Frames of Series」で、長いシリーズを通して見た時では気づきにくいことが見えてくるようになっています。

First and Final Frames of Series on Vimeo


まずはトマス・ハリスの「レッド・ドラゴン」を原作にしたドラマ「ハンニバル」。家の中からカメラ側に向かって警察たちが歩いてくるシーンから始まり、シリーズのラストは2人の人物が抱擁を交わしながらカメラの向こう側に倒れていきます。画面の中心に人物が配置される、ほぼ同じ構図なのが特徴。


2007年から2015年まで放送された「マッドメン」は1960年代ニューヨークの広告業界を描いたドラマシリーズ。物語は主人公であるドン・ドレイパーの後ろ姿から始まり、正面を映した映像で終わります。欲にまみれた広告業界の様子がわかる映像と、青空の下、海辺で穏やかな表情を浮かべるドンが対比的です。


1990年から1991年まで放送された「ツイン・ピークス」の最初のシーンとラストシーンは、どちらも鏡が使われています。ただし冒頭の映像では、鏡に化粧をしているジョシィ・パッカードの姿が映っていますが、ラストの映像で鏡に映っているのはクーパー捜査官ではなく、別の男性の影となっています。


2011年に放送された「アメリカン・ホラー・ストーリー」はこんな感じ。アメリカン・ホラー・ストーリーは各シリーズが独立した設定のキャラクター・舞台・ストーリーを持っているドラマシリーズで、「呪われた館」という第1シリーズは館の映像から始まり、子守の女性を殺害してうれしそうにしている子どもを見つめる女性の映像で終わりました。


余命わずかと宣告された高校の化学教師が残される家族のために覚醒剤の密造を始める「ブレイキング・バッド」は、青空からフワフワとズボンが落ちてくるシーンから始まり、ズボンをはき横たわるウォルター・ホワイトを映し出したカメラが引いていく、という映像で終わります。


2005年から2009年まで放送された「プリズン・ブレイク」は、主人公のマイケル・スコフィールドが体にタトゥーを入れるシーンから始まり、最後は墓が映し出されて終了しました。


カリフォルニケーション」の冒頭は、美しい景色の中を車が走っていくシーンで、ラストは乗り捨てられた車が映し出されます。2007年から2014年まで放送された作品でした。


1993年から2004年にかけて放送された、ラジオ放送局のパーソナリティであるフレイジャーを主人公とした「そりゃないぜ!? フレイジャー」は最初も最後も、ラジオ局を映したシーン。


刑務所を舞台としたドラマ「OZ/オズ」も最初と最後のシーンで統一感が持たされています。


エミー賞・ゴールデングローブ賞などの数々を受賞した「LOST」は主人公のジャック・シェパードが目を開けるシーンから始まり、目を閉じるシーンで終了。


シックス・フィート・アンダー」は霊柩車から始まり、一般自動車で終わります。


バイク・クラブのメンバーたちの物語「サン・オブ・アナーキー」はいずれも道路に降り立つカラスたちが映し出されます。


最後の作品は1994年から2004年にかけて10年も放送された「フレンズ」。「社会に出てもなかなか大人になれない」主人公たちがいつもつるんでいるコーヒーハウスが映し出されるのが冒頭の映像で、それぞれの道を歩み出した登場人物がルームシェアを解消し部屋を出ていく時の扉が映されるという象徴的なラストになっていました。

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in 動画, Posted by darkhorse_log

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