取材

沖縄で安宿を探してみるとシングル個室が1ヶ月で4万円台でした


「一人暮らし」にずっと憧れていたチャリダーマン。流れ着いた沖縄で、そのチャンスがやってきました旅の延長で2ヶ月ほど那覇に滞在し、越冬しました。

こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。台湾の旅を終えて、旅をまとめるという名目で、年末年始は沖縄に滞在していました。

◆シングル個室
沖縄の滞在先は那覇市の「おきなわトレンドナビ」という安宿でした。長期滞在を見込んで、台湾にいる間にインターネットで予約しました。幾つかのタイプから部屋を選ぶことができます。滞在費が1番安いシングルシェアルームはコンテナのように窮屈そうだったので却下し、シングル個室にしました。窓なしだと少し安くなりますが、窓ありの部屋を選択。旅中もそうでしたが、太陽光の入らない部屋は気が滅入ります。部屋で引きこもるにしても、滞在が長くなるときは窓があった方がいいです。太陽光を浴びると生き返ります。

ネットで予約したので部屋の確認はしておらず、その目で見るまでは心配でしたが、宿のスタッフに案内された部屋が明るくてホッとしました。


シングルベッド。


ベッドの足元一帯。


液晶テレビも置いてあります。


部屋の大きさはベッドと大人一人が寝っ転がれるほどのスペースだけでした。狭いのですが、ベッドで寝て、後はPCしかなかったので十分。


ドア付近。ベッドの後ろが少し空いてるので、少し荷物が置けました。ベッドの下も収納スペースになります。


室内に冷蔵庫が置いてあるのは助かりました。夏の暑い時期なんかは重宝しそうです。


部屋にはコイン式のクーラーも置いてありました。冬だったので全く使用せず。沖縄という場所柄、冷房だと思ったのですが、もしかしたら暖房として使えたかもしれません。


天井には換気扇も付いています。


最初は何もなかったのですが、宿のスタッフに相談してみると、昔の宿泊客が置いていった机を貸してくれました。LANケーブルを繋いでインターネットに接続できます。


滞在途中にWi-Fiがフロアに導入されました。こちらも、必要なかったので使っていません。スマホでインターネットをするときは、1階の共有スペースで飛ばしているフリーWi-Fiのシグナルを部屋でキャッチしていました。


部屋が汚くなったら、ほうきとちりとりでお掃除。道具はフロアの隅に置いてありました。


◆フロア
私が滞在した部屋は2階の1室でした。同じフロアの人たちと洗面台、トイレ、シャワーを共有します。

配管も剥きだしで、さっぱりとした廊下でした。宿泊施設というより雑居ビルのような雰囲気。


共用シャワーは3つありました。24時間利用可能です。


シャワーのお湯は常に熱々でした。海外の安宿だと途中で温くなったりと苦労が多いので、こちらのシャワーには言うことなしでした


歯を磨いたり顔を洗ったりする洗面台は2つ。


共用トイレも2つあります。


屋外階段の踊り場に喫煙スペース。館内は全館禁煙となっていました。


◆ゆんたくルーム
1階の玄関をはいってすぐの場所に、「ゆんたくルーム」という共有スペースがあります。ゆんたくとは沖縄でおしゃべりといった意味。キッチンがあるので、ここで自炊していました。

生活感のある室内。


調理のための流しとコンロ。


調理スペースはもう1セットあります。


トースターと電子レンジと炊飯器も使えます。炊飯器はもう1台あって2台体制。コーヒーにしろカップ麺にしろお湯を使うので、電気ポットもあれば便利でしたが見つからず。


ゆんたくルームには共用ノートPCが一台置いてあります。


誰かが購入しているらしく、週刊少年ジャンプが揃っていました。


◆コインランドリー
安宿内はコインランドリー完備。洗濯機と乾燥機が3台ずつ置いてありました。


洗濯機は1回100円でした。洗濯洗剤は無料です。市内のコインランドリーは1回200円~でした。


乾燥機は30分100円です。化学繊維の衣服が多かったので1回で十分でした。


屋上にも洗濯を干すスペースがあります。ここは無料。晴れた日はこちらを利用していました。


屋上から泊港を見下ろして。


◆建物
このおきなわトレンドナビは泊ふ頭旅客ターミナルビル「とまりん」の近くにあります。横断歩道橋のある泊交差点から港に入ったところです。

とまりんからだと屋上の黄色い看板が目印。


1つのビルがまるまる宿泊施設になっていました。屋外には駐輪スペースもあります。旅で使っていた折りたたみ自転車を置いていました。地面に固定された鎖に鍵を通すので、自転車をまるごと持っていかれることはありません。それでも心配だったので、見えないようにカバーをか被せていました。


こちらが玄関。ドアの番号錠が機能していなかったのは少し不安でした。部屋に鍵はかけるとはいえ、建物内に誰でも出入り可能なのはどうかと。


室内は土足厳禁。下駄箱があるのでスリッパに履き替えます。


自分宛ての郵便物も受取が可能ということで、郵便受けもありました。


◆宿泊コスト
気になる1ヶ月の宿泊コストは、
・1ヶ月の宿泊費:3万1900円
・光熱費:8000円
・清掃費:2000円
・駐輪代:1000円
で、合計4万2900円でした。2ヶ月目は清掃費がかからないので、4万900円で済みます。駐輪代を引いたら3万9900円とひと月4万円を切る計算。

最初の予約時は1ヶ月分の宿泊費を事前に相手先の口座へ振り込みました。到着時に光熱費や清掃費を支払います。そして「貸室賃貸借契約書」という書類にサイン。このときに「共有スペースにものを置かない」「鍵を紛失時には交換費用を支払う」といった注意事項を確認します。「部屋で使用する電化製品は申告してください」という項目が引っかかったので「ノートPCがあるのですが大丈夫ですか?」訊いてみると「常識の範囲内であれば問題ないですよ。ただ、電気代がかかるものでしたら相談して下さい」という回答で「いろいろなお客様がいらっしゃいまして」と、ご苦労されているようでした。注意書きに「ゆんたく(共有スペース)での飲酒は晩酌程度(18時から20時まで)」ともありました。


あまり交流はなかったのですが、住民は働いている男性が多いようでした。あとは、お年寄りの姿も見かけます。旅行者よりも滞在者が多いので、宿内は落ち着いた雰囲気でした。

海外で安宿を探すときは、相部屋のドミトリーか個室のシングルかで値段が違います。シングルのトイレ・シャワーが室内か共用かで値段が違います。冷蔵庫やクーラーがあったりすると、また値段が違ってきます。今回宿泊した安宿は、1日換算だと1泊1500円程度でした。これだけの設備でこの値段は、物価の安い途上国でもなかなか見つかりません。ヨーロッパの先進国ならドミトリーですら無理。旅行と滞在の宿泊先を一概には比較できませんが、こんなにも低価格で日本に滞在できるという事実は新鮮でした。生活費だけであれば、年収100万円程でも生きていけそうです。

◆滞在中の食事
節約もあったので自炊がメインでした。海外から帰ってきたばかりだったので、毎日納豆を食べることができたのは幸せ。一方で、手を出せないほど果物が高いのには困りました。海外では重宝していたトマトが高いのも痛い。

調味料もいろいろ購入しました。旅中は移動があるので余計なものは買えませんが、滞在だったので思い切った買物ができます。


大根も料理します。


ご飯と野菜炒めという夕食。


お刺身も安かったので、たまに買っていました。


ご飯とお刺身という夕食。


レトルトカレーやインスタント麺のお世話にもなります。はじめて「ノンフライ麺」を食べたのですが、コシのあるしっかりとした麺は衝撃でした。いつの間にかインスタント麺の進化に取り残されていました。


買い物は地場のユニオンというスーパーを利用していました。お財布にも優しい低価格帯のスーパーです。店内では「UNIONですから」というほのぼのとしたBGMが流されています。


【沖縄ご当地CM特集】フレッシュプラザユニオン - YouTube


全国展開しているイオンのマックスバリュも利用していました。プライベートブランド以外は値段は高めの印象。ただし、全国チェーン店という安心感。


安宿から少し歩いた所にジュンク堂書店がありました。ビルの数フロアが売り場となっている大きな店舗です。最上階フロアには100円ショップのダイソーがあったので、よく利用していました。


◆滞在中のできごと
2002年の日本一周以来の沖縄でしたが、その時と同様に旅心をくすぐられる場所でした。街はシーサーでいっぱいですし、食事はやたらと豚肉を推してきます。

到着した12月初旬は青空と暖かな日差し。台湾が意外と寒かったので生き返りました。そんな沖縄も大寒波がやってくると景色は一変。街中を吹き荒れる強い風は私が知っている日本の冬でした。夜中にパラパラと屋根を叩くような音で窓を空けると、みぞれが降っていました。地元の人もベランダに飛び出します。


自転車で首里城にも遊びに行きました。那覇市街を見渡せる高台にあるので、少し坂を上ります。


てんこ盛りの肉そば」は、お腹が張り裂けそうでした。蕎麦粉は使わないのにそばと呼ぶのは中華そばと一緒。和風の出汁が効いていたので、うどんのような沖縄そばでした。


ポーク卵という食文化があったり。


注意書きのイラストに具志堅用高さんなのに沖縄を実感するのです。


雨戸ですらイチャイチャしていて絶句。真面目な話をすると台風がやって来るからでしょうか?


街を散歩すれば必ずと言っていいほど猫が見つかります。那覇は猫の街でした。


ママチャリで日本一周をしている大魔王ポルポル氏も越冬中ということで人生相談に乗ってもらいました。ツイッターのリプライをもらったことがきっかけで、注目しています。確立されたキャラクターが、どこへ向かっていくのか楽しみなのです。


◆他の宿泊施設
暖かな気候から?物価が安いから?沖縄に惹かれる人は多いようで、那覇市街には私が泊まっていたような宿泊施設がけっこうありました。

1ヶ月3万円からとあった黄色い建物。


こちらの建物もゲストハウス。


1ヶ月6万3000円~とランクが一つ違うこちらの部屋も気になってしまいます。


街で見かけた安宿のチラシ。


沖縄に1ヶ月単位でゆっくりするのもいいと思います。

「旅を終えたら出版する」という夢を叶えるために沖縄に滞在していたのですが、私の作業はまったくもって進まず。これほどまで自由に生きた結果は返ってくるもので、旅の後に訪れる現実となかなか向き合えそうにありません。こうしておいてもキリがないので、この春にでも最後の1カ国にモンゴルでも訪問して、旅を終わりにします。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak)

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in 取材, Posted by logc_nt

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