2015年はデータセンターにおけるSSD利用の終わりの始まりだった、研究でわかったSSDの抱える問題点とは?

By Yutaka Tsutano

ニュースメディアのZDNetが「What we learned about SSDs in 2015」と題して、2015年に起きたSSDに関する知っておくべきことをまとめています。

What we learned about SSDs in 2015 | ZDNet
http://www.zdnet.com/article/what-we-learned-about-ssds-in-2015/


◆パフォーマンス
Facebookとカーネギーメロン大学の研究者がSSDの信頼性とパフォーマンスの両面を調査し、SSDが高温になるとパフォーマンスが低下することが明らかになりました。また、ログの構造化が利用されたSSDはデータベースやアプリにとって最適な選択からは一歩劣る、とする研究結果がサンディスクから発表されました。現在ではほとんどのSSDがこれに当てはまる模様。

さらに、複数のフラッシュメモリを使ったストレージ「フラッシュアレイ」には予期せぬレイテンシ(読み書きの遅延)が存在していることも人々の懸念に挙がり始めています。これは、「SSDが追いつけないほどのライト(書き込み)があった場合、ライトが完全に終わるまでリード(読み取り)が待機状態となり大きな遅延となる」という問題です。

◆信頼性
Facebookが公表した論文にはSSDの信頼性に関する情報も記されており、「システムの書き込み作業とSSDの故障には相関関係がある。原因は恐らく、書き込みに大きな電力が要求されること」「SSDにおける回復不能なリードエラーは比較的一般的な問題で、4.2~34.1%のSSDでこういったリードエラーが報告されている」「SSDはHDDよりも温度に敏感」といった発見がありました。

◆代替フラッシュ
現在のSSDはNANDフラッシュメモリを使用していますが、これは「理想的な記憶媒体」にはほど遠いもので、「鈍いアドレス指定」「遅い書き込み」「貧弱な耐久性」などの弱点を抱えています。しかし、NANDフラッシュメモリは非常に安価なため、多くの消費者が使用できるという点も事実です。そこで、ZDNetはNANDフラッシュメモリに取って代わる可能性のある次世代メモリを紹介しています。

・3D Xpoint
IntelとMicronが提唱する次世代メモリ規格が「3D Xpoint」。NANDフラッシュの1000倍高速で、書き換え寿命も1000倍で、DRAMと比べて10倍高い記録密度を持っています。

従来の1000倍の処理速度を持つ新型メモリーをIntelとマイクロンが生産開始 - GIGAZINE


・NRAM
Nanteroの「NRAM」はカーボンナノチューブを使用したメモリで、「DRAMよりも高速かつ低消費電力」「無限の耐久性」「非揮発性で85度で1000年以上の耐久性」「フラッシュよりも小さいサイズでピコセカンドのスイッチングが可能」といった特徴を持ちます。

カーボンナノチューブ使う「NRAM」 実用化に期待  :日本経済新聞


企業動向:NRAMの早期実用化を目指す、Nanteroが資金集めを加速 (1/2) - EE Times Japan


初期のSSDは耐久性が低いものも多かったわけですが、現在ではある程度の基準をクリアするものが多く登場しています。また、NVMeなどの次世代規格を備えたSSDが2016年にも市場に登場する予定で、CPUの速度が伸び悩むようになってきている現在においてストレージの高速化は大きな助けとなっているのも事実。2015年には多くの問題点が指摘されたSSDですが、2016年にはどのような進化をみせてくれるのでしょうか。

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in ハードウェア, Posted by logu_ii