なぜ人の頭髪はハゲてしまうのか?
by ▲ r n o
「年を取ると人はなぜハゲてしまうのか?」を分かりやすく解説したムービー「Why Do People Go Bald?」がYouTube上で公開されています。動画を作成したのはSciShowで、科学や歴史の謎に迫ったムービーを数多くアップロードしています。
Why Do People Go Bald? - YouTube
「なぜ人はハゲてしまうのでしょうか?」
ハゲを引き起こす要因は主に「ホルモン」と「遺伝子」の2つがあります。
ホルモンは頭髪の生え方を決定しているのですが、男性ホルモンの一種であるテストステロンが頭皮の毛包(毛穴)の内部でジヒドロテストステロン(DHT)へと変化することで、毛包が縮んでしまい、毛髪が細くなっていきます。最終的には毛包から全く毛が生えなくなってしまい、頭皮全体がハゲてしまいます。
DHTがハゲを引き起こすメカニズムはいまだに解明されていないそうです。
男性の方がテストステロンの値が高く、男性は女性よりも約6倍ハゲやすいとのこと。男性の頭髪が減っていく過程は、まずフサフサの状態から……
全体的なボリュームがだんだんと減ってきます。
おでこの髪が抜けていき、生え際が後退して……
頭のてっぺんがツルツルになってしまいます。
女性の体内にもテストステロンは存在しますが、男性に比べるとごく微量で、代わりに女性ホルモンのエストロゲンが多く存在します。
女性は閉経後にエストロゲンの分泌量が減少し、テストステロンの影響が強くなるため、髪の毛が細くなったりハゲやすくなったりするそうです。
頭髪のハゲ方は男性と女性で大きく異なり、女性の場合は髪の毛全体のボリュームがだんだんと減っていくようです。
男性のように生え際が後退することは少なく、頭皮全体から少しずつ髪が抜けていくとのこと。
「将来ハゲるかどうか」を前もって知っておくことは難しいのですが、研究によればハゲの要因はある種の遺伝子と関係があることが分かっています。
頭髪がハゲてしまう原因となる遺伝子のいくつかはX染色体に含まれています。
男性はX染色体を1本しか持っていないので、X染色体に含まれるハゲに関する遺伝情報を親からそのまま受け継ぎます。
女性は2本のX染色体を持っているため、両親のどちらかの「ハゲにくい遺伝子」を受け継ぐ可能性があり、男性よりもハゲにくいと考えられています。
他にも、20番染色体に含まれる遺伝変異体には、男性が女性の7倍ハゲやすくなる遺伝情報が入っているとのこと。
ハゲを抑制する薬はいくつも開発されていて、例えばフィナステリドを含む薬はDHTの分泌を抑える効果があります。
ミノキシジルは頭皮の血流を促進して、毛包を広げて毛を生えやすくする効果があります。日本では大正製薬がミノキシジルを5%配合した発毛剤「リアップX5」を販売しています。
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