スマホやタブレットの「オーディオレイテンシー」性能ランキングと自分でも可能な測定方法

スマートフォンやタブレットに限らず、デジタル音声信号を扱うデバイスには多かれ少なかれ必ず「レイテンシー」と呼ばれる信号の遅延が発生しています。そんなレイテンシーを測定できるアプリが「Audio Latency Test App」で、これを使った70種類以上にもおよぶデバイスのランキングが発表されています。
iOS and Android Audio Latency Test App
http://superpowered.com/latency/
◆「レイテンシー」とは?
デジタルで音声を扱うデバイスでは、アナログ信号とデジタル信号との変換処理や、内部での演算に起因する遅延が必ずといっていいほど発生し、これはレイテンシーと呼ばれています。あまりにレイテンシーが大きくなると、機器を操作した際に感じる「遅れ」の違和感が生じ、操作感や快適感に悪い影響を与えることになります。
特に素早いレスポンスが求められるゲームや映画、そしてシビアなプロフェッショナルの現場では「10ミリ秒が限界」といわれることもあるレイテンシーですが、端末ごとの測定結果はどのようなものとなっているのでしょうか。
◆端末ごとの結果ランキング
Audio Latency Test Appで測定された端末ごとの結果ランキングがコレ。1位から10位までApple製品が独占するという驚愕の結果となっています。1位の「iPad Air(初代モデル)+USBオーディオ」は、iPad Air本体とUSBオーディオを使用した状態が最もよい結果を出しているということで、そのレイテンシーは6ミリ秒という良好なもの。サンプルレートはいずれも48000Hz(48kHz)で、バッファサイズは64となっています。

このようなランキングが70機種以上にわたって記載されているのですが、ランキング最下位にリストアップされていたのは、「Acer Iconia A1-810」でした。そのレイテンシーは451ミリ秒ということで、これは簡単に言うと操作に対して約0.5秒遅れて音が出るというもの。コンマ数秒の遅れが命取りとなるゲームやプロの世界では、これは非常に大きなハンデになると言わざるを得ない数値です。

このように機種によってかなりの違いがあるレイテンシーの実態でしたが、iOSとAndroid端末を持っているユーザーは専用のアプリをインストールして、自分の端末の状態を確認することも可能になっています。アプリのインストールと実際の測定方法は以下のとおり。
◆レイテンシー測定方法
アプリをインストールするには、スマートフォンかタブレットで上記のサイトを訪れ、ページ上部にある「Android」か「iOS」をタップ。今回はiPadを使用してレイテンシーを測定するので「iOS」をタップしました。

ページの最下部からも同じようにインストールすることが可能になっています。

「インストール」をタップすると、iTunesやGoogle Playを経由せずに直接アプリがインストールされます。セキュリティの気になる人は自己責任でお願いします。

インストールが完了すると、デスクトップに「Latency Test」という名前のアイコンが表示されているので、タップしてさらに「信頼」をタップ。

アプリが起動しました。テストにはスピーカーとマイクを使用するので、マイクへのアクセスを許可するために「OK」をタップ。

これで準備が整いました。文字だけのシンプルなアプリ画面で、上から端末名とOSのバージョン、そして注意書きとして「静かな場所で実施すること」「インターネットに接続されていること」「ボリュームは最大に近いところまで上げておくこと」の3点が表示されています。最下部の「Start Latency Test」をタップすると、テストが開始します。

実際にテストを行ってみたらこんな感じでした。「ピッ」というテスト音が10回再生され、それぞれのレイテンシーが測定されます。「total round-trip audio latency test」という名が示すように、端末のスピーカーから発したテスト音をマイクに拾わせることで、オーディオ全体のレイテンシーを測定する仕組みになっているようです。
「Audio Latency Test App」で初代iPad Airのオーディオレイテンシーを測定してみた - YouTube

テストが完了すると結果が表示されました。今回の成績はレイテンシーが10ミリ秒というもの。これは先述したランキングとピッタリ一致していました。サンプルレートは48000Hz(48kHz)で、バッファサイズは64となっており、テスト終了と同時にSuperPoweredにデータがアップロードされました。

編集部にある別のタブレットでも試してみました。iPad Air 2は、初代iPad Airよりも少し悪い13ミリ秒という結果になっていました。

少し古い端末でもテスト。Samsung製のNexus 10だと、その結果は48ミリ秒と一気に大きなものになっていました。

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