「Surface Pro 3」は分解・修理が困難な端末であることがiFixitのレポートで判明
2014年7月17日にMicrosoftの新型端末「Surface Pro 3」が発売されます。海外では販売が始まっており、PCやタブレット・スマートフォンなどを修理するために分解方法をレポートしているiFixitでもSurface Pro 3を入手して早速分解しています。
Microsoft Surface Pro 3 Teardown - iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/Microsoft+Surface+Pro+3+Teardown/26595
ディスプレイは12インチで解像度はフルHD+(2160×1440ピクセル)のIPS液晶を搭載。
第4世代のIntel Core i3/i5/i7のいずれかを搭載(iFixitが分解したのはi5モデル)、Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/acやBluetooth 4.0 Low Energyに対応。背面のスタンドで立てて使うことが可能で、角度はほぼ水平の150度にまで倒すことができるようになりました。なお、iFixitからは「壊れていない限り分解しない方がいい」というアドバイスがつけられています。
このスタンドの裏側部分にmicroSDスロットが隠れています。
分解はタブレット系では共通の工程である「ディスプレイパネルを外す」ところからスタート。ディスプレイの縁の部分を温めて接着剤を溶かし、隙間にピックを差し込んで少しずつスペースを確保していきます。
ところがこのパネルがくせ者。Surface Pro 2のものは厚みが0.53インチ(約1.34cm)でしたが、Surface Pro 3では0.36インチ(約9.1mm)と1cmを切る薄さになったため、非常に割れやすくなっています。このため、iFixitでは可搬性は向上しているかもしれないが、耐久性には不安があるとコメント。
それでも分解作業は進みます。
ピックを周囲全体に差し込めるようになったら、パネルを持ち上げられるようになっているはず。
パカッと容易に開いたように見えますが、ここまでが大変。
パネルを繋いでいるケーブルを外します。
パネル裏側にある「Ntrig」と書かれたチップ(赤枠内)はDS-P4196、感圧を司るタッチコントローラーです。
ここからはネジを外していきます。
SSDは128GBのもの、赤い枠内にあるのが32GBのNAND Flashで、表裏に合計4枚ついています。
バッテリーには注意書きがぎっしり。
注意深く外していきます。
42.2 Wh・7.6 Vのリチウムイオンバッテリー。
バッテリーはかなり強力な粘着素材で本体に固定されています。その粘着力はグラスをくっつけて逆さにしても落ちないぐらい。
そして外されるメインの基板。
赤枠内がRAM、1つ8Gb(1GB)。それが表裏に2つずつあるので、合計すると32Gb(4GB)。
大きな面積を占めているファンとヒートシンクを外すと……
Intel Core i5-4300U デュアルコア1.9GHzが登場。
本体には他にスピーカーなどが残っているのでこれらも取り外して……
分解完了、分解・修理しやすさは10段階の1(点数が低いほど難易度が高い)でした。Surface Proはこれまでのモデルも分解・修理が困難で、今回もその状況は変わっていないため、何かあったときに自力で修理するのはちょっと難しそうです。
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