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知られざるGoogleの決済サービス「Google Checkout」とは?


先の記事でも解説したように、Googleは決済サービス「Google Checkout」というのを2006年6月30日に開始、そのときにはいろいろなニュースサイトで報じられていたのですが、それからあと日本語としての情報はほとんど皆無に等しい状態だったため、一体どれだけ様変わりしたのか、一体何に使えるのか、そういうことがあまりよくわからない方が多いはず。

なので、簡単にそれらの機能について、買う側と売る側、その両方を以下にまとめておきます。
・買う側の機能について

Google Checkoutの利用料ですが、買う側は利用料や手数料は一切かかりません。


Google Checkoutでお買い物利用時に登録するのは自分の名前や住所といった配達に必要な情報、決済に使用するクレジットカードかデビットカードの情報、そしてメールアドレスなど。これらの情報はいつでも変更可能。使用できるクレジットカードやデビットカードはVisa、MasterCard、American Express、Discoverの4種類。カードの情報はオンラインショップ側には伝わらないようになっています。メールアドレスについても、売り主側にメールアドレスを伝えるかどうかというのが購入時に選択可能になっています。そして利用の履歴はすべて記録され、Google Checkoutにログインすることで閲覧可能です。この履歴は削除可能なので、もう閲覧する必要のない古い購入履歴は随時消すことができます。

Google Checkoutのアカウントはメールアドレスとパスワードの組み合わせで利用できるため、メールアドレスが複数ある場合には、Google Checkoutのアカウントを複数持つことも許可されています。クレジットカード一枚を家族で共用として使っている場合などでもメールアドレスが違っていれば同様の理由で利用可能となっており、Googleも公式に認めています。また、新規にアカウントを作成しなくても、既に持っているGmailなどの各種Googleオンラインサービスのアカウントを利用することが可能。

Google Checkoutは通常のオンラインショッピング以外に、寄付にも利用でき、ユーザーからの寄付をGoogle Checkout経由で受け付けるといったことも可能です。

また、Google Checkoutを利用してもらうために、ボーナスが付く場合があります。つまり、初回の利用時のみ10ドル分、Google Checkout経由でお買い物してもらった場合に安くしますよ、などの割引機能です。実際に今のシーズンだと、クリスマス休暇前ということで10ドルサービス中です。

Google Checkout Holiday Promotion


また、シティバンクとも提携しており、5ドルもらえるキャンペーンを展開中です。日本の銀行とも協力する機会があれば、同様のことを行うかも知れず。

Welcome - Here's how to shop with Google Checkout


・売る側の機能について

まずこのGoogle CheckoutアカウントはGoogle AdWords(広告を出すアレ)とアカウントの統合が可能になっており、Google AdWordsと統合すれば、Google AdWordsで1ドル使う度に10ドル分のGoogle Checkoutによる決済利用料金が無料になります。

日本では既にこのレートが仮なのですが決まっており、100円分の広告を出すと1000円分の決済が無料になる、とGoogle AdWordsやローカルビジネスセンターのアカウント経由だと表示されています。


この無料分の計算方法は、たとえば先月にGoogle AdWordsで1万円を使った場合は、今月はGoogle Checkoutで10万円分の決済がタダになる、という感じです。なお、無料決済分が余っていても翌月に持ち越しはできません。

肝心のGoogle Checkout利用料ですが、この無料分をオーバーした場合、あるいは広告を出していない場合は1回の決済につき、決済料金の2.0%と20セントが必要となります。

ただし、現段階ではこの課金は行われておらず、2007年12月31日決済分までは無料となっています。

Free transaction processing through December 31, 2007

また、どこからどのような経路で購入に至ったかを追跡可能になっており、どのページの購入ボタンや購入用HTMLから最終的に購入に至ったのかを調査可能になっています。これはGoogle Analyticsを使うことも可能になっており、さらに別の企業やソフトウェアなどが提供する追跡機能を埋め込むことも可能になっています。

この購入ボタンは以下のページから簡単に作成可能となっており、自分のページで売っている画像の隣、あるいはページに直接、生成されたHTMLを貼り付けてボタンを表示するだけで簡単なショップができあがるという仕組みです。

Google Checkout Button URL Generator

さらに詳細な機能をショッピングカートと連動させたい場合には、XML APIHTML APIの2種類が公開されているので、いろいろな機能を利用可能です。特にHTML APIは簡単なフォームを作るだけで利用可能なので、使いやすいのではないかと。これらAPIの利用については、http://sandbox.google.com/というのが用意されており、実際のGoogle Checkoutを利用してお金のやりとりをしなくても開発できるようになっています。なお、ショッピングカートとして有名なosCommerceとZen Cartには既にGoogle Checkoutモジュールというのが開発されています。

google-checkout-oscommerce - Google Code

google-checkout-zencart - Google Code

オンラインクーポンの作成も可能になっており、何ドルオフとか何%引きなどの方法が可能です。決済後の決済明細も簡単なものが作成可能になっており、購入してくれた顧客にメールで発行可能。

Google Checkout対応であるということを顧客に知らせるための画像も用意されています。

How to Integrate

なお、Google Baseというのを利用することで簡単なオンラインショッピングサイトを作成可能になっており、これともちゃんと連動可能になっています。取り扱う商品が多い場合には商品データを一括して登録可能になっており、在庫数とショッピング画面を連動させることも簡単に可能になっています。

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in レビュー,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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