VPN利用を制限するロシア政府の試みが大規模な銀行システム障害を引き起こしていることをTelegram創業者が明らかに

ロシアによる仮想プライベートネットワーク(VPN)を遮断する試みが、国内決済システムに大規模な問題を引き起こしたと、Telegramの創業者であるパーヴェル・ドゥーロフ氏が明かしました。ドゥーロフ氏はまた、VPNとシステム障害を結び付けるような報道を削除するようにロシア当局が圧力をかけていることも伝えています。
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Russia's banks face major service outages amid internet crackdown
https://kyivindependent.com/russias-banks-face-major-service-outages-amid-internet-crackdown/
ロシアのデジタル開発大臣であるマクスート・シャダエフ氏は2026年3月30日に国内企業との会合の中で、「政府はVPNの使用を減らすために取り組む」と述べました。報道によると、シャダエフ氏は通信事業者やデジタルプラットフォームに対し、VPNサービスの利用に料金を課し、利用者をブロックするよう要請したそうです。
また、ロシアの親政府系メディアは2026年3月31日に、匿名の情報源から入手した情報として「ロシア連邦保安庁(FSB)がロシアのIT企業によるVPNサービスの利用可能性について監視を開始する可能性がある」と報じました。ロシアのデジタル開発省が作成したとされる草案では、VPNトラフィックが発見された企業は税率の引き下げや従業員の兵役猶予などの特典を提供する国家登録簿から削除される可能性があります。
さらに、ロシアではメッセージングプラットフォームへの圧力も強まっています。ロシア国民によって広く使われているメッセージングアプリ「Telegram」の通話が2025年8月に一部制限されたほか、2026年2月にはTelegramへの通信およびアクセスを制限し始めました。
ロシア当局がメッセージングアプリ「Telegram」へのアクセスを制限、国営アプリの「MAX」へ乗り換えさせるためか - GIGAZINE

そんな中、Telegramの創業者であるパーヴェル・ドゥーロフ氏は2026年4月4日にTelegramおよびXへの投稿で、「Telegramはロシアで禁止されましたが、6500万人のロシア人がVPN経由で毎日利用しており、5000万人以上が毎日メッセージを送信しています。政府はVPNの禁止にも長年取り組んできました。こうした取り組みが4月3日に、大規模な銀行システムのトラブルを引き起こし、現金が一時的に全国的な唯一の決済手段となりました」と政府のVPN規制で大規模なシステム障害が発生したことを明かしました。
Telegram was banned in Russia — yet 50M+ Russians still use it daily via VPNs. The government has spent years trying to ban VPNs too. Their blocking attempts just triggered a massive banking failure — cash briefly became the only payment method nationwide.
— Pavel Durov (@durov) 2026年4月4日
ウクライナのオンラインメディアであるKyiv Independentによると、ロシア最大の銀行であるズベルバンクが2026年4月3日に一時的なサービス障害が発生したと報告したほか、他のロシアの金融機関も同様の問題を報告し、銀行系の監視サービスのデータでは同日朝にロシアの銀行業界全体で障害が急増したことも示されているとのこと。この障害により、モバイルバンキングアプリの利用や送金、ATMの現金引き出しのほか、クレジットカード決済も不可能になり、複数の都市で現金の支払いしか受け付けられずさまざまな店舗で長蛇の列が発生したそうです。
ロシアの親政府系メディアは「今回の問題は、スベルバンクの決済サービスの不具合が原因で発生し、顧客によるVPNサービスの利用によって『複雑化した』可能性がある」と報じました。一方で、ITセキュリティ企業「RTMグループ」の技術ディレクターを務めるフョードル・ムザレフスキー氏は「VPNの遮断が『味方同士の誤射』となって4月3日の銀行サービス障害の一因となった可能性が高い」と指摘しています。
ドゥーロフ氏によると、ロシアのマスメディアの監視、統制、検閲の責任を負う執行機関のロシア連邦通信・情報技術・マスコミ分野監督庁(ロスコムナゾール)は、4月3日の大規模な銀行システム障害を政府のVPN遮断措置と結びつける報道を削除するようロシアのメディアに対し要求したそうです。実際に、Forbesなど一部の記事は「ロスコムナゾールのフィルタリングシステムの技術的過負荷」を主な要因として挙げた上で記事を削除しました。また、約65万人の登録者を抱えるTelegramチャンネルも、「ロシアの政治情勢を不安定化させる」として投稿の削除命令を受けたとのこと。
Roskomnadzor demanded that Russian media remove reports linking a major banking outage on April 3 to government internet blocking measures. Articles from Forbes and the Mash Telegram channel disappeared after they cited technical overload of Roskomnadzor's filtering systems as…
— Aleksandar Djokic (Александар Джокич) (@polidemitolog) 2026年4月4日
ドゥーロフ氏は「イランは数年前にTelegramを禁止したが、その結果は現在のロシアと似ていました。イラン政府は監視用メッセージングアプリの普及を期待していましたが、代わりにVPNの普及が進み、現在ではイランのデジタル抵抗運動には5000万人のメンバーがいます。ロシアの兄弟姉妹の皆さん、デジタル抵抗運動へようこそ。今や国全体が、こうした理不尽な規制を回避するために立ち上がっています。何千人もの人々がVPNやプロキシを構築しています。私たちも、Telegramのトラフィックを検知・ブロックしにくくするために、引き続き適応していきます」と語りました。
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