GitHub Actionsが価格プランの変更を発表、開発者から「値上げだ!」と猛反発を受けて大炎上して延期に

GitHubが、GitHubのイベントをトリガーにしてワークフローを自動実行できる「GitHub Actions」の価格モデルと製品モデルに関する大幅な変更を2025年12月16日に発表しました。この発表の核となるのは、GitHubがホストするランナーの価格を最大39%引き下げる一方で、新しく「Actionsクラウドプラットフォーム料金」を導入するという点です。しかし、この発表内容について、開発者コミュニティからは激しい非難が巻き起こりました。
Pricing changes for GitHub Actions - GitHub Resources
https://resources.github.com/actions/2026-pricing-changes-for-github-actions/
Updates to GitHub Actions pricing · community · Discussion #182186 · GitHub
https://github.com/orgs/community/discussions/182186
GitHub Actionsの従来の価格モデルでは、セルフホスト型ランナーを利用する顧客は、GitHub側のインフラやコントロールプレーンに関わるサービスを実質的に無料で使用することが可能でした。これに対し、GitHubが当初発表した新しい価格体系では、GitHubホスト型ランナーの料金をマシンタイプに応じて最大39%引き下げる一方で、すべてのワークフローに対して1分あたり0.002ドル(約0.306円)の「Actionsクラウドプラットフォーム料金」を新たに導入する方針を示しました。この新料金はGitHubホスト型ランナーの新しい従量課金に含まれる形となりますが、セルフホスト型ランナーにおいても同様に課金対象となり、2026年3月1日から適用される予定でした。
変更後の価格プランでは、セルフホスト型ランナーの利用分も各プランに付帯する無料枠の時間を消費するようになり、無料枠を超えた分については前述のプラットフォーム料金が発生していました。GitHub側の説明によれば、この変更はプラットフォーム全体のコスト分担を公平にし、サービス品質を維持するためのものでしたが、96%の顧客には影響がなく、影響を受ける4%の顧客のうち15%については月額の中央値で約13ドル(約1990円)の増額になると予測されていました。ただし、パブリックリポジトリやGitHub Enterprise Serverにおける利用については、これまで通り無料のまま維持されるとしています。

しかし、この発表に対して、ソーシャルニュースサイトのHackerNewsをはじめとするさまざまなプラットフォームで、開発者コミュニティから激しい非難が巻き起こりました。
throwaway150氏は、自分たちのハードウェアで自社のソフトウェアを実行するのにお金を払わなければならない現状を批判し、自由なコミュニティ開発の代替品への移行を検討すべき時だと主張しました。また、Someone1234氏は、GitHub側が実質的に何もしていないオーケストレーションのみに課金される不条理さを指摘し、1日24時間稼働させた場合に1台あたり月額86.4ドル(約1万3200円)もの追加費用が発生すると計算しています。
個人で起業しているfeatherless氏は、自分のハードウェアを使って独自のワークフローやキャッシュを構築しているにもかかわらず、今回の変更で月に140ドル(約2万1400円)以上の追加料金が発生することになり、GitHubの使用を真剣に見直していると怒りを露わにしました。また、アメリカの巨大IT企業であるMicrosoftによる買収から時間はかかったものの、ついにこうした強硬な収益化が始まったと指摘する声もあがっています。

この猛烈な反発を受けて、GitHubは方針を急転換しました。最新の発表によると、GitHubは開発者や顧客からのフィードバックを真摯に受け止め、セルフホスト型GitHub Actionsに対する課金変更の導入を延期することを決定しました。彼らは「計画にコミュニティを十分に含めなかったことで的を外してしまった」と認め、今後は開発者や顧客、パートナーとより密接に対話し、アプローチを再評価する時間を設けるとしています。
一方で、2026年1月1日に予定されているGitHubホスト型ランナーの最大39%の価格引き下げについては、予定通り継続される予定。GitHubは直接的なフィードバックを収集するためのディスカッションの場を公式コミュニティに設けており、それをもとにGitHub Actionsのロードマップを改善していく姿勢を示しています。
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in ネットサービス, Posted by log1i_yk
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