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GitLabの「1年放置された無料アカウントのプロジェクトを削除する計画」がすっぱ抜かれて炎上し即中止へ


2022年8月4日に、「GitリポジトリホスティングサービスのGitLabが、無料メンバーシップのユーザーが所有する1年間アクティブでないプロジェクトを自動的に削除することを計画している」と報じられ、インターネット上で反対する声が相次ぎました。これを受けて、GitLabは翌5日に長期的にアクティブではないプロジェクトを保存する方針を発表しました。

GitLab plans to delete dormant projects from free accounts • The Register
https://www.theregister.com/2022/08/04/gitlab_data_retention_policy/

GitLab U-turns on deleting dormant projects after backlash • The Register
https://www.theregister.com/2022/08/05/gitlab_reverses_deletion_policy/

イギリスのIT系ニュースサイト・The Registerは8月4日に、「GitLabは、無料メンバーシップのユーザーが所有するプロジェクトが1年間アクティブでない場合、自動的に削除することを計画しています」と報じました。伝えられるところによると、この計画により削除対象となるプロジェクトのコストはGitLab全体のホスティングコストの最大4分の1を占めており、この変更でGitLabは年間100万ドル(約1億3300万円)の費用を削減できる可能性があると見積もられているとのこと。


匿名を希望する関係者はThe Registerに対し、新しいポリシーは2022年9月に施行される予定だと話しました。また、The RegisterはGitLabにコメントを求めましたが、GitLabは応じませんでした。

1年以上放置されたものとはいえ、GitHubと並んで人気のGitホスティングサービスが無料会員を切り捨てることを計画しているとも取れる報道に対し、SNS上では反対の声が上がりました。例えば、あるTwitterユーザーは「開発者が行動を起こさなければ、活発に開発されていない多くのオープンソースコードが消滅する可能性があります」と警鐘を鳴らしています。

GitLab reportedly plans to delete projects from users of its free tier if they haven't seen any activity in at least a year. That could result in a lot of open source code that's not under active development disappearing if developers don't take action. https://t.co/zHoCTHqcLP

— Liliputing (@liliputingnews)


GitHubの親会社であるMicrosoftへの反発から、「80個あるGitHubのプロジェクトを全部GitLabに移そうかと思っていたところだったのに」という人も。

#GitLab plans to delete dormant projects in free accounts https://t.co/xYpRzqwxjM #git #FOSS

I was thinking of moving all my 80 #GitHub projects to GitLab because #Microsoft is bad.

I would have ended in just another hell anyway.

The only sane thing… https://t.co/LVIeMrtgNt

— Karl Voit (@n0v0id)


また、「優れたプロジェクトは定期的な修正を必要としないもの」と指摘する声もありました。

GitLab plans to delete dormant projects in free accounts – Problem is good software does not need regular fixing

See https://t.co/zY5vHjt4Ie#gitlab,#opensource,#technology

— Danie van der Merwe (@danie10)


こうした中、GitLabはThe Registerの報道の翌日に「私たちは、非稼働状態のリポジトリをどうするかについて社内で議論しました。その結果、使われていないリポジトリをオブジェクトストレージに移動させることを決定しました。実装後もアクセスは可能ですが、長期間使用されていないとアクセスに少し時間がかかるようになります」と発表しました。

We discussed internally what to do with inactive repositories.
We reached a decision to move unused repos to object storage.
Once implemented, they will still be accessible but take a bit longer to access after a long period of inactivity.

— ???? GitLab (@gitlab)


The Registerによると、GitLabの発表とは異なり、GitLabが8月9日の内部会議について社員に送信した通知文には「コードリポジトリの削除が議題」と書かれていたとのこと。また、会議の内容については「9月22日以降、私たちは『無料ユーザーのためのデータ保持ポリシー』を展開する予定です。このサブプログラムでは、無料プロジェクトを非アクティブな状態のままにできる月数に制限を設け、そのプロジェクトとデータを自動的に削除する予定です」との説明が付記されていました。

さらに、「非アクティブなプロジェクトを削除するための自動化コード」が7月末に完成し、議論や開発作業を経た後でロールアウトする準備ができたことを確認するようなやりとりもあったそうです。

The Registerに情報を提供した関係者は、「GitLabが再考を余儀なくされたのは、The Registerの報道が引き起こしたネット上の圧力があったから」と証言しました。

リポジトリを削除するのではなくオブジェクトストレージに移動するとの発表はユーザーから歓迎されましたが、別の議論を呼んでいます。オープンソースソフトウェア・Datasetteの開発者であるサイモン・ウィリソン氏は「もしオーナーだけがオブジェクトストレージからアーカイブされたコードを復元できる場合、プロジェクトオーナーであるメンテナが死亡してサイトでの活動が途絶えてから1年するとコードがアクセス不能になってしまいかねませんが、そういう事態は考慮されているのですか?」と疑問を投げかけました。

If only the owner can recover it, have you considered the deeply unfortunate where a project owner maintainer dies and their code all becomes inaccessible a year after they cease activity on the site?

— Simon Willison (@simonw)

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in ネットサービス, Posted by log1l_ks

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