トランプ大統領の関税政策が仮想通貨企業のIPOの足を引っ張る可能性

トランプ大統領が相互関税を導入したことで、アメリカのビッグテックが大きな打撃を受けていますが、製造コストで苦しむことになるメーカーにとどまらず、仮想通貨の上場計画もむちゃくちゃになる可能性があると専門家が指摘しています。
'All of them will pull': Experts warn Trump’s tariffs will likely derail crypto IPO plans | The Block
https://www.theblock.co/post/349661/all-of-them-will-pull-experts-warn-trumps-tariffs-will-likely-derail-crypto-ipo-plans

仮想通貨関連ニュースサイトのThe Blockによると、ニューヨーク大学スターン経営大学院の非常勤講師で決済技術企業・WSPNのCEOを務めるオースティン・キャンベル氏は「どの企業も撤退するでしょう。2008年のように、市場が崩壊しているときに新しい株式公開(IPO)はできません」と述べ、株式公開を計画していた企業は相互関税の影響で計画を撤回する可能性が高いという見方を示したとのこと。
キャンベル氏によれば、すでにスウェーデンのフィンテック企業であるKlarnaなどが市場の混乱を理由としてIPOを中止しており、IPO件数の少ない仮想通貨企業では、状況は特に厳しいそうです。
ステーブルコイン・USDCの発行元であるCircleも、IPOに必要となるForm S-1をアメリカ証券取引委員会に提出したところですが、上場まで行う可能性は高くないとみられており、予測サイトのPolymarketでも「Circleが2025年に上場する」という意見の人気は下がっていると報じられています。
仮想通貨・Chiaの発行元であるChia Networkのジーン・ホフマンCEOは、The Blockに対し「厳しい市場であることは確かであり、あらゆる新テクノロジーの成長株が慎重になるのは驚くべきことではありません」と述べた上で、Chia Networkは有利な規制環境下での上場を目指していると語ったとのこと。
なお、トランプ氏は2021年にビットコインのことを「詐欺」呼ばわりしたアンチ仮想通貨派でしたが、2024年の選挙戦から大統領就任式までの間に仮想通貨産業からおよそ5000万ドル(約72億8000万円)の寄付を受けたこともあり、自ら仮想通貨「$TRUMP」を発行する親仮想通貨派に転身しています。
The Forces That Flipped Trump From Crypto Critic to ‘Crypto President’ - WSJ
https://www.wsj.com/politics/policy/trump-crypto-president-meme-coin-0ca2c31b

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in メモ, Posted by logc_nt
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