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GoogleがGemini 2.0を誰でも使えるように公開、新たに低コスト版や高機能版、検索機能付属版も登場



GoogleがAIモデルファミリー「Gemini 2.0」についてアップデートを発表しました。Gemini 2.0 Flashが一般公開されたほか、Geminiアプリに検索機能付きの「Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental with apps」が登場したり、価格を抑えたGemini 2.0 Flash-Liteがパブリックプレビューで登場したり、高性能モデルのGemini 2.0 Proの試験版が利用可能になったりしています。

Gemini 2.0 model updates: 2.0 Flash, Flash-Lite, Pro Experimental
https://blog.google/technology/google-deepmind/gemini-model-updates-february-2025/


Gemini 2.0: Flash, Flash-Lite and Pro - Google Developers Blog
https://developers.googleblog.com/en/gemini-2-family-expands/?linkId=12807127



今回登場したモデルのまとめは以下の通り。Gemini 2.0 FlashおよびGemini 2.0 Pro Experimentalでは将来的に画像や音声の出力も可能になる見込みとのこと。Gemini 2.0 Flash-Liteはテキスト出力しか行えないものの、大規模にテキストを出力するユースケース向けにコストが最適化されています。


Gemini 2.0 Flashは一般公開となり、Geminiアプリにて誰でも利用可能になりました。Gemni 2.0 Flash-LiteおよびGemini 2.0 ProはGoogle AI StudioおよびVertex AIで試用できるとのこと。


Gemini 1.5ファミリーとの性能比較は以下の通り。Gemini 2.0 Flash-Lite PreviewモデルはGemini 1.5 Flashを超える性能を確保。Gemini 2.0 Flashは素早い応答速度を維持しつつGemini 1.5 Proを超える性能へと進化し、Gemini 2.0 Pro Experimentalはさらに性能が向上しました。


Gemini 2.0 FlashおよびGemini 2.0 Flash-Liteの100万トークン当たりの価格は以下の通り。従来のGemini 1.5 Flashはプロンプトの長さで料金が変化していましたが、2.0ファミリーではプロンプトの長さに関わらず一定価格となりました。Googleは料金の目安について、「Gemini 2.0 Flash-Liteを使えば1ドル(約152円)未満で4万枚の画像にキャプションを生成できる」と述べています。

モデル文字・画像・動画入力音声入力文字出力コンテキストキャッシング
Gemini 2.0 Flash0.1ドル(約15円)0.7ドル(約106円)0.4ドル(約61円)音声以外:0.025ドル(約4円)
音声:0.175ドル(約27円)
Gemini 2.0 Flash-Lite0.075ドル(約11円)0.075ドル(約11円)0.3ドル(約46円)0.01875ドル(約3円)
Gemini 1.5 Flash
(プロンプト12万8000トークン以下)
0.075ドル(約11円)0.075ドル(約11円)0.3ドル(約46円)0.01875ドル(約3円)
Gemini 1.5 Flash
(プロンプト12万8000トークン超)
0.15ドル(約23円)0.15ドル(約23円)0.6ドル(約91円)0.0375ドル(約6円)


今回の発表と同時に、Geminiアプリでは試験版でなくなった「2.0 Flash」のほか、複数ステップでの理由付けで思考力を強化した「2.0 Flash Thinking Experimental」や、さらに検索ツールや地図、他のサイトの情報などを取得する機能を加えた「2.0 Flash Thinking Experimental with apps」が登場しました。


また、GitHub CopilotにもGemini 2.0 Flashが登場し、無料プランのユーザーでも進化したコード生成能力を試す事が可能になっています。

Google DeepMindのCEOであるデミス・ハサビス氏は「品質を向上させつつコストを下げるエキサイティングな進化を遂げ、Gemini 2.0はコストとパフォーマンスの両面でトップのモデルです。今回のリリースで誰もが強力な推論およびマルチモーダル機能を活用できるようになりました」と述べ、「エージェントへの土台となる」と今後について語りました。

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