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トランプ政権による政府公式ウェブサイトの削除や変更はGitHubでリアルタイムで監視可能

by Ben Nuttall

トランプ政権は2025年1月20日の発足直後からバイデン前政権の大統領令の多くを撤回すると発表して大胆な改革を推し進めており、政府機関のウェブサイトも大きく変更されています。アメリカ政府機関の18FがGitHubのコミット履歴を通じ、政府機関のウェブサイトで行われている具体的な削除・編集の過程を可視化しています。

Commits · 18F/handbook · GitHub
https://github.com/18F/handbook/commits/main/


GitHub Is Showing the Trump Administration Scrubbing Government Web Pages in Real Time
https://www.404media.co/github-is-showing-the-trump-administration-scrubbing-government-web-pages-in-real-time/


「18F」はGeneral Services Administration(一般調達局)内の組織で、オバマ政権時代にアメリカ医療保険サイト「Healthcare.gov」の立ち上げの失敗を受けて設立されました。この組織は多くの政府プロジェクトをGitHubでオープンソース化していることが特徴です。

実際にGitHubで18Fのコミット履歴を見ると、ウェブサイトが編集あるいは削除された履歴がまとめられています。


IT系メディアの404mediaは、「インクルージョンボット」と呼ばれるSlackボットが削除されたことに注目しています。このボットは、人種差別的、性差別的、障害者差別的、あるいは排他的・差別的な背景を持つ言葉を検知し、使用者に通知して代替となる表現を提案する機能を持っていました。


また、視覚障害のある従業員のためのアクセシビリティ関連の情報、例えばGoogle MeetやZoomでの自己紹介時に視覚的な説明を含めることを求める指針なども削除されています。


採用関連の文書では、「チームは研究参加者への報酬を決定する際に、公平性と研究の複雑さの要因を考慮すべきである」という文言が、「チームは研究の複雑さやその他の要因を考慮すべきである」に変更されるなど、公平性への言及が意図的に削除されています。


404mediaは、トランプ政権がこれらの変更を隠そうとしていないことを指摘しつつ、GitHubのコミット履歴を通じてこれらの変更がリアルタイムで追跡可能であることの重要性を強調しています。

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