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Metaのマーク・ザッカーバーグが「表現の自由という原点に立ち返る」宣言、ファクトチェック機能をやめてコミュニティノート形態への移行を表明


MetaはFacebookでの誤情報拡散を防ぐため、2016年から独立機関によるファクトチェックを行っています。しかし、行き過ぎによって「目指していた『表現の自由』の妨げになることが多すぎる」として、マーク・ザッカーバーグCEOは独立機関によるファクトチェックをやめ、X(旧Twitter)が採用している「コミュニティノート」形態へ移行することを明らかにしました。

More Speech and Fewer Mistakes | Meta
https://about.fb.com/news/2025/01/meta-more-speech-fewer-mistakes/


Transcript: Mark Zuckerberg Announces Major Changes to Meta's Content Moderation Policies and Operations | TechPolicy.Press
https://www.techpolicy.press/transcript-mark-zuckerberg-announces-major-changes-to-metas-content-moderation-policies-and-operations/


Metaがこれから行うことをザッカーバーグ氏は「表現の自由と、プラットフォーム上で人々に声(発言権)を与えるという原点に立ち返るときが来た」と表現し、Threadsで簡潔にまとめています。ザッカーバーグ氏の投稿によると今後の動きは以下の通り。

1:「ファクトチェック」の「コミュニティノート」への置き換え。まずはアメリカから。
2:Metaのコンテンツポリシーを簡素化し、移民やジェンダーなど、主流から離れたトピックに対する制限を撤廃。
3:違法かつ重大なポリシー違反への対応に集中し、フィルタリング時のアクションに高い信頼性を要求する(削除のしきい値を上げる)ことで検閲ミスの大部分を排除するよう、ポリシー適用方法を変更。
4:市民的コンテンツの復活。人々が「もう一度見たい」と思っているというフィードバックは得ているので、友好的でポジティブなコミュニティを維持しつつ、Facebook、Instagram、Threadsに段階的に戻していく。
5:コンテンツの精査を行っている「信頼と安全とコンテンツモデレーション」のチームをカリフォルニア州からテキサス州に移動。偏見を持った従業員がコンテンツの過度な検閲を行っているという懸念を取り除くため。
6:トランプ次期大統領と協力して、外国政府がアメリカ企業を追求して、さらなる検閲を行うことに反対する。アメリカは表現の自由について世界で最も強力な憲法で保護しており、(外国)政府からのやり過ぎな検閲傾向に抗う最良の手段はアメリカ政府の支援を受けること。

ザッカーバーグ氏はThreadsでは内容をかなり省いていますが、スピーチではヨーロッパやラテンアメリカ、中国で検閲の強化傾向があることを指摘しています。ブラジルではXが最高裁判事による「フェイクニュース拡散アカウントを削除せよ」との命令に従わなかったことで一時的にサービス停止に追い込まれたことが記憶に新しいところです。

ブラジル最高裁がX(旧Twitter)の復活を承認、司法への絶対服従と引き換えに - GIGAZINE

by Alpha Photo

Metaの今後の動きについて、ザッカーバーグ氏は「正しく行うには時間がかかりますし、複雑なシステムなので決して完璧なものではありません。しかし、重要な一歩であり、私は次の章を楽しみにしています」と述べました。


なお、Fox Newsによるとトランプ氏はMetaの発表を「素晴らしいプレゼンテーションだった。彼らは長い道のりを歩いてきた」と評したとのこと。対して、Metaのチーフ・グローバルポリシー・ディレクターであるジョエル・カプラン氏は「トランプ氏は企業に検閲を迫るどころか、むしろ表現の自由の支持者です」と言及しています。

Trump says Meta has ‘come a long way’ after Zuckerberg ends fact-checking on platforms | Fox News
https://www.foxnews.com/politics/trump-says-meta-has-come-long-way-after-zuckerberg-ends-fact-checking-platforms

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