ハードウェア

専用メガネやヘッドセットなしでどの角度からでも見えるホログラムを映し出す3D体積型ディスプレイ「Voxon VX2」


スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」にはレイア姫の3Dホログラムがメッセージを伝える場面がありますが、すでに専用メガネやヘッドセットなしで3Dホログラムを投影する技術は現実のものとなっています。Voxon Photonicsが開発した「Voxon VX2」は、記事作成時点で入手可能な最も高度な3D体積型ディスプレイであり、空中に浮かんでいるような3Dホログラムをレンダリングすることが可能とのことです。

Voxon | Revolutionary 3D Volumetric Hologram
https://www.voxon.co/


Voxon Products | Advanced 3D Volumetric Hologram Solutions
https://www.voxon.co/product-page/voxon-vx2

Voxon VX2は円筒型の3D体積型ディスプレイであり、本体の直径は30cm、高さは50cm、重さは12kg。ディスプレイ部分の容積は直径25.6cm、高さは25.6cmです。体積型ホログラムは数百万ものボクセルからなるホログラムであり、没入感のあるインタラクティブなデジタルシーンを作り出し、360度から見られるという点が特徴だとのこと。


1分あたり900回転する精密に設計されたLEDアレイに、特注の体積型グラフィックエンジン(VLEDエンジン)を用いて3Dシーンの断面を高速投影することで、どの方向からでもはっきりと見える3Dホログラムをレンダリングすることが可能。ディスプレイ部分のボクセル数は800万で、ホログラムを見るのに3Dメガネやヘッドセットは不要です。


実際にVoxon VX2で3Dホログラムを投影している様子は、公式YouTubeチャンネルの動画で確認できます。

3D Volumetric Hologram - YouTube


Voxon VX2のディスプレイに投影されている、人が走っているアニメーション。


角度を変えても3Dホログラムが崩れません。


特別な3Dメガネやヘッドセットもなく、複数人で同じホログラムを見ることができます。


円筒型のディスプレイ部分いっぱいに、仮想の水槽のような映像を投影することも可能。


Voxon VX2はインタラクティブなゲームやアニメーションだけでなく、3D構造を共有することが有益な医療や産業分野での活用も想定されています。


Voxon VX2は任意のWindows PCに接続し、ダウンロードしたVoxonのソフトウェアを通じて制御することが可能。ソフトウェアは直感的な操作が可能なインターフェースになっており、ユーザーの手でインタラクティブなゲームやアプリを作成できるとのことです。

また、Voxon VX2より鮮明度と没入感が向上した大型バージョン「Voxon VX2-XL」も開発されています。

The World's Biggest 3D Volumetric Hologram Display - YouTube


Voxon VX2の価格は記事作成時点で6800ドル(約100万円)で、Voxon VX2-XLの価格を知るにはVoxon Photonicsの営業担当に直接連絡を取る必要があるとのことです。

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in ハードウェア,   動画, Posted by log1h_ik

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