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「黒神話:悟空」のプロデューサーがゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)を逃したと怒りの投稿、受賞スピーチを2年前から用意していた模様


2024年8月に発売されてからわずか83時間で1000万本を販売し、2024年10月時点での累計販売本数が2100万本に到達している中国発のアクションRPGが「黒神話:悟空」です。2024年のThe Game Awardsのゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)有力候補としても見られていた本作ですが、2024年のGOTYはアストロボットが受賞しました。「黒神話:悟空」のプロデューサーは、本作がGOTYを逃したことが納得できなかったようで、中国版Facebookと呼ばれるWeiboに怒りの投稿を行っています。

TGA颁奖已经过去了... - @Yocar-冯骥的微博 - 微博
https://weibo.com/6603744955/P4QUZdptZ


Black Myth: Wukong’s producer seems upset he didn’t win GOTY | Polygon
https://www.polygon.com/awards/497206/black-myth-wukong-goty-loss

「黒神話:悟空」の開発会社であるGame ScienceのCEOであり、本作のプロデューサーでもあるフェン・ジ氏が、自身のWeiboアカウントにThe Game AwardsのGOTYを逃したことについての感想を投稿しました。


ジ氏はThe Game Awardsについて、「(『黒神話:悟空』がThe Game Awardsの)4部門(ベストアクションゲーム、ベストアートディレクション、ベストゲームディレクション、GOTY)にノミネートされたのは、中国発のゲームとしては初めてのことです。そして、プレイヤーズボイスアワードを受賞できたことは特に満足です。しかし、喪失感と後悔の念があることを認めざるを得ません」と述べ、納得のいく結果ではなかったことを示唆しました。

さらに、「今年のThe Game Awardsにノミネートされた作品はどれも素晴らしいものでしたが、正直言って、GOTYの基準が何だったのかがいまだにわかりません」「昨日から今日にかけて、多くのプレイヤーのコメントでも強い不満や不本意な気持ちが伝わってきました。そのほとんどがユーモラスで脱構築的な方法で表現されており、死ぬほど笑ってしまいました。私もこうした抵抗を完全に理解でき、同じ不快感を感じています。なぜなら、これらの感情の背後には痛みや悪意ではなく、自尊心や自信があることを知っているからです。『黒神話:悟空』にとても自信があるのに、他人に正当に認められないとなれば、多少気性が荒くなってしまっても仕方のないことです」と述べ、ファンもジ氏と同じく「黒神話:悟空」がGOTYを受賞できなかったことに不満を抱いているとしました。

また、ジ氏は「私は実際……ファンの皆さんよりも自信があります。The Game Awards用の受賞スピーチは2年前に執筆済みでした」と語り、The Game AwardsのGOTY受賞時に話す内容をまとめたスピーチを2年前から準備していたことを明かしています。


ジ氏は「ここまで来たことが無駄だったような気すらします」と語り、GOTYを逃したことに落胆しています。しかし、海外ゲームメディアのPolygonは「ジ氏とGame Scienceが、The Game AwardsのGOTYの受賞基準をかなり良く理解していたに違いありません。これは最終候補の6タイトルに残っていることからも明らかです。『黒神話:悟空』 は中国産としては初のAAAタイトルとして注目を集めました。The Game Awardsでの成功が計画の一部だったとすれば、それは成功したと言えるでしょう。しかし、ジ氏はThe Game Awardsの最高の賞であるGOTYを切望しており、それを逃したことに関する気持ちを正直に吐露しました」と記し、ジ氏の落胆に一定の理解を示しました。

実際、ジ氏は「これまでスタンドアロンゲームを作ったことのないチームが、初めてのスタンドアロンゲームでこのような成績を収めることは、確率が低い偶然の出来事であり、将来的に再現するのは困難であると言う人もいます。しかし、これは偶然ではなく、中国文化、中国の人材、中国のビジネス環境、中国のゲーム産業、そして世界中の膨大な数のプレイヤーが衝突した必然の結果であると言いたいです。もし私たちがこの『必然性』を早い段階で認識していなかったら、これほどしっかりとした選択をすることはできなかったでしょう。これはギャンブルではなく、トレンドを意識して生み出したものです。Game Scienceは幸運にもこの『トレンド』の始まりに参加し、その始まりを目撃することができました。より優れた、より興味深く、より自信に満ちた中国のストーリーを世界にもたらす仲間が今後さらに増えると信じています」と述べ、「黒神話:悟空」の大ヒットは偶然の産物ではないと主張しています。

ジ氏のWeiboでの投稿に対して、ソーシャル掲示板サイトのReddit上では「傲慢で辛辣に聞こえる」や「ユーモラスな自嘲に聞こえる」といったコメントが寄せられています。

なお、ジ氏の発言が問題になったのは今回が初めてではありません。2023年には「黒神話:悟空」をめぐる性差別的文化についてIGNが報じたところ、同氏はソーシャルメディア上で下品な性差別的な言葉を吐いています。

Polygonは「ジ氏の投稿は下品な負け惜しみやエンターテインメント業界におけるエチケット違反のように思えるかもしれませんが、そう思わせることこそがジ氏の狙いである可能性もあります」と記しました。

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in ゲーム, Posted by logu_ii

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