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Xが「政治に関する偽情報への対応」を義務付ける法律の差止めを求めて提訴、イーロン・マスクは過去にカマラ・ハリス副大統領のディープフェイク動画を拡散


Xがカリフォルニア州で成立した「Defending Democracy from Deepfake Deception Act of 2024(ディープフェイクの偽りから民主主義を守る法案2024:AB-2655)」の差止めを求めて裁判所に提訴しました。

Musk’s X Sues to Block California’s Deepfake Deception Act - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-11-15/musk-s-x-sues-to-block-california-s-deepfake-deception-act

Elon Musk's X sues California over AI law targeting deepfakes, deceptive election content - CBS San Francisco
https://www.cbsnews.com/sanfrancisco/news/elon-musk-california-deepfake-lawsuit-ab-2655/

Elon Musk’s X Corp. sues California over election deepfake law
https://therecord.media/x-sues-california-deepfake-election-law

AB-2655は2024年2月14日に提出された法案で、大規模オンラインプラットフォームに対して「選挙期間中に選挙に関する偽情報をブロックすること」や「偽情報の通報手順を確立すること」を義務付けるものです。また、プラットフォームがAB-2655に違反した場合、公職者・選挙管理者・司法長官・地方検事長は裁判所に対して差止命令を請求でき、裁判所は請求を優先的に扱う必要があります。

AB-2655の議論が進む中、2024年7月にはイーロン・マスク氏がカマラ・ハリス副大統領のディープフェイク動画をXで拡散しました。これを受けてカリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は「このような行為は違法であるべきだ。これを確認するために数週間以内に法案に署名する」とポストし、2024年9月17日にAB-2655に署名しました。


新たに、Xが2024年11月14日にAB-2655の差止めを求めて裁判所に訴えていたことが明らかになりました。Xは訴状で「AB-2655は政治的発言の広範な検閲につながる」「政府関係者や公職候補者に対する批判的な発言は憲法修正第1条によって強力に保護されてきた」と述べており、AB-2655が憲法修正第1条に反していると主張しています。

なお、AB-2655の関連法案である「AB-2839」は2024年10月2日にジョン・メンデス判事によって憲法違反の疑いで差止められています。AB-2839は裁判所に対して「ユーザーや候補者から偽情報の差止めを請求された場合、民事訴訟の手続きを優先すること」を義務付けるものですが、メンデス判事は「AB-2839は、民主的な議論にとって重要な『自由で束縛のない意見交換』を違憲的に制限する鈍器として機能する」と主張しています。メンデス判事の差止命令を受けて、マスク氏は「言論の自由を侵害するカリフォルニア州の違憲法が裁判所によって阻止されました」とポストしています。

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in ネットサービス, Posted by log1o_hf

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